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平瀬美里 舞台 時を駆け抜ける少女2023 ディレクターズカットバーション

映画「アバター」よりも長い、
上演時間3時間以上の、
舞台というべきかコント劇というべきか音楽喜劇というべきか、
そんな作品を、あなたは観たことがありますか!?

小生が贔屓にしていた3Bjuniorというスターダストプロモーションのアイドルセクション・通称スタプラのアイドルグループに所属していた、

平瀬美里

みぃちゃんの主演作品である、

時を駆け抜ける少女2023
ディレクターズカットバージョン

が、ここ、

杉並の西荻ターニングというライブハウスで、5月25日から28日までの計7公演が上演された。この作品は昨年9月に新宿SACTという、今思えば新コロ禍に、隣の席と肩寄せ合うほど密着した環境はどうなのw、というくらい狭くて、後方は胡坐かいて座るという苦行を思わせる地下のライブハウスで行われた作品の、ディレクターズカット、とあるように基本再演となるもの。この時は、前説などを除いて、劇時間は2時間10分くらいだったと思うけど、もし会場も同じだったら、さすがに3時間以上、しかも胡坐席だったら終演後足を怪我したんじゃないかw、となったかもしれないが、その点、この西荻ターニングという会場は、座席は「昭和の映画館」ってくらいにクッションが利いた座り心地よさだったので、そこが何より。むしろそれを見越して、ここまで上演時間を長くしたの、青木さん!?て疑ったがねw。

その、青木さんというのは、一昨年の10月に、当時舞台は3作目だったかのみぃちゃんに、アドリブなどの悪さwを体感させてくれた、

青木竜象!

今回小生の時間都合で、チェキ撮れなかったので、この、

(真ん中。左が池田明日香。右が三島京華)

特典写真で紹介するけど、この、キャリア30年以上の、

実際に
西荻窪で
職務質問を受けたwww

ベテランコメディアンが、表向きは脚本演出とクレジットはされていないものの、実質のゼネラルマネージャー的な立場で指揮を取った人物で、アイドル時代には歌とダンスに磨きをかけ、アリスインプロジェクトや友池一彦氏の作品では演技に磨きをかけているみぃちゃんに、台本のある笑いと、台本以外のアドリブの笑いの、双方に磨きをかける快感を教えてくれている方。小生も、この上演が発表された時は、青木さんって、自身も劇中のアドリブで言っていたように、SNSもされていないので、彼の他の出演する舞台やイベントがあるのか無いのかも分からないため、結局前作から今回まで拝見する機会がなかったので、みぃちゃんの出演もあることながら、青木さんに笑わせられることへの楽しみだったくらいで、5/25の初日と5/27のマチネ、そして昨日5/28の大楽の3回のチケットを買って会場に参りました。

【あらすじ】

令和の秋葉原で、トモ(平瀬美里)とヒロ(こはる。)は「尾道54」というユニットとしてアイドル活動に励むがなかなか芽が出ない。トモは母子家庭という事情でアイドル活動で自分の生計を営んでいるが以前所属グループを、シンガーソングライターを目指すとして脱退している。今日もあるライブで、そのグループ「私立薬師寺中学」略してヤク・・の黒石麻衣(石黒さやか)に詰られる。気分の悪いまま尾道54の出番になり歌い出すと、突然目の前が揺れると、昭和の秋葉原にタイムスリップ。それは歌の神(青木竜象)が二人に試練的に起こしたもので、令和に戻るには二人が昭和ヒット曲を歌い100点を出せというので早速試した「時をかける少女」は、歌神の使いである歌神エンジェルスのミカエル(五條めい)・ラファエル(濱永めぐみ)・もずくちゃん(福田彩加)により、不合格を告げられる。

