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【4年ぶりの】GWはスタプラ(スタダ)三昧で⑦平瀬美里(5/5 5/6 5/7)

(公式インスタグラムより)

新コロ禍が、なんとなく大丈夫じゃね?みたいな感じになり、実際に、いわゆるキケン度が、なんちゃんら2類から5類に緩和される連休明けの前祝い、というようなほど各地でにぎわいを見せた2023年のゴールデンウイーク。小生も、4年ぶりに、その期間を多少無理した行程ではあるが、これまでリアルな生活に多忙さにかまけて、イベント観っ放し、という状態を自ら戒めるべく、応援するスターダストプラネット(スタダ)関係者のイベントをなるべく速報的に粗く書き散らかしてきたが、そのトリは、現在はスタプラのアイドルではないが、中小演劇作品で役者としても活躍をする、

平瀬美里

の、

舞台 魔銃ドナー巫/かんなぎ

の観賞記にしたいと思う。ひとつ前の記事で書いたように、今や3Bjuniorでアイドルグループ単体として活動しているのは、AMEFURASSHIの4人だけとなり、その他の元メンバーの活動を記す機会が減っていて、さらに、今年になってから、元メンバーの活動の窓口となる演劇出演が、昨年と比べると低調となっていることもあり、こんな泡沫ブログだけど、アイドル活動は終えた者でも、しっかりとエンターテイメントの場で評価をされていることを書き散らかしていれば、どこかの筋に、他の元グループメンバーも採用して大丈夫じゃね?なんて思われることを妄想して、敢えて、トリとさせていただきます。

さて、ようやく書けるぞ!となったあらすじだが、その前に、こちらのリンク、

真約・魔銃ドナー(星組) - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)

を紹介しておきたい。この「真約・魔銃ドナー」というのは、本作の前編となっているらしく(逆にいえば、本作はこの作品の続編)、これを視聴しておけば本作がよりわかりやすくなるというもの。出演者にも、今回も出ている、白石まゆみさん、草場愛さん、天音さんや、3Bjr出身者も共演する機会が多い、長谷川麻由さん、羽柴なつみさん、夢月さん等もいて、某TOがツイッターで勧めていたので、小生も大千秋楽前に朝8:00からwww視聴して、なるほど!そういうことか!となったね。一応有料コンテンツなのがアレだけど、この辺もごくささやかな返礼というところか。

それと、正式に言われてはいないけど、2021年7月に、あの、元はちみつロケットの有沢澪風(みふう)・澪風ちゃんが主役の御船彼岸子(みふねかのこ)を演じた朗読劇・魔銃ドナー リーディングトラックス」というものの中で、彼岸子が後継者とした坂上桜子という女の子が暴走して、ある都市を壊滅させてしまったというシーンがあるが、それが本作でも語られていて、どうやらこの朗読劇が、真約と本作の中間的な位置づけであるみたいなのも感慨深い。あの澪風ちゃんが、朗読劇ながら初主演を、白石さんが演じた御船彼岸子を引き継いだんだものね。なお、この澪風ちゃんのことは小生もちゃんと記事にしていたわ(有沢澪風 朗読劇 魔銃ドナー リーディングトラックス | モノノフLv.1のブログ (ameblo.jp)。では、改めて本作のネタバレへ!

(あらすじ)

そこになかったはずの小道を気づいては いけない・・・(声の主は忌部榊。平瀬美里)という禁じられた声に反して、言い伝えでは「神隠し」とされている道を見つけてしまった道玄イサミ(宮里莉羅)は、そこで女の子(のちにメルセデス。柏木椎名)に遊ぼうと懐かれるが、自分にはやるべきことがあると言い、取り憑かれることを逃れる。そのやるべきこととは、ドナーとして、吸血鬼・バイツを狩ること・・・。

