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第39号『バルスは本当に「滅びの言葉」なのか?』

物心ついた時から『天空の城ラピュタ』を見ていたので、正直何度鑑賞した?と聞かれても今まで食べた食パンの枚数ぐらい覚えていません。

記憶を辿ってみても、自分の人生の中で一番繰り返し見た冒険活劇アニメがラピュタじゃないかな。年に一度は金曜ロードショーで放送する日に見てる気がする。タイムライン実況ツイート眺めながら見る最高のアニメの一つ。

今日はそんな皆大好き『天空の城ラピュタ』の話をしましょうか

いつもnoteを読んでくれてスキをくれる常連諸君、「これはほんの気持ちだ取っておきたまえ」と金貨を3枚ばかり渡したい気分です、ありがとうございます。そして”バルス”の言葉に釣られて来てしまった新規さん、初めまして。「流行のアニメは嫌いですか?」なら、よろしければ懐かしのラピュタ話に少しだけお付き合い下さい。

このようにムスカの口調を真似て話したり、劇中でドーラがかぶりついて食べてるハム、「あれ美味しそうなんだよなぁ、一度食べてみたいなぁ。」とかガチで話し出したら一日中話し続けてしまうので今日はある部分に焦点を絞って話をする事にします。

あくまでこれから書く事は自分の想像の範疇であり、推測、考察、妄想の類で公式とは何も関係ないです。それでもラピュタ好きには楽しんだり共感してもらるんじゃないかなと思ったので書き出します。

バルスは「滅びの言葉」だったのか?を考える

”バルス”は日本で知らない人居ない位、有名な呪文じゃないだろうか?小さい頃「バルス!」を唱えなかった少年少女は居まい。自分もですw

そして少年の頃は気にも留めていなかったけれど、年を重ねるにつれある疑問が出てきます。

バルスは本当に「滅びの言葉」なのか?という疑問です。

はぁ?何言ってんだ?唱えた瞬間、ラピュタ城の崩壊が始まったじゃん!いまさら疑う余地の無い「自爆コマンド」実行の呪文だろう?

自分も最初はそう思ってました。でもそうだとするなら不自然なんです。

一体どういうことか?なぜそう感じたか。

バルスが「自爆コマンド」だと仮定しましょう。それだと崩壊が中途半端過ぎないか?って疑問が生じます。設計者がなぜ自爆コマンドを実装しようとしたのかも解りません。仮に自分が自爆コマンド設計者なら兵器”ラピュタの雷(インドラの矢)"のエネルギーを用いて城ごと全てを跡形も無く吹き飛ばす仕様にします。敵対勢力に情報が渡らないようにするために、大飛行石ごと粉々に。驚異的な兵力、科学力を持った文明がこんな半端な自爆コマンドにするのかなと。

老朽化してたから上手く機能しなかった?答えはノーだと思います。ロボット兵もインドラの矢もノーメンテナンスで運用できました。だとするならこの自爆コマンドはやっぱり不自然かなと。

セキュリティに関しては、よくガバガバだとか甘すぎるという意見があるので以下が自分が考える「バルスの発動必須条件」です。最低でも4つ満たさないと発動しない。

1.鍵である「飛行石の結晶」が必要
2.王族の正統血統(管理権限者)が必要
3.下層のあの石碑のある空間圏内でしか実行できない
4.承認の意味も込め、最低でも2人以上で唱えなければ発動しない復唱呪文である

これならシータがパズーに耳打ちで伝えても発動しないので矛盾しないかなと。長年の「どうやって伝えたか?」問題が解決しましたね。

替わりに「自爆コマンド」じゃないなら「一体何のためのコマンド」なんだという疑問が出てきます。

自分の考えは「設計者の本来の意図とは違った使い方をしていたのではないか?」説です。用途を間違えたことにより、空中分解し崩壊してしまったことから結果的に「自爆コマンド」になってしまっただけで。

バルスは「滅びの言葉」として祖母がシータへ伝えています。もしこの口伝が間違った意味で後世に伝わったのだとしたら?実際にシータに伝えた時にはすでにラピュタ文明は滅んでいる訳ですし。

バルス発動後、起きた現象から用途を考える

飛行石の結晶と大飛行石の結晶が激しく光を放ち輝き、大飛行石は真上に射出。突然エネルギー供給を絶たれたラピュタ城は空中分解し崩壊。大飛行石は巨大樹の根に引っかかり残ったわずかの城と大地共にはるか上空へ、人の手の届かない高さまで昇っていきました。

ここから逆算的に考えます。膨大な年数経過により育ち広がった巨大樹の根が無ければ大飛行石のみが射出されたのではないか?