その昭和では、芸能マネージャーの加瀬(池田明日香)が路上でスカウトをするが上手くいかない。社長の川崎(青木・二役)は、今度新人として売り出すテレサ・ナイン(三島京華)を引き連れて、お前もマシなタマを連れてこんかと怒られては「勝手にしやがれ」と陰で抵抗する加瀬だが、その途上でトモとヒロに出会い、加瀬は川崎に新人として紹介するが、川崎はタレント兼プロデューサーとして絶大な力を誇る黒柳(なかがわあつこ)に、今一番の売り出しアイドルである松田今日子(きなこ)の紹介に余念なく二人を歯牙にもかけない。今日子も、悪意はないが天然な言い方で二人をイラつかせるなどもあり、トモとヒロは今日子を、可愛いだけのアイドルでdisってやると黒柳の番組を見学。

そこでは、ピンクレディーズ(ミイコ 大岩根綾奈・モモコ 後藤めぐみ・ランコ 中山碧瞳・ミキコ 彩田栄美(前作は濵田栄美。改名された模様)・ヒロコ 仁菜)が「サウスポー」、シブ年隊(錦本木まさきよ 吉井智洋・東丸ひろゆき 蒼野誠人・植布川としかつ 川北和郁)が「仮面舞踏会」を、見た目と裏腹にしっかりと、しかも生バンドでしっかりと歌い踊る。時には上下にハーモニーをかぶせたり、フェイクを入れたりしながら。そして今日子は、ダンサーのスクールメイコ(石原愛翔)の強くも柔らかいダンスをバックに「青い珊瑚礁」を歌い会場を魅了、二人はdisるどころか実力に打ちひしがれる。黒柳も、声にならぬ声で「なんて素敵」とつぶやく。その二人を慰める加瀬にほのかに好意を持つトモは、ヒロが歌い始めた「まちぶせ」に2番から加わるが、歌神エンジェルスが告げた歌神の点数はまたも不合格だった。一方、とある部屋では、テレサが、今日は夕飯食べて帰る?と呼びかけると、それは川崎。どうやら二人は不倫関係のようで、テレサは「愛人」として、川崎の心は冷蔵庫と寂しく嘆いていた。

どうやっても100点を取れず落ち込むトモに、ヒロは今日子を連れ出してトモに引き合わせる。ヒロは自分たちが未来からきたことを話したらしく、今日子は未来のことを教えてもらう代わりにアイドルとしての極意をトモに教えると約束。さらに歌神が二人にあと2日しかないと告げにくると、背に腹かえられなトモも応じると、今日子は「みんなでてこい!」と呼べば、ピンクレディーズとシブ年隊とメイコ。10人が自己紹介から早速アイドルの魅力を見せて、みんなでぶちかまそう!と「少女A」を華やかに歌い上げる。

トモと今日子は打ち解けたのか、皆が買物に出掛けたところで二人きりになり、この時代だけどまだ未発表だった「時をかける少女」が聞きたいとトモに頼むと、バラード調で歌うトモだが、歌詞が「やがては未来に戻るべき自分」とリンクすることにお互い気づいて物憂げになる二人。やがて皆がもどり、ヒロが未来のこと、スマートフォンの操作などは始め盛り上げると、歌神がそれを咎めに降臨するが、今日子は、さっきもいたけどこの人は誰?トモに聞く。他の10人もその姿は見えているといい、神としては罰せられるとしてこの場は逃げる歌神。トモとヒロは難を逃れるが、もう一人、未来の秘密を知り、スマホを手に入れようと企む者がいた。それは川崎社長で、さっそくシブ年隊とメイコを操りヒロを拉致する。駆け付けた加瀬が川崎を止めるが、俺は、ちっちゃな頃から悪ガキで15で不良と呼ばれた(「ギザギザハートの子守唄」)と、悪人の本性を表す。スマホをテレサに渡し、これで世界は思うままと高笑う川崎に、うつむくテレサ。

いよいよ最終日の今日に100点を出さないと永遠に帰れないと歌神エンジェルスに煽られるトモは、居なくなったヒロを探そうとするが、せっかくの黒柳の番組出演の機会を得たのだが、それを逃すことにもなってしまう。今日子は黒柳に順番を後にするなどをお願いするが、黒柳は認めない。そこに、加瀬がアイドル扮装で現れ自分が穴を埋めると、「ハイティーンブギ」「ニンジン娘」「スシ食いねぇ」と歌い踊りトモと今日子を送り出す。元々アイドルになりたかった自分がトモにその夢を託したということだろう。