ドナーとは、免疫力が弱く寿命も短く、女性にしか存在しないという血液型RHマイナスのL型血液の者たちの中で、その治療のために、世の中に潜伏している吸血鬼・バイツを狩ることで収入を得て高額の薬品を得ることを報酬としている先鋭部隊員であり、今、統括指揮官の香澄更紗(桜井しおり)の指示のもと、本隊隊員の吾妻レイカ(草場愛)、浅倉玉串(森岳亜弥)、支部隊長の遠野ゆうき(紅組は横山乃々香、黒組は青木萌)、副隊長の真島久遠(紅 及川夏凜、黒 渡辺真帆)らは、バイツの変異種である御船彼岸子に、彼岸子が後継者として自分の血を分けたいと願っていた女優の坂上桜子(山來ゆう)を差し出すという取引を行った、逆賊たる浅倉神酒(丸りおな)を追跡中。玉串の回想によれば、神酒は玉串を救うために、彼岸子に取引をしたという。その回想では、バイツとなった桜子の暴走で東京都下が壊滅的爆撃、彼岸子の従者のセイラ(藤白れもん)や雑種バイツのエリー(桜町たろ)でも、後継となった桜子を止められない。玉串が思い出すのもためらうという表情。しかし玉串も知らなかったが、その時桜子には、ハンナ(紅 本田宇蘭・黒 大野愛)とエレノア(紅 川本結月・黒 岸本綾菜)という謎のバイツが配下と加わり、さらに強度を増していたのだ。

その大事故もあり、彼岸子に桜子を手引きした神酒はお尋ね者となり、今まさに神酒が追い詰められたところで、ドナー同士が争うなんておかしいわ!と割って入ったのが、その彼岸子。いや、彼岸子は桜子に血を与えたあとに長き眠りについていて、そこにいるのは精神体が彼岸子で、身体は彼岸子そっくりのコードアルティアリア(モデルは港区の高校生七原茜という。白石まゆみ。ない便宜上以後は彼岸子で統一)であるが、力は強くドナー達にダメ―ジを与えているところに、やるべきことがある、と言っていたイサミと、相棒(階級は部下となる)の宇佐美寧音(本条万里子)が駆けつける。イサミは本隊の隊長(レイカの上官)で、レイカに指揮を取らせた自分の落ち度と、隊長らしく力強く彼岸子と対峙。そこに桜子とセイラ、さらにもう一人の彼岸子の従者であるエリー(桜町たろ)が現れて加勢。彼岸子が武器であるロッドを振るいドナーの動きを封じると、神酒を助け一緒に逃走をする。その時、虚空に浮かぶ者(ウルスラ。天音)が、運命の二人が揃うこの時を待っていたと微笑んでいた。一方、彼岸子と神酒の再会は、この国に古くから伝わる禍であることを知る忌部は、ある鳥居に拝顔し、自らを久内省の鎮守室所属(占術や呪術に長けている模様)と名乗ると、巫女らしきい出で立ちの者たちが姿を現す。田主税女(たぢからめ。長月明日香)と作鏡売命女(加藤みつは)を侍らせ、あのメルセデスを手に引いている雨後多々良媛(山下夏望)に、忌部はこの月華奥御社に、汚れた血の者と人間でも眷属(バイツ)でもない者が二人来ることを警告する。

(全出演者によるオープニングアクト)

神酒を逃したドナー隊では、イサミが、神酒の逃亡に関して玉串を拘束して池袋へ連行するよう命じる。レイカは反発するが移送に同行し、香澄も拘束には反対するが、イサミは香澄を、ドナーに優しすぎるといい、神酒を捕えたら裁判にかけて、香澄にも責任を取らせるという。そこに忌部が現れて、いにしえの予言の現実化という懸念を伝え、彼岸子と神酒の逃走先を占術で調べるという。その姿はトラックでヒッチハイク中とのことで、どうやら諏訪へ向かっているようだ。諏訪は危険じゃ!ヘリを出せ!と慌てる忌部。また、玉串を移送したレイカに、真島が、私ら後輩には強いがイサミら上官には従順だと詰り、昔のように命令など無視して、神酒追跡に向かうべきと煽ると、そうしたかったレイカは謝意を示して諏訪へと向かう。

諏訪の標高1900メートルの地にたどり着いた彼岸子と神酒。彼岸子が参拝すると、八咫鴉(紅 二宮ユイ・黒 今村望)と猿のバイツ三不申(みざるいわざるきかざる。紅 安澤胡桃・黒 谷咲杏樹)が待ち構えており戦闘開始も、ほどなく御船の名を語る彼岸子を月華奥御社へ導くべきと気づいたカラス。それを虚空で眺めるウルスラは満悦の笑み。だが直前でイサミと寧音、忌部が間に合い阻止するべく、各自一対一となり戦い開始。そこにレイカも追いつき、薬が切れて苦悶の神酒に投薬する。忌部は、新たにやってきたハンナとエレノアに立ち向かう途中で、この振動は?と気づくと、ついに桜子が現れて、彼岸子を見つける。眠りについた彼岸子を疑うと、術をかけて、本隊の七原茜を覚醒させる。状況がわからない茜。状況は混とんとしているが確実に御社に危険が近づいているということで、雨後、田主税、作鏡が防御のために現れ、イサミは気が遠くなりはじめるが、メルがお姉ちゃんと気づき、雨後はメルがかつてイサミになついた昔(冒頭のシーン)のことを知る。一方、彼岸子は精神体であること、エリーの攻撃などで誇りを損ねた桜子は、いつしかセイラに連れられて逃げた茜(眠る彼岸子の精神体)を見失ったことで、また裏切られたと暴走、忌部は逃げるのだ!と言い残した後、諏訪の山が爆発する。

