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自分でも理解できないお金の使い方

僕はたまに自分でもよく分からないお金の使い方をする。後から振り返って「変な使い方をしてしまったなぁ」と反省するのはもちろん、お金を支払うその瞬間すら、自分で何をやっているのかイマイチ分かっていない。

僕は誰かと会う予定があれば、直前に洗車をします。マナーとまでは言わないけれど、自分なりのポリシーだ。人と会う際は身なりを整えるのと同じように、車も綺麗な状態にしておきたい。で、先日、大阪に住んでいる会社の同僚と会う約束をしていたので、いつものように洗車を目論んだわけです。初対面だから奮発して手洗い洗車をしてもらうことにした。いつもは洗車機を通すので、せいぜい500円ほどだ。洗車後に自分で拭き上げる手間はかかりますが、愛車の手入れなのでさほど苦痛ではない。けれど、なぜかプロによる手洗い洗車にしようという気分になった。そう、気分。気持ちの問題なのかもしれない。「いつもより多めにお金を払って、プロの手で洗車をしてもらう」という”儀式”を行うことで、自分の中で気合いを入れるつもりなのでしょう。

正直、この時点で既によく分からない思考をしている。しかし、どうかもう少しお付き合いいただきたい。洗車機の洗車が500円なのに対し、手洗い洗車は2500円ほどです。僕の車はコンパクトカーなので、これでもまだ安い方だ。まあいっちょ気合いを入れるわけですから、このくらいの出費は惜しくありません。ところが、受付で「メニューをお選びください」と言われた時、あろうことか僕は考え込んでしまった。いやいや、1番シンプルな2500円のやつでいいでしょう。初めからそう決めていたんだから。しかし、なんと僕の出した答えは「じゃあせっかくなので1番いいやつで!!」ば、ばかだコイツは......。典型的なカモ回答。元気よく発声できたのは立派ですが、こんな阿呆な金の使い方をしていては末代までの恥ですよ。って、結婚も子作りも予定にないので、僕が末代の可能性大ですがね、わっはっは。

それで「1番いいやつ」の価格ですが、5500円です。当初の倍以上、洗車機の10倍以上。これじゃあイーノックも真っ青だ。まあ初めての手洗い洗車なので勉強代と思うことにしましょう。もしかしたら、洗車機とは何かが劇的に違うかもしれないし。・・・そう自分に言い聞かせなきゃやっていられない。

ご存じのとおり、結局僕は大阪には行かずじまいでした。よくよく考えてみると、大阪まで高速を走るわけですから、事前に洗車するのはまるで意味がない。泥遊びをする前に風呂に入るようなものだ。しかも、洗車の翌日に真っ白な鳥のフンがべったりと付着した。同僚との予定をドタキャンしたため罰が当たったのでしょう。この世の禍福のバランスは絶妙だ、よくできているなあ。

今回に限らず、僕はこういう謎の金遣いをする。自分でも何を考えているのか分からないが、極めて不条理だ。無駄遣いは無駄遣いなのですが、自覚して豪遊するのとはワケが違う。お金を扱うことが得意ではないのでしょうね。お金との向き合い方を今一度考える必要がありそうだ。

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