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『クジラと話す方法』を読んで

こんにちは。
読んだ本の読書感想文をnoteにアップすることで、読んだこと自体を忘れないように、そして、読んで学んだこと、感じたことをつらつらとアップしています。
今後も、コンスタントにはならないと思いますが、読んだ本の読書感想文、アップしていきたいと思っております。

さて今回はタイトルから興味を惹かれて手に取った本です。

内容

クジラと話すとは。動物と話す、コミュニケーションをとるとは。

動物のコミュニケーション


人間のように声を使ってのコミュニケーション。身振り手振り、視線、ダンス、人には聞こえない音域での音声のコミュニケーションなど、様々ある。


オーストラリア カトゥンガル族はシャチとともにクジラ狩りをする。シャチは回遊するひげクジラ科を待ち伏せし、湾に閉じ込めて浅瀬でむさぼり食う。
シャチが湾に追い込み、カトゥンガル族が仕留める。そしてシャチに分け前を渡す。
シャチにとってもシャチだけでクジラを仕留め、食べるのは結構大変なので、人と協力することでクジラと格闘することなく餌にありつける。
カトゥンガル族とシャチは言葉は交わしてはいないが、コミュニケーションをとっていたといえるのではないか。

クジラの鳴き声を録音するために、海でクジラが現れるまで録音をしていたりして調査してたくさんの音声をストックできたが、その音声はクジラがたまたまその場所に現れた時の音声でしかない。
小型の録音装置をクジラにつけることによって、深海でも、移動先でもどんなコミュニケーションをとっているか、録音できるようになってきた。また、様々な海域に録音装置を設置してより多くの、クジラの音声を四六時中録音できるようになり、クジラの音声データがかなり集まってくるようになってきている。
そして、群れのクジラの音声のコミュニケーションの分析も進んでいる。
集まってきたデータは、AIを利用することで、飛躍的に研究が進んでいて、今後近いうちにクジラと話すことができるようになる日も近い。

感想


結構衝撃的な本でした。
そしてAIをつかって、クジラ、さらにはほかの動物とコミュニケーションをとることも、可能になる日が来るのではないか、と期待してしまう。
この分野でAIの利用によって、今後の研究も飛躍していくようなわくわくしてしまう。

昔ながらの研究方法、例えばクジラの音声を録音するにしても、湾の一か所に行き、そこで来るか来ないかわからないが、ひたすらクジラが来るのを待つ。今まではそれが当たり前だったが、世界各地で録音され、それを世界各地の研究者がつながることでデータを共有し、AIで分析していく。
その技術的進歩も読んでいて、本当に研究者にとってやりやすい、データが集まりやすい環境になったのだな、としみじみ実感できた。

人の身近な動物である犬や猫と本当にコミュニケーションがとれたら、いったいどんなことを話すのだろう。そう遠くない未来に、そんな日がくるのかもしれない。

研究者の日常、というか研究の進め方なども垣間見れる本で、読んでよかったです。






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