騒動後、泣く桜子に、ウルスラが近寄り、自分は一番古いバイツの眷属だと言い、ともに、すべての始まりである扉へ行けば彼岸子に会えると連れ立つ。セイラは、彼岸子の精神体を再び茜に宿すことに成功して、彼岸子は我に返ると、一緒に神酒とレイカもいる状況を把握しようと努める。諏訪の山には、御社へとつながる扉があったが、それが失われたが、なんとしても御社に行きたい彼岸子。そこに香澄ら追跡隊が到着して、神酒らに投降を呼びかける。追手に玉串がいることを知ったセイラは、だれも傷つかず、しかも捕まらずに取引できる方法があると言って、呼びかけに応じて姿を見せる。その取引とは、かつて神酒が彼岸子とした取引、すなわち玉串を助けるためにした取引で、玉串の症状をかなり良くするセイラしか作れない特効薬をさらに量産してL型に苦しむし女性たち救うこと、さしてそれはバイツとドナーがそもそも争う要因を無くすことにもなるというウィンウィンな取引だと力説。レイカは、バツの薬を投与したことを神酒を詰り銃を向けるが、居合わせた遠野や真島は、争いが無くなるならと銃をおろす。レイカも、最初からそうすもりだというように銃を降ろし、香澄はセイラらの安全を保障して諏訪を後にする。

一方、爆発後行方不明であったイサミと寧音は、月華奥御社の境内で、何度も何度もメルに絡まれては、ここはどこだと繰り返し田主税に問うという日々を過ごしていた。田主税は、ここは作鏡の合わせ鏡の術で封じられた世界(永遠のループの迷宮のようなもの)。その度に脱出しようとイサミは田主税に挑むが、実に3万回も倒れているという。そこに、幽体離脱の術で、意識のみを御社に飛ばした忌部がやってきて、雨後にイサミと寧音の力を必要として戻すように言う。寧音が、久内省の人間がなぜバイツの大物と交信するのか訝しがると、実は人間の側が世界のバランスを保持するためだろう、バイツであるこの社を守ってきたという。バイツを裏で手ほどきしながらドナーには争わせるということに憤る寧音。ほどなく、作鏡の術を破らないままイサミの意識は戻り、田主税に挑み、田主税は一度でも我を倒せたらと条件を出すと、相撲の猫だましで不意を突き田主税を倒す。そこに雨後がやってきて、諏訪の山の爆発もあり、忌部の願いに耳を向ける。地上では、守護者であるカラスと猿が、ハンナとエレノアと戦っているうちに、ウルスラと桜子が加勢に現れて、ハンナの妖術でカラスと猿が洗脳されてウルスラの手に落ちる。ハンナはウルスラを主と崇めるバイツだったのだ。かくして、諏訪とば別に月華奥御社に通じる地上の道があることを、猿が口を割る。そこは霞が関の合同庁舎、ドナーを統括する本部であると言う。危機を察知したのかメルが震える。雨後は、メルをご神体に誰にも触れさせるなといい、忌部もイサミにメルを護れという。メルこそが、ご神体であると知り、寧音に、宇宙の危機は私が救うと、イサミは言い放つ。