♪愛は奇跡を信じる力よ(「HERO」)

と鼓舞して川崎に立ち向かうトモたちは、寝返ってスマホをヒロに返したテレサの助けもあり、ついに川崎からヒロとスマホを奪還して、その頭髪をめくると、そこは「END」と書かれた禿面が!川崎はうなだれてテレサにすがるが、女の心はアイスチョコモナカと言い川崎の頬を叩く。

トモとヒロは急いでスタジオに戻るが黒柳は出演を認めない。今日子を始め10人も懸命に許すことを願うと、ついに黒柳も折れて、頭からキャンディを出して頑張って歌いなさいと許す。いよいよ生放送直前、これで100点なら帰れるトモとヒロだが、今日子は二人と別れたくない、この昭和で一緒にいようと言い出す。同様に居たいという者と、未来に戻るべきと言う者と二分し、加瀬はトモ次第だと決意をい流せば、ヒロは、トモの後ろを従いてきただけだからと、どんな答えにも応じると優しく微笑む。決められないトモに、メイ子が突然叫び出し、歌えず踊ることでアイドルを見て来た自分だからわかること、として、帰る帰らないの前に、待っているお客さんをほったらかしだろうと全員に怒りをぶつける。その姿に、トモはお客さんがいたから歌って踊り、喜んでもらっていたことを忘れていたことに気づき、帰るか帰らないかはお客さんに決めてもらえばいい、と決意。それに今日子ほか全員も目覚めて、トモとヒロにそれぞれが、ある者は歌い、踊り、それぞれの想いを告げる。今日子も、眠れないほどに思い惑う日々・・・(「さよならの向こう側」バンド演奏で)とトモをそっと後ろから抱き寄せる。お互いの眼かた溢れる涙。そして、アイドルは止められない!と、「なんてったってアイドル」を、そう、楽しく笑顔で、観客の誰もが喜ぶだろう表情で歌い踊ると、果たして歌神エンジェルスを介して告げられた歌神様の採点は、

100点!

このとき立っていられないほどの揺れが起こり、いつの間にかトモとヒロは、黒石に心配されている。無事に令和に戻ったと喜ぶヒロが、トモの方に目を向けるとその様子がおかしい。どことなく今日子のようなぶりっ子の仕草、なにより今日子そのものの髪型、ヒロが、もしかして、あなたは今日子ちゃん?と問いかけると、笑顔でうなずくトモ。そう、なんと、

トモと今日子が入れ替わって令和に戻ってしまった!

(所感)

まずは小生自身の反省から書かないといけないのは、基本的に小生、

今作は前作の続編だ!

と割と直前まで誤認していましたT_T。サブタイトルをよく読めば、

ディレクターズカットバージョン

とあるやないかい!。そう、基本的には今回は再演なのだよね。そして上記のあらすじは、小生の別記事、

平瀬美里、20歳の夏。そして・・・ | モノノフLv.1のブログ (ameblo.jp)

↑こちらに書いたものに、noteでは黒太字で加筆と一部修正したものなのね。先述のとおり青木さんとお話が出来ていないので憶測しかかけないけど、最後で歌神としても、終演後の挨拶でも、続編はある、ここまで長うしないwと言っていたので、その構想は前作からもあるのだろうが、8カ月では間に合わなかったところ、フォーエスエンタテイメント(制作会社)側もイベントを打ちたいという狙いで、妥協策として再演化したのではないかなと思っている。それでも、生バンドで演奏する曲目を増やしたり、キャストも当然事情もあり入れ替え等ある中で、新キャラの三島さん演じたテレサナインや、歌神エンジェルスを登場させるなどは、続編の前倒し的なものなのかもしれないね。その分本当に続編する時の新キャラのネタが、果たしてどう練られるのかも興味あるところですな。

