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こんなに少ない人口でこれだけの実績!? 400人の村の驚きのふるさと納税

5分で読める、最新の経営ヒントを毎朝お届け。日経新聞の記事の中から、マーケッター視点で「今、知っておくべきデータ」をピックアップ。ビジネスマンの「やりたい」の成功確率をアップしてもらいたい!そのために、必要な視点やマーケティング戦略立案のノウハウを紹介しています。

記事の要約

ふるさと納税による全国の自治体への寄付額は2022年度は過去最高の9654億円に達した。都市部では税金の流出が増えており、返礼品競争への批判もある。しかし、財政基盤の弱い自治体にとっては貴重な財源となっている。住民1人当たりの受け入れ額が最も多かったのは、人口約400人の和歌山県北山村で、1人当たり122万円以上に上った。

北山村は紀伊半島の山間部に位置し、過疎化が進む村だ。絶滅寸前だったかんきつ「じゃばら」の復活を果たし、特産品として販路を広げたことが寄付獲得につながった。村は寄付金を活用し、英語教育の充実や観光業の振興に取り組んでいる。

2位は北海道白糠町で、1人当たり105万円超だった。白糠町も町が運営するネットショップなどで寄付獲得力を高めた。返礼品に人気の海産物を充て、寄付金は義務教育学校の整備や子育て支援などに活用している。

都道府県では佐賀県が最も多く、県内の上峰町が60万円超を記録した。ブランド牛など人気の返礼品と地域アニメの影響が寄付額を押し上げ、財政が改善した。一方で、返礼品次第での寄付格差や経費負担増などの課題もある。自治体には寄付金を産業育成などの投資につなげることが求められている。



凡事徹底の精神

ふるさと納税を巡る問題点は指摘される一方で、過疎の村々を救った光明もある。そこには「凡事徹底」の精神が見え隠れする。北山村は絶滅寸前のかんきつ「じゃばら」の復活に徹底的に取り組み、オンライン販売で販路開拓。さらにふるさと納税で翌日発送サービスを実現するなど、やるべきことをきちんとやり遂げた。凡事徹底の精神を心がけることで、小さな村でさえ全国トップクラスの実績を残せるのだ。

魅力的なネーミング力

北山村に限らず、ふるさと納税の寄付額を伸ばしている要因として、「ふるさと納税」というネーミングの力が大きいと思う。日本人にとってのふるさとへの愛着と、嫌われる納税を掛け合わせることで、人々の心を掴んだのではないか。僕も自社サービスのネーミングには力を入れている。例えば、経営者向けの事業として、「ステップアウト(一歩、踏み出そう!)」と名付けた。商品名に込める思いやらみが、ビジネスに好循環を生むのだ。

寄付金の活用法

自治体は寄付金を英語教育や観光業振興などの投資に活用している。都市部の税収流出への懸念はあるが、過疎地域の活性化に寄与していることは評価できる。ただし、返礼品次第での寄付格差や経費負担増は課題だ。僕も新事業に乗り出す際、人材育成や設備投資を怠らず、コスト面の解析を欠かさない。寄付金に頼り切ることなく、持続可能な財政基盤の確立が重要だと感じた。


今日の問い

  1. 自社の主力商品は、ネーミングにどのような工夫を凝らしていますか?商品名から受ける印象は大切です。愛着を抱かれる名前はありますか?

  2. 徹底的にコアなことを追求する姿勢はありますか?細部に執着することで、驚くほど結果が変わる場合があります。皆さんの業界では、どのような点に徹底的に取り組んでいますか?

  3. 新事業に乗り出す際、人材教育や設備投資などをおろそかにしていませんか?安易に寄付금に頼るのではなく、持続可能な財政基盤の確立が大切です。新規事業の費用対効果について、しっかり分析していますか?

  4. 地方活性化への思いはありますか? 都市と地方の連携による相乗効果を狙えないでしょうか。移住や関係人口増加など、地方との新たな関係構築はできないでしょうか。

  5. 社員の生き生きとした表情が見られますか? 彼らの働きがいや達成感が、顧客満足度向上につながっていますか? 社員育成こそが、会社の持続的成長の源です。

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