その霞が関には、彼岸子とセイラが匿われているのだが、今度は霞が関が決戦の場となり、香澄はレイカを隊長として、死なないでと祈りながら送り出す。神酒も戦闘服に着替えて加わるが、幽体離脱から戻った忌部は、神酒は行くでないと止める。それは、神酒と彼岸子の御社への侵入は禍という予言だが、とにかく隊は霞が関へ向かう。その間に、エリーにより地下シェルターから救出された脱した彼岸子とセイラも、御社への道を探す。一足先に、人間よ道を開けよ、とウルスラと桜子、ハンナ、エレノア、洗脳されたカラスと猿に追いついたレイカ隊は、ついに戦闘開始。桜子の縦となり倒れるエレノア。ハンナと対峙して追い詰められたところを、エリーの加勢でハンナを倒したレイカ。猿との闘う玉串も神酒の加勢より一点集中の射撃で猿を討つ。しかしウルスラと桜子はいよいよ御社への参道も近いというところに達すると、雨後、田主税も自ら降臨して応戦。本来の主である雨後に、洗脳解けぬまま殺せと桜子に命じられるカラスは、雨後の発砲に倒れる。これまでの忠誠に謝意をいう雨後は、背後で糸を引いていたウルスラと知り、予言の成就をさせるなと諫めるが、ウルスラはメルに預けた自分の半身(精神体か)を返せ、自分が御社に入ることで世界のすべてを飲み込める(宇宙を破滅させる)予言は、ほかならぬ自分がしたことだ!と言い、ウルスラが閃光を放つと凄まじい衝撃が走るが、桜子が神酒を庇う。
その競り合いの間隙で、一番早く参道に着いたのは彼岸子とセイラ。そこに、合わせ鏡の術を解かれたイサミと寧音が、御社の守護者としてお前を倒すと宣言して戦闘する。彼岸子の狙いは、御社に入り世界のすべてを壊すことで、バイツとドナーが争うことのない世界を作り直すというもの。そうはさせない、これは世界の破滅を救う自分の物語だと防戦のイサミ。ふと、彼岸子が意識を失い、茜に戻ると、イサミは戦いの手を止めるが、それが罠であった。不意打ちのダメージが深いイサミと寧音。セイラが、この茜は、実は人間ではない精巧な人形だと言って、いよいよ彼岸子の願いの成就が近いか、彼岸子に別れを告げて、いつかまた会いましょうと言い立ち去る。なんとか立ち上がり彼岸子を追うイサミと寧音。

イサミたちを振り切った彼岸子と、神酒を庇った桜子がついに相対する。桜子が神酒を庇ったのは、彼岸子ではなく自分、桜子こそが御船彼岸子だとして、一緒に御社へ行くため。しかしウルスラは桜子に、実は御社を開く者は誰でも良かった、つまり桜子は代替えにすぎない、と冷たく言うと、桜子の怒りが頂点に達してウルスラに向かう。ウルスラの力は絶大で桜子と彼岸子の二人をしても劣勢なところ、イサミらも追いつき、神酒の、彼岸子の好きにさせてやって、の声に対して、あくまで彼岸子の背中に銃を撃つイサミ。ウルスラがいよいよ願いを叶える間近、古き友よ眠れ、と雨後が玉鋼という強力な武器でウルスラを撃つと、一気に力を失ったウルスラは、、また会いましょうと言い残して消え去る。

一方、倒れた彼岸子に泣いてすがる桜子、呆然とする神酒。予言が成就しなかったと安心するイサミや忌部だったが、桜子と神酒が、茅の輪よ、目を開けよ!と願うと、雨後と田主税が意識を失い、御社の門を開いてしまう。雨後は、鳥居の化身であったが神酒と桜子を予言にあるものと認識して解放したのだ。ほどなく、作鏡と戯れるメルセデスは、境内に座る彼岸子、桜子、神酒に気づき、彼岸子!久しぶりとメルセデスが懐かしむ。彼岸子はこの御社に仕える巫女であったが、外の世界にでて友達を作り、バイツとドナーが争う世界が見ていられずに、世界を壊して作り直したいと思ったのだ。それには、メルセデス自身の合わせ鏡の術を解く必要があり、作鏡に彼岸子が命じると、メルセデスは覚醒、自分はマシアハという、三千世界をつかさどる神といい、彼岸子の願いは知っているが、それを叶えることはできないという。どう世界を創り直しても、汚れた血、すなわち争いをもたらすものは必ず現れるからといい、その記憶はひとつの世界だけでは受け止められないほどだという。彼岸子がマシアハの封印を解いたことで、もはやはフリーズしてしまったスマートフォンと同じで修復できないという。それは宇宙(御社)の死をも意味して、そういう事態が起こらないためにそれを守護するバイツが長く存在していたというのだ。しかしスマホの修繕にも手はあるはず。神酒の問いに、忌部は、作鏡に、イサミに合わせ鏡の術を施して、イサミに時を戻させるよう勧める。作鏡が作術する前に、マシアハに、彼岸子にバイツの身体を与えるよう願うと、いつしかメルセデスに戻ったマシアハは願いを受ける。