みぃちゃんとは、チェキを購入した人がお礼の挨拶という体で簡単にお話することが出来て、小生はなんせ3時間以上の上演時間なもんでwww、土曜マチネだけ参加した時に彼女に、青木さんが今回は若いみんなの自由なアドリブとかをわりと容認というか、自身も楽しんでいたんじゃない?と聞くと、みぃちゃんもそれを感じていたようだし、青木さん自身も大楽のダブルカテコ明けでも、前作よりみんな伸び伸びと演じたり振舞っていて、役者さんって凄いなあ、ワシはもう要らんな、と思ったと言って、ちょっと極まった感じだったのね。稽古とかからそうしたものを感じたのもあっただろうし、それには、一応演出wとあったけど、なかがわあつこさんへの感謝も言っていたけど、彼女の、陰での若い人達へのフォローなんかも良かったんだろうなと思う。

今回、

なかがわさんにもようやくご挨拶できたんだけど、その点、振付も担当して裏方の立場で抑えられているけど、大楽では弾けてくださいよ!なんて冗談半分に労ったら、大楽で、黒柳がシブ年隊の歌のあとに、せっかくなんだからなんかやって見せて、と振って、吉井さんと、大楽だけ飛び入りでダンスしていたみぃちゃんとこはるさんが、不仲の夫婦とそれに嫌気刺した娘の芝居を始めて喧嘩しているところに、隣の夫婦で川北さんが挨拶にきたら、一転仲良さげな家族を演じるて、その家族に翻弄されて、息絶え絶えになったペットの飼い犬役の蒼野さんが悶絶して倒れる、なんて即興芝居をぶっこんでくるんだもの!いやあ、なかなかの演出家ぶりでしたなww。そうしたものをやれる感じを青木さんが作り出していて、青木さん自身が本当にこの、若い人達との時間を大事に過ごされていたなあってのが、若い人とのリアルでは接点ない自分には羨ましく思えたね。今度こそ、本当に続編を待ってますよ。

【共演者】

役者さんは、前作から引き続きの皆さんは、相方のヒロ役のこはるさんが大楽の前説で、もう一度ヒロのキャラを呼び戻すのに時間がかかったが、みぃちゃんとの読み合わせの時に、トモだって思い出した、なんてありがたい盛りをいただきましたが、ああ、この感覚は役者さんだなとも思った。何度か書いているけど、名優山崎努さんは、作品でその役を完璧に表現出来たら、もうその役は表現し尽したので演らない、って趣旨のことを言われているんだけど、多くの役者さんも、次の作品のために前役は捨てるんだと思う。もちろん商業的事情で続編なんて多く存在するけど、本質では無いと思えるの。でも、役者さんって一度体現した役は大なり小なり覚えていて、すぐに戻れる技術があるんだろうね。そこで、やり切った人もそうでないと後悔した人も、前作以上の表現を見せてくるんじゃないかなと思うの。今作のこはるさんも、今日子達との別れのシーンで、前作以上に感情が籠っていたと感じさせられたのも頷けたから。その意味で、小生も、名優の考えは考えとして深いと理解しつつ、続編ってのも悪くないんだなあと思いが改まったな。

その点では、加瀬大樹役の池田明日香(敢えて敬称略w)なんか、

8カ月間待ってました!

wwwって公言しいていて、思う存分に、いわゆる演劇の芝居部分以外での暴走ぶりを発揮(もちろん褒めてる)。ボケ・ツッコミ・ノリツッコミ・奇抜衣装やメイクでの出オチ・寒いボケでの撤収wなど、コメディアンが本業でないのに、あらゆる手段で笑いを取りに来ては、そのとおりの成果を挙げていたよね。で前作の後も、彼のことはその時限りで今作も終わり、今記事書いてる最中で、ふと、彼のこれまでを調べてみたら、なんと20歳でテレビのADをしている時に、自分で出たくなって、ということで舞台やミュージカルの世界に飛び込み、単身渡米したりというなかなかの苦労人でもあるんだね。その、自分で出たくなった、という時の思いのまま、観客が笑いたいと思えばそれに徹し、感動したい・泣きたい、その感覚を大事にしているということだろうかね。青木さんもそういうところを観ているから、ほぼ池田明日香はノータッチだったと思うな。外野的に言うと、よき師弟みたいに思えた、素敵な関係とも思えました。でも、ちょっと知的な部分もあって、恐竜!隕石!そして絶滅!ってのも、知識をそういう即興で遊べるのはその表れだと思うがさすがに持ち上げすぎかww。
今作でも安定のフェイクやハーモニーの歌声を披露してくれた彩田さん。これもお話できず改名のこととか聞けずも、今作は、もう一人歌声が強烈だった夢乃つきのさんが外れたので、相当ハーモニー部分の負担は大きくて、さらに「愛人」「ハイティーンブギ」「ギザギザハート」などの曲も加わったけど、昭和JPOPもムード歌謡も、音大の学生さんには訳もないという感じで歌われていたね。フォーエスさんの次作「ときめきステーショナリーズ」の新作(スタダからも根岸花蓮さんや、声優部の立沢萌々瑚さんも出演)でも、池田明日香同様に出演なので、これもお礼行脚、予定を考えよう。

