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2024年のお初はギンアナゴ&新年の挨拶。

2024年のご挨拶。

あけましておめでとうございます。
昨年末からブログの書き方や語彙選びに悩み投稿が滞っており年明けは能登半島地震の影響で物書きができる心の余裕がありませんでしたが
この度、当ブログを再開致します。
何卒よろしくお願いいたします。

ギンアナゴ。

元日の地震から数日、新潟も徐々に落ち着きを取り戻しつつある頃。
人も魚も少ない鮮魚センターで一風変わった魚を見つけた。

買い占めてきた。

一目見たときに「なーんかいつも見ているアナゴとは違うな…同じサイズのマアナゴに比べても安いし」と思い購入の意思を固めると対面の店長から「これギンアナゴね。いつものと違うからみーんな気味悪がって買わないんだわ」と教えてくれた。
持ち帰って観察している表皮の質感や身の色とアナゴの仲間というよりニギスをむりくり引き伸ばして筒に入れて整形したような印象を受ける。

色味や光り方、「ハカリメ」の無い感じが似ている。
ニギス、ちょっと新鮮すぎたかもしれん。

このギンアナゴ、和名のようで日本近海では「ギンアナゴ」「ニセギンアナゴ」「ヒメギンアナゴ」の三種類が分布しておりこの開きは下顎の長さや淡褐色の耐食、尾辱の形状から「ニセギンアナゴ」の可能性の方がやや高いかもしれない。多分、メイビー…。

ニセギンアナゴ(仮)の白焼きと煮アナゴ。

さて大まかな判別ができたが食味はというとどこのサイトや本を見ても「マアナゴに比べ脂が少なく天ぷらや練り物にする」と記載されている。
確かに江戸前の25cm程のサッパリとしたマアナゴは天ぷらにして美味でそれに倣って天ぷらかフリットにしよかとも思ったがこの頃(2024/1/5)は兎に角余震に怯えてとてもぐつぐつの煮え油を用意する気にはなれなかった。
従ってさっと作れる料理にした。
まずは塩を振って蒸して軽く焼き。

白焼きにわさびをのせて食べると前評どおり脂の少なさを露骨に感じ鼻と目頭にわさびがツーンと来る。
それを超えると香ばしさのあとに皮から来る鄙びたような…ニギスの一夜干しにも似た香りがする。
身質は締まっていながらホクっと解れ食感は良いのだが小骨がたまに顔を出す。
気にはならない範疇だが同じサイズのアナゴよりは強い。
非常に淡泊な味で脂を搾りに搾って青物臭さを引いた旬を外したサンマみたいだ。
お次は煮セギンアナゴ。

意外と穴子の頭は食べるところが多い。

分かりづらいがヒジョ〜にぷるっぷるだ。
今までマアナゴ、クロアナゴ、ホラアナゴの煮アナゴを食べてきたがニセギンアナゴはそれらよりもゼラチン質が多いのかもしれない。
好みのふわトロ食感に仕上がるように皿に盛る前に再度加熱したのだがしっかりとした身質は健在だ。
しかし煮汁をすったお陰で今度はハラハラと解けるような食感になった。
出汁は伝わりづらいかもしれないがゲンゲに似た風味がある。
煮アナゴとして期待すると肩すかしを食らうかもしれないがこれはこれで美味しい。

まとめ。

ニセギンアナゴ、味はシンプルなれど皮に独特の風味があって良い嗜好であるなと思う。
平穏な生活ならば揚げ物を試してみたいし道具と時間があればすり身や数があればバターソテーなども試してみたい。

しかしながら困難な状況でありながらもおいしい魚を揃えて商業をしてくれるお店には感謝しかない。
少なくとも私はこれを食べて僅かではあるが心が安らいだし店長や職員の方々の無事を確認できて安堵した。
今年も沢山魚を買って食べて支えていくぞっ!

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