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実体験が語る!海外展示会で成功するための戦略

こんにちはSteveです。

ありきたりな書き出しですが、早いもので今日から師走。

今月の22日からは所属するボランティア団体パラサイヨが支援している、
フィリピンにある児童養護施設CMSPを訪問するので、今から子供たちと
どのようなことをするか考えてワクワクしています。

さて、今回は海外の展示会での戦略に関して、実際に海外の展示会に出展、参加したことがある僕の経験も交えて紹介します。


はじめに

僕が2016年から2019年に滞在していたタイ・バンコクでは、よく展示会が
行われていました。有名だったのは、毎年11月に行われる東南アジア最大
の製造業用品向け展示会「メタレッックス」です。

2022年の「メタレッックス」には、8万6千人の来場者があり、企業に
とっては潜在顧客にアピールする貴重な機会です。また、来場者は購入予定の商品の実機を見ることができ、さらに他社と比較・検討できる場所です。

東南アジア最大の製造業用品向け展示会:

この規模の展示会は、企業にとって一大イベントです。
各企業は自社の一押し商品を持って展示しています。もちろん、日系企業
や日本から実機を持ち込んで展示会に参加する企業もあります。
企業としては、できるだけリードを獲得したいと思うはずです。
しかし、中には出展に集中しすぎて、他の準備をおろそかにしている企業
も見受けられました。
今回は、そのような企業が少しでも減ればと、この文章を書きました。

もちろん、日本での展示会出展でも役立つコツです。

事前準備:成功への第一歩

標設定と戦略立案

展示会出展はあくまでも手段、目的ではありません。
そのために、しっかりとした目標設定を行い、展示会で達成したい具体的
な結果を明確にしましょう。例えば、自社や自社のブランドの認知度を
向上させる、新製品の紹介、重要なビジネス接触の確立などがあります。

具体的な目標が決まったら、次はその目標を達成するための戦略を立て
ます。ここでは、ターゲットオーディエンスの特定、競合他社の分析、
必要なリソースと予算の割り当て、タイムラインの設定などが重要です。
また、文化的な違いや言語の障壁を考慮したコミュニケーション戦略の策定も必要です。この段階での計画的かつ戦略的なアプローチが、後に続く
展示会の各段階での成功へとつながります。

特に、現地にスタッフがいないために派遣のスタッフを採用する場合は、
彼らがみなさんの代わりに営業を行うことになるため、彼らへの十分な教育プログラムを用意する必要があります。実際に教育が行き届いていないため、お客様→派遣スタッフ→通訳→日本人営業といったリレーを見ました。これでは、お客様にとって非常にストレスです。

チーム構築と役割分担

チーム構築と役割分担もとても重要です。特に、展示会出展の経験がない
場合は、特にしっかりと役割分担を決めておく必要があります。

各メンバーには、例えば、顧客対応、製品紹介、商談など、特定の責任領域をメンバーの専門知識やスキルに基づいて振り分けます。この明確な役割分担により、効率的なチームワークと展示会のスムーズな運営が実現します。

ブース設計

僕の経験上、ブースに関しては外注しているところが多いと思います。

ここで注意するべきは、その国の文化習慣を理解した上での設計を依頼することです。色や形によっては、その国ではネガティブなイメージが伝わることがあります。

マーケティングとプロモーション

タイで当時展示会に足を運ぶと、各企業はこのカテゴリーが手薄になっていたように思います。

展示会前のプロモーション活動

展示会前からのプロモーション活動において、ターゲットオーディエンス
に事前の告知を行い、注目を集めることは重要です。オウンドメディア、SNS、メルマガ、プレスリリースの発行がそれにあたります。

例えば、「最新の実機が出展されるので、体験に来てくださいと」、営業チームが既存顧客、潜在顧客に告知するのも一つの手だと思います。
また、SNSの投稿時に展示会のハッシュタグを活用するのも効果的です。
展示会出展をできるだけ拡散し、展示会の期待を高め、ブースへの来訪者数を増やすことに貢献します。

デジタルメディアとSNSの活用

SNSとデジタルメディアの活用は、海外展示会での成功に欠かせません。
これには、ソーシャルメディアでの定期的な投稿、ハッシュタグ
キャンペーン、ターゲットオーディエンスとの積極的なエンゲージメント
が含まれます。ビデオや写真を使用したビジュアルコンテンツは特に効果的です。過去の展示会の様子や新製品の動画などが効果的です。

また、ブログ投稿やオンライン記事を通じて、製品やサービスの詳細情報を提供し、展示会への興味を喚起することが大切です。これらのデジタル戦略を通じて、ブランド認知度を高め、展示会に向けた期待を構築します。


