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A silent morning

皆さんご無沙汰しています。

何のかんの言って中々長いこと桜の花を楽しめました。そういう意味では良き年な気がしますが、世界には日々の食事さえままならない人々がいるわけで、贅沢な話ですよね。

皆さんは春の風物詩、楽しめましたか?

若い頃、私はアメリカの某大学で教鞭をふるう、親日家でマリファナ好きでレザーフェチのいかれたオランダ人教授と付き合っていたのですが、「桜の花は狂ったように咲いてあっという間に散ってしまう。日本人も桜の花のようにクレイジーだ」と笑っていたのをよく憶えております。

私は心の嵐の週末明け、おかげさまで穏やかな朝を迎えております。

大好きなブライアンイーノの新作が出ていて、お召しになっていらっしゃるショッキングピンクのシャツと、楽曲にリリックがあったのには驚かされました。

ひたすら優しい声色ですが、もしかしてご自身の歌声なのでしょうか?だとしたら本当に心根の弱い私には正に嬉しいサプライズ。高校生の頃から、主にプロデューサーとしての彼の仕事ぶりを追いかけて来た身なので。

あれからもう20年近く経つのですね

そして、やっと心静かに読書したいな、などと言う前向きな(なんて子供みたいな稚拙な心象描写ですが)気持ちが沸々と湧いて参りまして。今日のメインディッシュは、もちろん村上春樹の『海辺のカフカ』です。

というか私の書棚は村上春樹さんの小説が数冊、ひっそりと並んでおり、フレンチレストランのメニューというより、立ち食い蕎麦屋さんのお品書きに近いのですが…

不躾な言い回し、お許しください(笑)。

村上氏のTwitterのbotをフォローしているのですが、たったの数行の文章でも、その含蓄ある内容はもちろんですが、本当に匠の技。というか、村上春樹という人がどういう人か、或いは「やっぱりこういう人だったんだ」ふむふむと納得する呟きなんです。

で、その村上氏が『海辺のカフカ』について、「静けさを描きたかった」と語ってらして、特に本当に心を病んでいた15年程前の自分が、繰り返し繰り返し読んでいた作品が『海辺のカフカ』だった理由がわかった、みたいな訳なんですね。

余談ですが、私のお気に入りの登場人物は、長距離トラックのインテリドライバー、ハギタさんです。せり出たお腹だけはなんとか真似出来ているのですが、余り良いメリットはありません。

「近くの井戸の底におります」

宮沢賢治風に〆ます(笑)
好きなんです。