僕は他人の個人情報として、血液型をけっこう気にします。科学的な根拠に乏しく、ちゃんちゃらおかしな話なのですが、血液型と性格の関係に一定の信頼を置いているのです。自分の中に存在するジンクスのようなものでしょうか。経験則から、この血液型の人との相性はこんな感じだな〜という傾向を察しているのです。

とりわけ、僕はB型の人と大変ウマが合います。マイペース、自己中というマイナスイメージが先行するB型ですが、僕個人としてはこれほど相性の良い血液型もいない。それに、B型の彼・彼女らは、マイペースだの自己中だのと言われようが全く動じない。そこに痺れるんだぜ。僕自身はO型なのですが、他人からは「B型だよね？」と、まるで他に選択肢がないかのように言われることが多いです。日本において、一般的にB型＝自己中というイメージが定着している以上、「B型だよね？」という質問は「キミって自己中だよね」と言っているのと同義だ。なんだその失礼な物言いは！まあ、何とも思わないどころか、嬉しいまでありますけどね。僕はマイペースな人が好きだし、憧れているので。

僕の好きなイラストレーターで、たまにYouTubeで生配信をしてくれる方がいます。「たまに」とは本当にたまーにで、年に数回というレベル。イラスト作業をしながらの雑談配信なのですが、その方の声がドタイプすぎるのだ。色々な配信者なりVTuberなり観たりしますが、これほど声色が自分に突き刺さる人は初めてだ。なので、同じアーカイブを何度も何度も流しています。声を聴いているだけで心地がいいから。お気に入りの音楽は何十回、何百回と聴くでしょう、それと同じような感覚だ。

声質の話はいいとして、そのイラストレーターの方は話の内容もまたいいんだ。海外生活が長かったこともあり、日本人の感覚とは違う視点だったり、普段聞き馴染みのないような話題だったりを提供してくれる。日本語での雑談なんだけど、俗世から離れた、その人自身の作り出す世界に浸っていられるような気がするんだ。マイペースな人というのは、言い換えれば確固たる自分の世界を持っている人だ。個性のある人とも言える。やれ個性だ多様性の時代だと叫ばれるようになって久しいが、結局マイペースという言葉をネガティブなイメージで捉える社会的な背景があるのだから、率先して自我を出していく姿勢はあまり歓迎されない。出る杭は打たれる、これが日本で不変の風土病だ。

社会的にどうこうという話はどうだっていい。僕個人としては、自分を持っているマイペースな人は拍手喝采モノである。流行の波に流されず、かといって時代に真っ向から逆らっていくような過激さもない。ただ毅然と己を貫くのみ。唯我独尊と言うと大仰ですが、周囲からはそんなふうに見えるかもしれません。ああ、僕の好きなクリエイターはみんなB型であってほしい。そんな理不尽な願望を抱いたりするのでした。