作鏡の術が施されると、イサミの物語、と対峙したあの時に戻る。彼岸子は、良いアイデアだと関心するが、同時に、もう一度この世界を壊す、何度も争うを止めないのなら、いっそ私がこの世界を決めると言い、引き下がらない。そこに、間に合った、と香澄が現れると、レイカ、寧音、神酒、玉串、遠野、真島が照準を彼岸子に定めて構える。彼岸子は覚悟を決めたのか、神酒に、また会う時は友達になろう、と言うが、今度は神酒も、あんたとは・・・・と、悲しみ交えて見つめる。そしてイサミには、諦めない、いつかはイサミにも1000年の夢を見せてあげる!というと、イサミは静かに、しかし強く低く、ドナー隊フィックス!と掛け声を一声、フィックスと答える隊員。そして、とどろく銃声が6,いや7発、暗転の先に倒れた者はだれか?だれにも見えない・・・・・。

(所感)

いやあ、なんとかあらすじ纏めてみたが、やはり本作は、前作の「真約・魔銃ドナー」を後付でも良いから、見ている・見ていないで書く速度が違うと思うな。今朝観ていなければ記事完成はさらに遅いか、あらすじなしで雑感書いて終わらすだったかも。こうした、若手女性俳優や現元アイドルが出る演劇で続編的なものや作品の世界観を知っておくのが重要、みたいな作品は、ハナから目当ての役者を中心にしか観ない人はともかく、贔屓を観つつ全体ストーリーとか他の演者も観たい向きには、時間も予算もあまり割けないという場合は、予習もした方が良いとなってくるのが大変かもしれないね。世間では、前者の観方をする人が多いんだろうな。

というのは、本作では、新コロ禍緩和の象徴だろう、終演後サイン会とその後さらに個別物販(チェキ撮影会。今回は実施しない演者もいた)があったんだけど、アイドルイベントなんかだと、ファン以外ともチェキ撮るって人は割といるけど、今作では3回参加した小生の体感では、実施時間が短いことや参加費が1サイン2000円の価格もあるんだろうけど、ファンの元にだけ並ぶって人が多数だったと思う。その要因のひとつに、アイドルイベントでは、例えば初見だけどビジュアルが気に入った等で衝動的に他にチェキ撮るみたいなことがあるかもしれないが、演劇という、ある程度その演者の役どころとかを知らないと、何を話してよいか分からない、ってのがあるんじゃないかというのがあると思えるのね。

こう書くと、お前がそれだけ金と手間かけたことや、内容ちゃんと観ているぜ自慢だろ、って言われたら、金のことは無理してるだけと否定するがw、確かに内容観ている点は否定は出来ないかもしれないT_T。でも、そうなると演者さんには、いわゆるご新規さんが増えていかないのが勿体ないと思えてね。これはみぃちゃんを引き合いに出してしまうんだけど、彼女のサイン会の実施場所って、4日の公演からまさに舞台ステージ上に代わったのでーこれ自体は小生もステージに上がることになり、あまた貼られた蛍光テープや場見りの実際が見られて良かったがー、どういう人が並ぶかなあって見ようと思えば見られることになるんだが、小生体感では、もちろん小生含めて、ロジャポ時代から現在に至るまでの、彼女のファンがほとんどで、本作で「いやあ、忌部が良くて並んじゃいました〜」的な人は見受けられなかったからね。ただ、余談だけど、みぃちゃんの場合は、その固定ファンの人達が、あらゆる意味で強いのが、彼女の支えにもなっているんだなとも言えるのよね。毎回何回も並べる資力あったり、ロジャポ時代は別のメンバー贔屓だったけど、みぃちゃんの舞台にも1回は足を運ぶって人が、彼女には沢山いるの。名前は出さないが、アイドル出身と言われているが、あれ?あまり並ぶ人がいないんだ、って思うケースがあるんでね。まあ小生もいつまで身体と財布が続くことやら。

本作は、内容とともに、若い人達が、慣れないだろう殺陣を披露する場面も多々あって、1カ月という稽古期間とのことだけど、従役の人でもセリフが総じて長かったり、「帝都臨床医療開発センター・陸幕管区事務所」など難解な部局名であったりと、セリフ覚え以外でも大変なので、稽古時間は少なかったのではなんて思うが、若い人達だから飲み込み吸収も早いんだろうかな。女性演劇なので、パワフルさや動きが、ピシッ、ピシッと動作の静動がされてメリハリがあるか、などは、そこまで求めるものではないが、それでも皆さん奮闘されていたのではないかしら?苦手なんだろうなあ、って思える演者もいたけど、そういう人は、どうカバーをしたんだろうかな、なんて想像してみたりもね。演出の方のアドバイスとかどうだった、なんてみぃちゃんにも聞いてみたかったな。殺陣はついで、ってわけでもないだろうが、それで怪我でもして公演に支障があってもいけないしで。あのステージセットってそこまで強固でもない(サイン会とはいえ立った感覚は分かる)ので、あそこで階段3段を一気に跳んだりは小生なんかこわくて出来ないよT_T。その点だけでも皆さん素晴らしかったと思います。