ピンクレディースのリーダー・ミイコ役のだいこんちゃんこと大岩根さん。だいこんちゃんも前作を踏まえているので。もっと弾けて暴れるのか、実際にそういうのが似合うし好きそうな気がするけど、意外なことに彼女は台本に忠実で、それほどアドリブで走ったりはしなかったので、器用なタイプではないのかもしれないね。もちろんそういう演者の方が多いだろうし、みんなが暴走するのもどうかwだけど、こと、この作品は、ぶっちゃけ芝居部分と即興芝居の部分は、やった方が良いし、気持ちよくなれると思う。みぃちゃんなんか初日から、楽しいっ!だもの。彼女もときステにも出演なので、そこもまた現状を維持するのかどうか観てみたいな。

そして、ダンサーのメイコ役の石原さん。彼女が、終盤に芝居部分の見せ場に導入する端緒となる演技を今作もするんだけど、これが前作とまったく違わぬ好演で、とくに、ふざけるな!ってところで入る直前の表情が、ちょっとがっくりと項垂れて目を閉じて、って仕草から感情爆発っていう一連の動きになっていて素晴らしいの。実際も役者よりもダンスの活動がメインだっていうけど、役者としてではないその新鮮さも良いんだろうな。大楽の涙は、これでメイコとお別れって感じにも見えて感慨深かった。

シブ年隊の吉井さんと川北さんは、吉井さんは楽屋でも女性陣とメイク用具を貸し借りしたりとそちらの時間が多いという、たしかに美白の持ち主。でも、先述した、なかがわさんの大楽の余興の即興芝居で、彼が、旦那のほうの役なんだけど、パッとみぃちゃん演じる妻に、いかにも若い旦那が感情だけで妻に当たるという言い方が見事な役者だった。それを繕う部分の切り替わりとかも良くて、彼も当然役者さんだった。みぃちゃんも、そんな余興の場面でパッと切り替えられる表現力をもっと磨いてほしいなと思った。川北さんは、今作も、バッチグー!って決めのところを忠実に再現していて、彼もだいこんちゃん同様それほど弾けず抑えていたけど、劇中歌の時にバックダンスに入るんだけど、大楽では小生目の前の彼と見つめあってフリコピしていたよw。そしてこちらの決めのバッチグー!にも笑顔で応えてくれた。思えば、みぃちゃんの剥がしも担当してくれて裏方的部分をしていたのも、前作同様に、みんなが表裏無く参加する中小演劇の家族的ムードを強めていたね。

ここからは今作から加わった方々で、まずはテレサ・ナインの三島さん。登場するのがほぼ川崎とのシーンなので、みぃちゃんやきなこちゃんとの絡みは無し。池田明日香にスカウト云々のシーンでスリーサイズとかの無茶ぶりにも毎回数字を変えたり徐々に遊びの部分も強めていったけど、それも暴走には遠く、テレサナインとしてちょっと遊んだ、という感じなのが、なるほどとむしろ唸らされた。池田明日香とかは、暴走で池田自身が出たり、それはみぃちゃんにも感じたけど、三島さんは、テレサがアドリブをかました、って感じに思えたってこの辺素人の戯言なんだけど分かる方いるかしら?違っていたらごめんなさい。

