Xの「おすすめ」タブ、けっこう否定的な意見が多いですが、僕はけっこう重宝していました。自分がいいね、RPした投稿をもとに関連した投稿がサジェストされるので、色々な発見があります。こんな絵師がいたのか、こんな謎のおもしろアカウントがあったのか、などと。ですが、最近はこのおすすめタブがSNS疲れの原因になっているような気もしてきました。

「フォロー中」タブには、自分がフォローしている個人や企業の投稿が流れてくるので、各々のユーザーにとって統率のとれたタイムラインが出来上がっていることでしょう。とても秩序ある世界だ。一方で、おすすめタブには自分の知らないアカウントの投稿が次々と流れてくる。特に個人の投稿に関してはその人の感情が反映されたポストも多い。ライブなりイベントなりのチケット抽選に当せんし、感極まった投稿をする者。何もかも嫌になって、自暴自棄も希死念慮も通り越した厭世的な投稿をする者。思わぬ写真が撮れて「ねぇ見てwwwww」と絶妙なテンションの投稿をする者。これらすべて、自分とまったく無関係な、知りもしない赤の他人のポストなのだ。

それら1つ1つの投稿自体は面白いものも多く、ついクスリと笑ってしまうこともある。いいねも押すし、だからまた同じような投稿がおすすめタブに出現するのでしょう。けれど、フォロー中タブと違いおすすめタブに表示されている投稿は互いに関連性、連続性が薄い。それぞれが独立している。その上、投稿主のテンションもバラバラなので、見知らぬ他人に感情を振り回されている気分になる。かたやテンション爆上げの人、かたや沈んで鬱屈とした雰囲気の人。しかも、話している内容もそれぞれバラバラ。画面をスクロールすればするほど、色々な他人が色々なトピックについて色々な感情をぶちまけているので、脳の処理が追いつかないのだ。

まさか、これまで有り難がってきたおすすめタブに刺されるとは。自分の知らない世界を開拓する上では有用な機能だと思うので、心に余裕のあるときに活用していきたい。