プロになれないのは才能がないのではなく行動に移せていないから


レコード会社にいた頃は、オーディションで数多くのプロを目指すアーティストに関わってきました。
レコード会社に資料を送ってくるのですから当然全員がプロ志向なわけですが、意外なことに「普段どんなことをしていますか?」という問いに対して納得がいくような答えが返ってくることは少なかったです。
つまり、オーディションに受かればなんとかなるのでは?という依存型か、やることやってないのに「プロになりたい」と言っているただの憧れさんがほとんど。

プロになりたいと言っているボーカリストなのに、普段やっていることが週一回のボイストレーニングというのは、プロ野球の選手になりたい人が毎週日曜日にバッティングセンターに行ってますというのと同じレベル。
野球ってバットでボールを打つことだけではないですよね?
体を作ったり守備の練習だって必要です。

そもそもボイストレーニングとは正しい発音や発声を習得するところであって、通って歌が上手くなるわけではありません。
誰かから教えてもらって上手くなろうなんて甘えた考えをもっているようではまず上達しません。
自分がどんなふうに歌えるようになりたいか、という明確なイメージを持っていないと上手くならないんです。
歌が上手くなりたいんです〜と言っていても、演歌とジャズでは全く方向が違いますからね。
そういうことです。

歌が上手い人は歌うことが大好きで、常に音楽を聴いてコピーをします。
細かい表現のニュアンスもコピーして、その技術を身につけていきます。
それを繰り返していくことで自分のスタイルが出来上がり、どんなジャンルの曲を歌っても自分のカラーが出せるようになります。
つまり上手い人は上手くなるようなことを普段からやっているんですね。
それに気づいていなかったとしても。
もっと言うと、練習しているという感覚すらありません。

行動に移せないというのは「よし!これをやろう!」と決めたことがなかなかできないということではないんです。
そもそも歌が上手くなるために何をやったらいいか?なんて考えてることがわかっていない証拠。
これが理解できないということが大問題であって、才能があるなしというのは二の次と言ってもいいくらいです。

歌が好きという人が大変多い中で、プロになっていく人となれない人の大きな違いはここにあります。
「好き」のランクやレベルが大きく違うと捉えてください。
カラオケで歌うことが楽しいというのと、人生かけてでも表現者として生きていきたいということの違いです。
カラオケで歌うことが楽しい人が本気でプロを目指すと「歌うこと」が楽しくなくなるんです。
まるで修行のようになるからです。
それなら趣味にしておいたほうがいいです。
歌で食べていく人というのは、「歌が好き」どころではなくて、歌うことが人生そのものなんだと理解してください。


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