シブ年隊に東丸として加わった蒼野さん。彼も声が通っていいんだけど、役者さんとしても新人って感じではないキャリアは感じられたね。先述のなかがわさんの即興の飼い犬みたいなコミカルな動きから、東丸として自己紹介する部分で、〇〇と書いて□□と読む、のが東丸なんだけど、

「観客」と書いて「カモ」

これを、にやりと嫌な笑いで言うのよw。知性もそうだけど、客をカモ、ってなるほどなって小生も今作3回だし、某〇ぃ〇ゃ〇推しの人達なんか全通www。蒼野さん、いい味だったし、またどこかで観たい気になったね。

スクールメイツのモモコ役の後藤めぐみさん。土曜マチネで、彼女も遊びでアドリブとか始めた時に、誰だったかな?流したのを青木さんが、このボケ拾ってやらんのかい!って言ってた時があったけど、そういう点が劇中とはいえ青木さんから指摘入るのが、まず良いなって思った。座組に新たに加わって本番回数が経るにつれて余裕が出来たってところだからね。それとボケを膨らますという基本みたいなものはあるんやで、って教えでもあるし。そんな彼女も、お芝居は台本に忠実だし、バックダンスでも目の前の観客にニッコリと微笑むべき曲と真顔でいる曲のメリハリも忠実だったしで、前作の座組同様に溶け込んでおられたんじゃないかな。

ヒロコ役の仁菜さん。彼女は、冒頭とエンディングの、ヤク中wの相方のもう一人で出ていて二役。彼女もマイクを握って歌う場面も多かったし、実際に歌声もなかなか。最初は夢乃さんに代わる歌の面で加わったかと思ったけど、SNSのプロフィールをみたら看護師でもあるという。そういわれると、癒しのセリフを言うところが幼児や高齢の患者に対する感じがあったと思い出されたけど、彼女も28歳ということで、ホントにこの中小演劇の世界は、いまだかつて初見で無い人ってのが居ないくらいに沢山の人がいるんだよね。

それは、歌神エンジェルスの五條さんと濱永さんも同様で、彼女達も初見。最初二人が似ていて、関西弁もマッチしているしで姉妹?と思ったが、どうやら無関係。五條さんは、なんと途中のサウスポーやギザギザハートでは、サックスでバンド参加もしていたね。ギザギザハートは当然サックスがあるなしは違うよね。他ではピアノなんかもされているそうで、今作は音楽的な部分での参加もあったんだろうかな。濱永さんはSNSがないのか?関西出なのかも謎だが、ああして青木さんに台本とはいえツッコミを普通にできるので関西の人でしょう(五篠さんは大阪出身とツイッターにありました)。関西の人だけに、二人にも本場の女性はアドリブでもできるってのをみぃちゃんには見せてほしかったけど、彼女達もそこまで飛ばすわけではなく忠実にしつつ、ところどころ小ネタを入れる感じに抑えていたね。

一方、その歌神エンジェルスで、唯一遊びを満喫wwしていたのが、もずくちゃんの福田さん。うさぎみたいな着ぐるみなので、丸顔とくりっとした目が印象的なんだけど、初日からなんか彼女は弾けそうだなってにやにやして観ていたら、案の定土曜日あたりではちょいちょい小芝居というか、小ふざけwかましていて、大楽ではさらに弾けて楽しんでいたね。SNSでは、着ぐるみ脱ぐとロングへアのなかなかな美的さを見せていて、年齢も2021で成人式ってあったから、みぃちゃんとも同年代だね。なんか観たことある気がするんだけどなあ、その点では小生も、ホント中小演劇を良く観るようになりました。どこかで3Bjr関係者との共演限定で、リストでも作っておきたくなったw。それから、池田明日香の暴走の犠牲なのか、あるいは自ら志願しての飛び入りなのか、バンドでもキーボードの石黒さんと、ベースのエブリデイ小川さんが、ノリノリでステージで遊んでくれたね。石黒さんは冒頭とエンディングの黒石役でも芝居までしていたし。最初は役者と思っていたけど、あとで石黒さんだったと気づいたからね。小川さんは、続編では演者としてボケるなりなんなりどうぞw。

