妊娠=結婚?

(自己紹介でも記載したが)昨年離婚=私も一度は「結婚」をした、いわゆる既婚者だった。

20代、好きな人も沢山いたし子供も好きだったが結婚願望はない方だった。


20代後半になると、女性は職場でもそこそこキャリアを積んで、

「仕事でもっと上を目指していく?」

「結婚して子育てして仕事から遠ざかる?」

という、ほぼ二択の、よくあるドラマのような課題にぶつかる。

私の気持ちは迷わず前者で、当時は30代半ばあたりで投資マンションでも購入して自身もちょっと広めのマンション暮らしをイメージしていた。


しかし、がっつり働いてがっつり遊んでいた頃、想定外の出来事が起こる。妊娠発覚である。

深夜残業もしていた頃で、仕事はこれからというタイミングだった。

しかもお相手は、まさかの出会って間もない男性。


さて、ここでまたしても二択。

「出会って間もない男性と結婚して、出産をする?」

「結婚しないで出産をする?」

あれ?出産しない選択肢はないの?と思われるかもしれないけど、自分に命を授かったことに驚きはしたものの、不思議とその命を絶つ選択肢は私にはできなかった。

怖かっただけかもしれない。

幸いお相手の男性は、家族がほしかったそうで妊娠発覚を伝えた途端、婚姻届を記入して持ってきた。

私は1ヶ月の間、仕事をつづけながら悩んだ。


そして、私は「婚姻届に判を押す」ことになる。

この表現が適切だな、と思うのは仕事柄、契約書の内容を確認して押印をすることがあるのだけど、その感覚に近かった。

「何かあったら母と子供を育てよう」

婚姻届への判を押す、結婚することは『覚悟』だと思った。


今となって分かるのは、これが離婚に繋がったのかもしれないということ。

「結婚」はもっと神聖であるべきで、そこからの人生を変える出来事なのだ。

私なりに理解していたつもりだったけど、理解なんて出来ていなかった。


このへんがまた「世間一般論」に振り回される日本人たる習性だと感じる。

三十路が近づくと周りが「結婚」というワードをちらつかせる。

30代半ばで結婚していないと「売れ残り」「難あり」という言葉まで出てきて、何かしら問題・欠点があるのだろうと冷やかされる。

今でこそ、ちょっと認識は変わって「結婚」を選択しない女性も増えてきているが、私が「結婚」を悩んだタイミングはまだこの風潮があった。

会社の平均年齢が30そこそこのベンチャーだったせいもあるかもしれない。

この頃の私がもっとグローバルに生きていたなら、違う選択肢もあっただろうに、私の脳内テリトリーは「日本古来」に引っ張られていたから、他の人と同じことをするのが苦手な私でも、さすがに「未婚の母」には自信が持てなかった。


ちなみにフィリピン人の友人は、娘がいるが結婚せず、父である男性を「パートナー」と呼び交替で子供の世話をしている。

さらに彼女はいま、新たに人生を歩みたいと考える素敵な男性に出会い、よく娘さんとその男性と3人で過ごしている。(ちゃんと2人の時間も作っててとても素敵な関係を築いてる!)

キリスト教では、「離婚」は神の前での誓いを破る決して許されない行為なんだそうで、その手続きにはお金と時間がとても必要なのだとか。

彼女は妊娠発覚の時点で、結婚しない選択をしたのだそうだ。


当時の私がそんな世界事情も知っていたなら、ひょっとしたら違う選択肢を選んだ可能性はある。

しかし私は「結婚出産にはいい歳になってるし、相手も望んでくれてるみたいだから人並みに結婚するかな。」と判を押したのだ。


「避妊」というマナーがちゃんと根付いていないことも問題だ。

が、これについて書きはじめると反れそうなので今回は触れずにおこう。


そもそも人生80年超の現代、25くらいの働き盛りに人生の伴侶に出会えることが出来たら奇跡だと思う。

「結婚」することで人生の伴侶になるべく歩んでいく、というのが正解なのかもしれないけど、20代でそこまで考えられるだろうか。

「あの人が好き」と色恋沙汰に一喜一憂している頃に、好きな男性との老後まで考えられるだろうか。

少なくとも私は考えたことが無かった。だから結婚願望が無かったのかもしれない。老後より今を生きることに必死だった。


「結婚」てなんなんだろう?

家庭・家族をもつこと??

相手に何かあった時に面倒をみること??

一夫多妻制という国もあるが、そうじゃない日本においては相手を自分だけのものにすること???


それでも好きな相手と「結婚」して家庭を築き、幸せ(そう?)に生活している人もいる。

それぞれに苦労や悩みもあるんだろうけど、うまく続いている「結婚」においては、ちゃんと一緒に乗り越えていってるのだろう。


「結婚」をして家庭を持つことが当然のようにされてきた時代から、今は「結婚」をしない人も増えて個人の自由が生まれているとは思う。

一人親で子育てしている家庭も当たり前の世の中だ。

デジタル化の現代でも、あのペラペラの用紙は変わらないし、なぜか「結婚」を取り巻く手続きは古いままだ。

今では3組に1組が離婚するらしい。※離婚率は30%ほど


今では不妊で治療されている方もいる中、妊娠すること自体、ものすごく素晴らしいことだと思うし、女性でも人生数回あるかないかの出来事。

本来はちゃんと計画的に妊娠するべきだと思うし、女性は相手をちゃんと選んでセックスするべき。男性はちゃんと責任もって避妊するべき。

自らの人生経験から若者へアドバイスするとしたらこんな感じ。


え?ちなみに私はお酒の勢いでした。(ずどーーーん)


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