なら「バルス」は本来”大飛行石を手放す為”の呪文ではないだろうか?

バルスの本来の意味と使い方を考える

バルスの語源は諸説ありますが、自分はトルコ語のbarış(バルシュ)から来ている説を押します。

barış(バルシュ)意味は「平和」

そして劇中での古い言葉(古代ラピュタ語)のバルスの意味は「閉じよ」

この2つの意味が込められているのではないかなと。

なぜそんな風に思ったのか?

シータが話したゴンドアの谷の詩、ここにヒントが在る気がします。

今はラピュタがなぜ滅びたのか私よくわかる
ゴンドアの谷のうたにあるの
土に根をおろし風と共に生きよう
種と共に冬を越え鳥と共に春をうたおう
どんなに恐ろしい武器を持っても
たくさんの可哀想なロボットを操っても
土から離れては生きられないのよ

この台詞の中の”土に根をおろし風と共に生きよう”の部分。

ラピュタ文明を起こした人、もしくは当時の統治していた王が”人には過ぎたオーバーテクノロジー”だと判断し手放そうとしたのではないでしょうか?

ラピュタ文明 = 飛行石を用いた技術文明 だといえます。

以上の事から、自分が考える本来の「バルス」の使用方法は以下の通り。

安住の地を見つけてからラピュタ城(城下町含む)を大地におろし、巨大樹などの植物で地面と城の基礎を定着させて、その後で「バルス」により大飛行石を射出する。大飛行石を手放すことで、文字通りラピュタ文明を閉じて、地に足をつけて人らしく生活する道を選ぶ為の実行コマンドだったんじゃないかなと。

これなら「バルス」機構をラピュタ城に組み込んだ意図も解る。少なくとも自爆コマンドよりは理解出来る。


ではなぜ後世に「滅びの言葉」として伝わったのか?

これも自分の想像でしかないのですが、ラピュタの王族も一枚岩ではなく色々な派閥があったのではないでしょうか。

ゴンドアの谷に移り住んだシータの祖先の王族(宗家)を”大地と共生派”だとするなら、ムスカの祖先の王族(分家)は”選民思想派”だったんじゃないかと。

そして選民思想派の中には王族(宗家)の決定とは言え、こんなにも「優れた文明を手放したくない」って思った欲深い人が居たのではないか?「我々は選ばれた人種なのだ」的な人(例えばムスカの祖先とか)

大飛行石を手放す → ラピュタ文明が維持出来ない

ラピュタ文明の終わりを意味する→ラピュタ文明が滅ぶ

これが口伝で後世に伝わるうちにバルスが「滅びの言葉」として定着した説

以上の事から「バルス」機構を作ったのは”大地と共生派”で、それを「滅びの言葉」として伝えたのは”選民思想派”だったのではないのかなと思いました。

これでバルスは滅びの言葉となった訳です。

まとめ

よって本来は地上で使うはずの呪文「バルス」を空中浮遊中に使った為、崩壊した。もしくは城を破棄する時は深い海溝上空で同じようにして沈める予定だった。(そうじゃなければ安全機構組み込んでるだろうし)他にもあったであろう城(島)は沈めた。一つだけ残したのは有事の際(天変地異とか)シェルター(ノアの箱舟)みたく運用するつもりだったのかな。

万が一が来るまでは無人でオートパイロットにして浮遊させてたら時代と共に忘れ去られてたんじゃないのと。それを偶然見つけたのがパズーの父親。そしてそこから始まる壮大な物語。

なのでバルスは本来ラピュタ文明との”決別の言葉”なのではないか。という結論になりました。

深読みしすぎかもしれませんが、こういう作品の空白部分の「たら」「れば」の話するのが好きなのです。どうですか?この新説「バルス」考察。余興としてはなかなか楽しい考察になったんじゃないかなと。よろしければまたお付き合い下さい(´▽`)




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