演者さん個々については、小生複数回観る以上、毎回こんなところが〇〇ってのを大事に観たいと思うけど、先述の殺陣やストーリーそのものを追うの一杯だった観賞でもあって、あまねく観られてはいないのが実態なので、一部に限って小生の主観を書き散らかさせていただきます。

まずは、改めて、こちら、


我が3Bjr出身者との共演を多くしておられる、直接に労いの言葉をかけさせてもらったお三方。草場さんには、レイカの感想を伝えることができなかったので、それも踏まえて書くと、中間管理職の悲哀wとでもいうか、組織に忠実であろうとする自分と、神酒を追うと言いながらも心底では助けたいので組織を無視して動きたい、という葛藤みたいなものを表現されていたなと思った。神酒に振り回されて、銃を向けては降ろし、庇い、時には感情的になりながらも、ああ、神酒の事を大事に思うというのが分かり、神酒とレイカの物語、とも言えるかもしれないね。大楽の挨拶では、魔銃ドナーという作品はこれからも続きます、って細川さんへのプレッシャーかw。それだけ作品の世界観を理解して臨んでいるんでしょうね。

山來さんは、かつて「星の少年と月の姫」の舞台アフタートークイベントに言ったときに、明るく豪快な姉御って感じたけど、本作の桜子は怒りを爆発させた後の桜子なので、豪快に家臣に命じたり怒りでドナーや最後にはウルスラにも向かってゆく姿が様になっていたね。時折垣間見せる、桜子の本性の弱さの表現も伝わってきたかな。サイン会でも、待機中は隣やスタッフさんとお話していたりと、いわゆる「陽キャ」って感じだったなあ。みぃちゃんや「ペインディングバーレスク」で共演の、鈴木萌花・もえちんのことも、みんないい子だよっておっしゃってくださいました。

そして白石さん。サイン会では圧倒的に一番人気で、運営も2日目以降彼女の列を捌く工夫を凝らしていたね。小生がお話した時の体感だけど、冷笑的なイメージを持ってしまうけど、初並びの小生にもそつなく対応された感じだったね。でも小生は、過去作品でも書いていると思うけど、当たり前のことではあるんだろうけど、このキャラクターにはこんな声色を、ってのを意識されているんだなってのを感じるのね。「アサルトリリィ」の鈴木因とから、若い姿なのに死んだ祖母という「ダンスライン」の時まで、声の高低強弱で役を教えてくれるのが素晴らしいなと思ってます。今作も、一瞬七原茜に戻ったときに気持ち声が低めだったりしてね。単に美形、ってだけでないのが、ますます仕事は引く手あまたになって、サイン会はさらに待ち時間が増えていくんだろうね。

続いては、こちら、

浅倉神酒役の丸りおなさん。まず、役柄云々以前に、小生横浜市営バスに乗る機会が多いんだけど、その車内広告で「市営バスをご利用のみなさんこんにちは。丸りおなです」ってのが、2023年5月現在流れてくるの。その名前だけがインプットされているところで、今回みぃちゃんと共演ってことになり、さらに個人物販もされるというので、まずそれだけを言いたくて並んだんだが、彼女、人当たりも素晴らしく長けているんだろうね、得たい知れないオヤジにも神対応だったわw。そして神酒役は、真約からの引き続きなので、すでに役は理解していることはあるにせよ、蓮っ葉でときにお調子者っぽく、妹を思いながら、自分で彼岸子に突き出して吸血鬼にしてしまった桜子を、最後は平然と倒す、とまで言い切れるという、一言、唯我独尊というべき性格のキャラを見事に演じられていたね。演劇自体がその真約以来らしく、そりゃあ小生が初見なのも当然か。ちょろいもんで、小生早くも丸さんが、市営バスの広告の人から、次は?を意識する演者さんになってるww。なんかもう、誰を追ってるのか分からなくなってきてるT_T。

