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水について考えよう 〜排水の注意点〜

前回は、「水」の中でも下水処理場の歴史や流れについて書かせていただきました。

前回の記事をまだご覧になっていない方は、そちらから順に読んでいただければと思います。

今回は「排水する上での注意点は何か」を書かせていただきます。

ご一読いただけたら幸いです。

排水する上での注意点

下水道に流す時に考えなければいけないことは、3つです。

「微生物が分解できるか」・「詰まりの原因にならないか」・「海を汚さないか」

「微生物が分解できるか」

前回の記事を読んで下さった方は、ご存知の通り、下水処理場で重要な役割を担ってくれているのが、微生物の力を使って分解する「反応槽」です。

「反応槽」で分解できないものは、流してはいけません。

実際に流す時にこのように問いかけてみてください。

「私は、これを食べられる?」

清潔ではないから食べられない、という理由ではありません。

体に悪いから食べられないという理由で、もし「食べられない」と判断するなら

それは流してはいけない物の可能性があります。

例えば、金属は食べられますか?洗剤は?プラスチックは?歯磨き粉は?

自然で作られていないものは、体の中できちんと消化されずに残り続け、

ホルモンや内臓、皮膚などさまざまな場所に影響を与えてしまいます。

普段から人間が口にしているものが、実は危険だった、なんてこともあり得ます。

恐ろしいですね。

逆に言えば、人間が普段食べない物であったとしても、自然で作られている物ならば、流しても大丈夫な場合もあります。

海洋生物も微生物も、人間と同じ生物です。

特に、人間が人工的に作った物には注意してください。

「誰かが流しても良いと言ったから」とか、「みんなも流しているから」ではなく

自分で判断し、責任を持った行動をぜひお願いします。


「詰まりの原因にならないか」

下水道は当然ながら、下水処理場に届くまでの過程に、大きい管もあれば小さい管もあります。

実際は、直径20cm〜直径1.5mとなることが多いそうです。

そこに、あまりにも大きいものや、下水道に貼り付いてしまうもの、水に溶けないものなどが流されると、詰まりの原因になります。

例えば、形が大きい野菜の皮、貼り付いてしまうガム、水に溶けないティッシュや布類、タバコの吸い殻、油などなど、、、、

直径20cm以下のものであれば良いという訳ではありません。

当然大きいものの方が流れるスピードは遅いので、そこでも詰まる可能性が出てきます。

大きさや種類には十分に注意を払って下さい。

「海を汚さないか」

微生物が分解できるものであっても、海を汚してしまうものがあります。

具体的に「どのようなもの」が海に悪い影響をもたらすのかについては、長くなってしまうので、次回お伝えできればと思います。

次回は、少し難しい話になりますが、人間の手によってどのように海を汚してしまうのか、ぜひ知ってほしいと思っています。

来週もご一読いただけたら幸いです。



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