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HSP気質のOLがフリーランス翻訳家へ転身するまでの話

ピャラピャラと笛を吹きつつもガラス細工のように繊細な心と共に生きる日々ですが、私のキャリア(と呼べるようなたいそうなものでもないけど)について書いてみたいと思います。

まったく参考にならないかもしれませんが、キャリア設計や人生設計に悩まれている方の一助となれれば幸いです。

大学卒業後、新卒で企業に入社

4年生大学(英語科)を卒業後、日本の某大手企業に総合職として入社。お給料や福利厚生も良く(家賃補助がべらぼうに高いのが魅力的でした)、海外でも事業をやっていて、いずれはそこに携われたらいいな~と思っていました。

結局は海外事業のお仕事に携わらないまま、退職してしまうことになるのですが。

新入社員研修

入社後しばらくは、ホテル暮らしをしながら研修の日々。工場で製品を実際に作ってみたり、現場でOJTをしたり。ちなみに、ホテルでの朝食が無料で、毎朝ご飯2~3杯にデザートもモリモリ食べていたので、この頃は人生で最も太っていました。

部署に配属

研修を終えてからは、広告宣伝部に配属され、主にランディングページやセールスプロモーション関連のパブリケーションを企画・製作するお仕事をしていました。途中で上司が変わり、随分と強烈なパワハラに悩まされることに。フロアにいる100人の従業員の前で怒鳴られ泣かされたのはグローリアスな思い出です。

結婚・コロナウイルスの流行で働き方を見直す

27歳で結婚。さまざまなライフイベントが待ち構える女性に、社会はまだそれほど優しくありません。ちょうどこの頃にコロナウイルスが流行したこともあり、より柔軟に働けるフリーランスとして働くことを決意。昔から憧れていた翻訳家を目指すことにしました。もとから、いずれは翻訳家になるつもりだったんですけどね。

会社を退職し、スキルを身に着ける

翻訳の専門学校に通う

約6年間勤めた会社を退職後、翻訳で食べていくスキルを身に着けるため、専門学校へ通い始めました。学校に通ったのは約10か月間、授業は週に3回。映画やドラマ、動画に字幕をつける「映像翻訳」と産業系文書などを翻訳する「産業翻訳」を専門的に学びました。

情報処理技術者試験の資格を取得する

翻訳には、映像翻訳、書籍翻訳、産業翻訳と大きく3つの種類があります。私がやりたかった「産業翻訳」には主に金融、経済、医療、法律、IT、マーケティングなどの分野があり、唯一心折れずに続けられそうだったのがITやマーケティング分野でした。専門知識を習得する必要があったので、ひとまず「情報処理技術者試験」の資格を取得することに。「プロトコル」をカヌレ的なものだと思っていたレベルからのスタートでしたが、半年ほどで基本情報技術者試験に合格することができました。バチバチの文系の私にとって、アルゴリズムの話は、ロケットサイエンス並みに難しかったです、ハイ。

フリーランス翻訳家として本格稼働

フリーランスの翻訳家として活動をスタートするべく、翻訳会社のトライアルに応募しました(実は専門学校に通いながらもトライアルは受けていました)。ことごとく不合格ビンタを頂戴しましたが、ようやく合格をいただき翻訳者として登録してもらえることに。始めの頃は、IT企業のブログ記事やソフトウェアのエンドユーザー向けマニュアルなどのお仕事をいただき、その後は外資系メーカーや航空会社のウェブページ、重化学工業関連の従業員用マニュアル、さまざまな企業の決算資料、インバウンド系の翻訳などを請け負うようになりました。

収入に関して言うと、特に始めたての頃は、単価報酬が安いこと、案件が少ないことから、かなり厳しいものでしたが、数年経った現在は、ありがたいことに夫の扶養から外れてお金を稼げるようになっています。

余談:ChatGPTに仕事を取られるかも?

今年大きな話題を呼んだ「ChatGPT」。私も調べ物をするときによく使用するのですが、マァ精度の高いこと。今後、企業でも導入が進み、翻訳者の仕事は脅かされていくかもしれません。時間の経過とともに、翻訳の仕事は、AIが翻訳したものの校正作業にシフトしていくのでは、と思っています。

さいごに

フリーランスとして活動を始めて数年ですが、翻訳は非常に奥が深く、勉強してもし尽くせないというのが現時点での私の感想です。夜1時間しか眠れない(睡眠ではなく、もはや仮眠)ほど追い込まれることもありますが、毎日のメイクや満員電車から解放され、オツボネ様の顔色を伺う必要もなく、私にはとても合っている働き方のように感じています。とはいえ、AIの普及で仕事が減っていく説が濃厚なので、新しい何かを常々模索していかなければ。ちょっと焦りつつあります。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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