たった一人のために歌えば歌は伝わる


自分が1,000人のお客さんで満席になっているホールのステージに立っていることを想像してください。
バラード曲のイントロが流れてこれから歌いだすというときに、どんなことを考えるでしょうか?
おそらく客席にいる1,000人に向かって歌おうとしますね。
そこにいる全員に伝わるようにと一生懸命になることでしょう。

もちろん全員に聴いて欲しいことは間違いではないのですが、実はそこにいる誰か一人にフォーカスして歌ったほうが伝わるんですね。
前から3列目の真ん中の席にいる人の目を見てその人に訴えかけるように歌うと、その集中力やエネルギーが全員に伝わるんです。
わかりますか?
1,000人に向けて歌うのではなく、たった一人に捧げるように歌う。

レコーディングでも同じで、当然レコーディングはマイクに向かって歌うのですが、ある誰かを想定して目の前に立っている姿を想像し、その人に向かって歌う。
そうすると説得力が増します。

実は写真撮影も似たところがあって、被写体としてカメラ目線で撮ることも多いと思いますが、カメラを見るのではなくて、そのレンズの向こうのカメラマンの目を射るように見るんです。
そうするとグッと目力(めぢから)がでてきます。


つまりステージでの目線や歌うことというのは、その対象を絞り込んだほうが伝わるのです。
演出上物思いに耽っているような表情とか、何かを思い出しているような遠い目をすることもありますが、基本は誰に向かって歌っているのですか?ということが重要なポイントになります。

ライブでステージに立っているのに一番後ろの壁を見ながら歌ったり、どこを見てるのかわからないような視線では、伝わるものも伝わりません。
伝えたいなら誰か一人的を絞ってその人の目を見て歌ってみてください。
相手は恥ずかしくて目を逸らすかもしれません。
それくらいの熱い視線でフォーカスするのです。
相手が目を逸らしたことなんて、他のお客さんは誰もわかりませんから。

それよりも、そのたった一人に向けて放たれた意識やエネルギーが歌に乗って全員の心に届きます。
みんなに伝わるようにと思って歌ったら、その人数だけエネルギーが分散すると考えてください。

日常会話でも必ず相手の目を見て話しますね。
相手から目線を外して会話をすると、「おいおい、誰に向かって話をしてるんだ?」ということになります。
それをステージでやってしまってませんか?
これはキャパシティーに関係ありません。
ライブハウスだろうと大きいホールだろうと同じです。
大きなホールでのコンサートで、歌手が自分のことを見てくれたと興奮したことはありませんか?
「目が合った〜!」って(笑)

意識をどこに向けるのかによって伝わり方が大きく変わることを知ってください。
コツがわかればすぐに生かすことができるので、ぜひ実践で試してみてください。



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