展示会中の宣伝戦略

出展中にリアルタイムでのアクティブなプロモーションが鍵となります。
ソーシャルメディアを活用して展示会の様子を即座に共有し、ハッシュタグを使ってイベントの話題を盛り上げます。ブースからのライブストリーミングやインタビュー、製品デモンストレーションを配信することで、会場に
いない人々にも関心を持ってもらいます。さらに、訪問者との写真を撮ってSNSに投稿することで、実際に展示会に参加している感覚をオンライン上で共有し、エンゲージメントを高めます。展示会限定のプロモーションや特典を提供することも、来場者の関心を引きつける効果的な方法です。

当日のSNSの投稿にはマンパワーが必要です。当日バタバタせずにスムーズに行うためにも、「チーム構築と役割分担」が重要なのです。

ネットワーキングと顧客関係

有意義な接触を作る方法


有意義な接触を作る方法は、展示会でのネットワーキングの効果を最大化
します。まず、明確な目的を持って接触を図ります。
ターゲットオーディエンスを事前に特定し、そのニーズや興味に合わせた
会話を準備します。
ブースを訪れた来訪者には、オープンな質問を投げかけ、関心を引き出し、対話を深めることが重要です。ビジネスカードを交換し、短いメモを取ることで、後でフォローアップしやすくなります。また、製品やサービスの
デモンストレーションを行い、実際に触れてもらうことで、関心をより
具体的にします。このような戦略的なアプローチにより、展示会での接触は単なる会話を超え、長期的なビジネス関係へと発展する可能性が高まり
ます。また、オープンな質問である程度リラックスさせたら、決まった質問を作っておいてそれを聞くのも重要です。予算は?普段はどこで情報を得ていますか?決定権は誰が持っているか?など、それらを今後のアプローチ
方法としてデータ化します。

ビジネスカード交換とフォローアップ


ビジネスカード交換は、展示会での重要なネットワーキング手段です。
しっかり会社と引き続きやり取りをするのであれば、自分を印象付け
ましょう。効果的なフォローアップのため、カードを受け取る際には簡単
なメモを記録し、その人との会話内容や関心事を思い出せるようにします。展示会後、数日以内にメールやLinkedInを通じてフォローアップを行い
ます。この際、展示会での会話を参照し、関連する情報や資料を提供する
ことで、関係を強化し、将来的なビジネスの可能性を高めます。タイムリーかつパーソナライズされたフォローアップは、信頼関係の構築と長期的な関係の発展に不可欠です。

展示会後の評価とフィードバック

成功の測定方法

事前準備で決めた目標をどれだけ達成できたかを確認するプロセスです。
展示会成功を測るには、来場者数、生成されたリードの数、商談の量、
および売上や契約の成立数などの具体的な指標を評価します。加えて、
ソーシャルメディアでの言及やウェブサイトへのトラフィックの増加を
分析し、ブランド認知度の変化を把握します。顧客からのフィードバック
や満足度調査を通じて、製品やサービスへの反応を測定します。これらの
指標を事前に設定した目標やKPIと比較し、展示会の成果を定量的に評価します。

フィードバックの収集と分析

展示会でのフィードバック収集と分析は、アンケートやインタビューを通じて来訪者の意見を得ることです。この情報は製品やブースの展示に関する強みと改善点を明らかにし、将来の戦略や製品開発に役立ちます。また、
前にも書いたように、来訪者と接する全員が絶対に聞かなければいけない質問を設定するのが効果的です。データは量的および質的に分析され、
ビジネスアプローチの改善に直接寄与します。

長期的な戦略への展開

長期的な戦略への展開では、展示会で得られた学びや成果をビジネスの
全体戦略に統合する必要があります。これには市場のトレンド、顧客の
反応、競合他社の動向の分析が含まれます。得られたフィードバックを利用して製品の改善、マーケティング戦略の調整、顧客関係の強化を行います。また、長期的なブランド構築と市場拡大を目指し、将来の展示会や他の
プロモーション活動に向けた計画を立て、ビジネス成長を促進します。

海外展示会で成功するための総括

海外展示会で成功するためには、事前準備、効果的なプロモーション、
展示戦略、そして現地での実践が鍵となります。目標を明確に設定し、
適切なチームを組み、ターゲットオーディエンスに合わせたブース設計を
行います。
SNSやデジタルメディアを積極的に利用し、展示会前後のプロモーションを実施します。また、来訪者との有意義な接触を通じてリードを生成し、
長期的なビジネス関係を築きます。収集したフィードバックを分析し、
これを次の戦略の改善に活用することで、持続可能な成長と海外市場での
成功を目指しましょう!

最後に

いろんな展示会に行き、実際に自分でも出展して感じたことは、最初にも書きましたが、「展示会の出展は目的ではなく、ビジネスを成長させる手段である」ということです。 そのために事前準備をしっかりやることの重要性をひしひしと感じました。展示会に行くと、出展している企業の事前準備の差が如実にわかります。みなさんも是非、展示会に行き、他の出展者の準備やスタッフの役割が明確かどうかなどをチェックして、良いと思ったことは是非取り入れてください。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。


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