大楽の挨拶で「魔銃ドナーの箸休め」と言っていたエリー役の桜町たろさん。葉月智子・ちょもが出た「サンサーラ葬送入門」では、男装の殺し屋で異彩を放っていたが、今作は唯一と言っていいくらい、自由小芝居が出来るだろう立場のコメディリリーフ。ここで笑いが無いと?ってところで期待どおりwに笑いを取っていたけど、引き出しがあるからこその技なんでしょうね。

黒組のハンナの大野愛(彼女はこれをまどかと読む)さんは、やはり声が良いのよね。微笑で、仰せのままに、って言いながらドナーに切りかかる冷淡な表情とか素敵。大楽の挨拶で、最初に役のフレーズを持ち込んだのは彼女が一番で、みぃちゃんも、そい、そーいって続いたけど、大野さんが開いてくれた道だからねw。小生が観た作品ではバイプレーヤーって感じになってるけど、主演とかされても、運営の期待に応えそうな役者さんでしょうね。

「デッドリー永劫」でも出ていた、紅組のエレノアの川本結月さんと黒組の遠野約の青木萌さん。川本さんは、とにかくmぃいちゃんと殺陣で対峙するシーンがあるんだけど、この時の表情が、とにかく殺意満ちていて凄かった。永劫では黄市恵美だけに、そりゃ表情は違うけど、それでも印象に残ったなあ。青木さんは、階級?的には上なんだけど、部下であるはずの真島にも下に見られるという役が、なんかハマっていた感じで良かった。丸顔で優しいってイメージから来るんだろうけど、神酒も揃ってレイカ隊復活のところでの、昔に戻ったみたいで嬉しいです、ってセリフのときのはにかんだかのような表情なんかも良くて、そういう醸し出す雰囲気があうんだろうね。

主役のイサミの宮里さんと、セイラ役の藤白さんは、前者は卒業したけど元AKBの人で、後者は現役の、夢見るアドレッセンスのアイドルで、いずれも初舞台ということだけど、それを感じさせない堂々とした感じ。みぃちゃんもかつてそうだったし、虹のコンキスタドールの時田さんやでんぱ組の高咲さんとかもだけど、アリスインプロジェクトは初舞台のアイドルをうまく嵌めてくるのよね。キャスティングは、前に星川さんと脚本家の麻草郁さんの配信番組で、自分らは基本ノータッチというから、キャスティングの人はアイドル現場に良く通っているんだろうなw。宮里さんのハスキー声なんかは、役柄によってはさらに迫力増してくるだろうね。

なかなか時間も押しているので、最後はメルセデス役の柏木椎名さん。ちょも出演の「ガールズトークアパートメント」「純血の女王」でも、声が甲高いので印象残るけど、それだけに元不良バイトや、明るく死にゆく家臣が、おもしろく悲しく、だったが、今作は無邪気な幼子のようなご神体が、最後に目を閉じ、甲高い声が低くなって、マシアハとなったところは、ゾっとなるほど魅入ったね。また印象がアップデートされました。その他の方々の好演は、たぶん通販でもそのうちブルーレイやDVDが予約できるだろうから、興味のある方はそちらをお求めいただければ幸いかな。

(みぃちゃん評)

すでに多くの諸兄姉が、今作での彼女の好演を取り上げていて、もちろん小生もそれに抗うことはありません。6日のサイン会でも、「みぃちゃん自身がこの役を自信もって演じられているのが確信できて、皆さんと同じ、言うべきことは無いよ」と伝えたときの、自信もった眼で見返してきたのが感じられたとおり、本当に楽しんで演じられてたね。カーテンコールで隣の桜井さんや本条万里子さんといちゃついたりする余裕は、もはや初舞台挨拶で涙流していたみぃちゃんはおらず、経験が本当に糧となったのが分かる役者さんって姿だったなあ。

初日に伝えた、忌部は人間なんだけど、どこか自分は死とは無縁ーつまり寿命で死ぬこととは別に、ドナーとバイツの戦争のあおりで死ぬようなことはない、という自信みたいなものが感じられる、ドナーとバイツをどこかバカにしている感じさえある、そんな人物ととらえたんだけど、と聞いたら、細川さんからは、自分には自信を持っている的な説明があった、ということだったけど、それだとしたら、演出の意図以上のものを表現できていたんじゃないかな、と初日から小生はみぃちゃんの好演を確信したのね。かつて細川さん演出の「デッドリー邂逅」での、死を意識しつつの役で悩んだ日々があった時とは雲泥で、台本読み込みと作品の世界観や人物描写、演出意図の理解度が増しているってことだろう。