そして、スタダ勢の、中山碧瞳・ミミちゃんときなこちゃん。

ミミちゃんも、弾け方はそこまで強くなく、台本忠実に演じていたけど、彼女のAwww!後の出演演劇は、みぃちゃんと違い女性演劇主体で、青木さんのようなコメディアンとは、前作以来だからってのもあるかもしれないし、何より今年高校3年となった座組最年少ってのもあったかもしれないしね。ミミちゃんはAwww!では天然さも魅力のひとつであったから、演劇重ねて、やや大人しくもなったかもしれないけど、個性はなかなかの人だと思うので、期待したいところ。

一方のきなこちゃんは、まず土曜マチネ後の挨拶のときに、小生の眼の前で池田明日香がチェキ撮影始めたから、その日の公演を思い出し笑いしていて、ゲラだねって苦笑されたけど、なによ、

あなたも大楽の池田明日香でゲラしたじゃないww

同じ穴のムジナでしたなw。もちろん池田明日香の暴走が要因だけどw、さしものきなこちゃんがあれだけ回復に手間取るとは驚いた。みぃちゃんが、早く戻せって言うのが新鮮でさえあったw。でも、そんな彼女も、一転の芝居部分では、こんな笑いの後でも感情を込めて、トモとヒロを微笑みながら涙を流して送り出すところを、ガチの涙で表現しているのがホントに素晴らしい。ガチの涙流せるから名演とは言えない、ってのは分かるけど、単純に演技で泣けるって、それだけで技術だと素人は思うの。でも、挨拶ではカラリと誰にも笑って迎えてくれる人柄の良さ。彼女の前作「ゴーストシスターズ」での感動のことも伝えられてなによりでした。ところできなこちゃんも、再演の同じ役ってのはどう捉えたんだろうか!?

【みぃちゃん】

さて、今回も最後は、

我が平瀬美里を持ち上げて称えて

終えるとしましょうか。

まずは小生の勘違いにもなった、再演ってところだけど、彼女は、同じ役としてステージに立つという経験をすでに2回していて今回が3回目。「アリスインスクールデッドリー」の墨尾優、「晴天に雨」での結衣も、ありがたいことに主役としての再演だから、読み込んだ台本回数も相当量で、こはるさんが言ったような、空白を戻すことはそれほど苦ではなかったろう。実は、終演後のお話も何回もループするタイプでは無いので、肝心の役作りを細かく取材は出来ていないけど、概ねは、脚本演出の方の説明を忠実に体現しているということで間違いないところのようで、それであれば、それこそ山崎努さんのような、完璧に近い形で役を表現する役者と思われる。なので、これは憶測だけど、みぃちゃんは本質的には、再演で同じ役というのは、物足りなさも覚えるんじゃないかなと思う。初演の墨尾優は新コロでの中止で演じきっていないので例外だけど、晴天に雨とか今作も、芝居部分では本当に前作どおりに器用に演じていると思えたけど、単なる再演に近いものではなく、その後の新しいストーリー展開だとかを観たいし、もしかして彼女もそんなことを思っているんじゃないかな、ってことなんです。まあ、キャリアはまだまだ4年目の彼女だけに、そんな大ベテランのようなことはないだろうけども、ファンの方は「出来る人」って思いたいのよ。ときに、この11月に、かつてみぃちゃんが出演した友池一彦さんの「ヤミイチ」の再演オーディションの告知があったけど、これとか応募したるんだろうか!?