そればかりか、台本から独自に言い回しとかを工夫するという部分も見せてくれたのも素晴らしかった。例えば、こちらの、

榊のセリフの赤色の「・・・・いけない」ってところ。最初の、いけないの前が一文字分空欄で、あとは・・してはいけない(ならない)と続きなのよね。つまり台本上は、最初だけ、間を置けってのに対し、あとは普通でいい、って解釈できるのを、みぃちゃんはすべて、間を置いて、いけない(ならない)って発して、それから何か起こるの?という恐れみたいインパクトを与えることになっていたのね。この点本人によれば、細川さんからは、ゆっくりと一字一句言えばいい、レベルだったのでとくに指示はなかったそうで、それをこうしたことで小生が感じたような印象を持った人は多かったんじゃないかしら。

そして、これも伝えたら、我が意を得たり、オヤジよく見てるじゃんって見返されたのが、彼岸子と神酒がトラックで逃走中ところを、忌部が占術で透視するってシーン。ここは、彼岸子と神酒にスポットがあたり忌部は上手上段で座っているんだけど照明は当たらずほぼ暗いのだが、うっすら姿が見えるのね。このシーンで、神酒が車酔いして、おえってえづくんだけど、その時、その暗がりのみぃちゃんが、汚いものを見た、って感じで後ろにのけぞるような動き見せたのね。この影の小芝居がもう素晴らしくて5日のサイン会で聞いたら、本人はそれだけでなく、星がきれい、ってセリフにも自分の上を見てみたりと、ほかにも小芝居をしていたという。実は本作は、それこそエリーの桜町さんくらいや、イサミにじゃれるメルセデスくらいしか影小芝居の要素がないんだけど、みぃちゃんは、この暗くて見えない部分で、今作は遊んでいたのね。この点も小生がみぃちゃんの好演を確信できた部分なんだけど、他にも彼女、こうした小芝居あったんだろうか?

本人にも、そしてお世話になった共演のみなさんにも言葉を直接かけることができて、小生もなによりの公演でした。みぃちゃんのこれからとして、好演を賞賛する時間が無くなったので、6日のサイン会で雑談したんだけど、悪役ってのを演じてみたいというのは、かつでちょもも言っていて、それが叶って喜んだことがあったけど、役者をしていると通る道んだろうね。実際、元僚友の播磨が、友池さんの作品「みんな幸せ」で、家族壊すため放火する女の子を怪演した様を見学しているから刺激もあるだろうが、今作を見て、小生は個人的には、みぃちゃんはやはり太陽の元、悪よりは善が合うんだと思うな。前に「ワタシタチのキョリ」で、やさぐれた役があったから、今のキャリアを積んだ彼女は、それも読み込んで表現するだろうけど、それを観るのは怖いというか、今一つこちらが免疫不足で、セイラさん、バイツの地で何とかしてほしい。でも、そういた悪を演じるなら、改めてここにも書くけど、ぜひともいつか、千歳ゆうさんとは共演してみてほしいな。千歳ゆうさんは、日大芸術学部を出られたあと、劇団6番シードの宇田川美樹さん作品ほか、草場さんが急な代役を見事に演じきった「赤の女王」でも、その草場さんが演じた本来の役を譲り、空いてしまった別役を、こちらも、あたかも最初から稽古してましたよ、的に威風堂々と、その姫を演じていたほどの技量の方。スタダのきなこさんが主演の舞台では、それまで抑えめの演技から、最後に漫才で笑い泣かせるというところで、どばっと涙を流して、小生ももらい泣きしてしまった表現をされたり、直近の「テンリロインディアン」という作品では、全く疑う余地ない誤認逮捕された被疑者から、どんでん返しで実は真犯人という部分を、涼し気に演じたりと、素晴らしい役者さんなのね。役者としての道を行くなら、一度共演されたら、得るものは多いと思うので、その時を期待したいと思います。

他方、でもみぃちゃんには、シンガー、そう、歌い手としての圧倒的な強く音域広い声で、我々を魅せてくれることもできる力がある。まだ、ワンマンライブの予定は今年は聞けていないけど、その前哨戦wwwともいうべき、あの昭和歌謡がふんだんに歌われる、コント歌謡演劇すべての要素を盛り込んだ、あの、

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そこでも、さらに進化したであろうみぃちゃんを見せて、また、ワンマンライブをできるようになってほしいものだね。

忌部さん、

その予言は必ず現実のものとなるでしょうか!?

そい、そーい!

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