そして、青木さんが、役者たち凄いなって言っていたことのひとつに上がるだろう、即興性の部分について。3年前、この「ときかけ」の先駆的な舞台「早稲田の中心でROCKを叫ぶ」で、初めて青木さんの洗礼を受けて以来、芝居中でも「ここで鍛えられた」なんてアドリブを飛ばせるくらいになっているみぃちゃんも、本人談のとおりに、いわゆる芝居部分でない、遊び余地のあるところでは自分でも率先してアドリブ連発。大楽では、全員が登場している場面で、みんなが、故志村けんさんの「変なおじさん」で踊ってるところを、ひとり白けた目で見ているところを青木さんに止められて、お前ひとり乗らずに、って突っ込まれていたけど、そこは青木さん、違うのよ!多分みぃちゃんは、あと少しで、最後に自分も巻き込まれて「変なおじさん」を踊ろうとしていたのよ、って意図で待っていたんだよね。あそこはそこまで高度な技を見せる場面だったよね(多分)

。それくらいに、笑いの部分の意識も高いってのが、やはりファンとしても嬉しいよね。もちろんそのままコメディアンになるわけではないけど、芸は身を助ける、ってことわざもあるし、ホント、どんな業界関係者が観ているか分からないし、それが次の仕事につながる可能性は無限大だしね。でも、まだまだみぃちゃんもコメディアンに敵うわけではないのは、例えば、

ノリツッコミ

冒頭、ヒロのこはるさんに、ビューラー貸して、と言って、ヒロがピーラー(野菜の皮むき器)を渡すってボケで芝居が始まるんだけど、台本は、これピーラーってなっていて、それを忠実に演じるんだけど、小生なんかは、そこで、

一旦ピーラーを自分の肌にあてて、

日焼けしちゃったからなあ、

とかひとボケしてから、

って違ーーーう!

みたいなノリツッコミがあればいきなり笑いなんだけどw、って欲をかいてほしかったw。これはみぃちゃんだけでなく、男女問わず若い人に言えるけど、ノリツッコミってわざと言い間違え聞き間違え、似たもの間違えで、それ違うだろ、ってしちゃうから面白くないんだけど、あの明石家さんまさんなんか見てれば分かるとおり、その間違ったものでひとボケもふたボケもしてから返すのが高度だから、そのふたボケの中身に、そう来たか!ってところを楽しむ人もいると思うのよね。だから、もったいないなって小生は思うんだけど、即時の笑いは起き難いから敬遠されるんだろうけど、役者さんには、これは敢えて武器になる、とトーシロだけど進言したいなと思う。

そして、演技の部分については、きなこちゃんとのところがすべて。こちらも毎回の涙なんだけど、やはり大楽の、今日子を見つめて、一筋だけこぼれる涙とか、どんな技術なんだろうな。先述のきなこちゃんもそうだけど、ただただ素人は驚くばかりでした。今日子に「時をかける少女」をアカペラで歌う時の、歌詞の意味を知りそっと振り向くところなんかは、ホント何度再演しても、あのとおりの間で、躊躇いとかを表現するんだろうな。この辺のキャラ表現は本当に究めた証でしょう。

そして、本編が一旦終わって、青木さんが、みぃちゃんを称えますっていって、今度は替え歌で、

なんてったって平瀬美里

営業スマイルなんて 死んだってできないし
自然体が好きなの 私ただみんなを楽しませたいの
ずっと変わらずにいたい 誰にも縛られたくない
私は私自由に生きていたいだけ おもしろければいい
歌にダンスに勉強 大好きだけど一番は
お客さんの笑顔よ 元気貰える頑張れる

こんなにしてもらったら、我々ファンはもう足向けできないよホント。青木さんも最初の出会いとか仕事を通じて、みぃちゃんの言っていることをそのまま歌詞にしてくれたんだろうけど、このスタンスはアイドル時代からそうで、これもぶれていないよね。そしてなかがわさんも言ってくれたけど、みぃちゃんから得ることも多かったってのあったそうだけど、共演者に嫌われない真摯さや謙虚さ、そんなものもこの世界では武器だよね。これがあるから、小生は逆に、みぃちゃんに悪役とか奇天烈な役なんかはそぐわないと思うくらいだけど、そう遠くないうちに、そうした役もいただいて、演技も極めてゆくんだろうな。しばらくは次回作の報告を待つ身だけど、また、我々の笑顔から元気を貰ってください。僕らもまた、元気を貰うんでね。

ありがとうございました。

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