さよなら私

日付が変わり短針が8を指し幾刻か過ぎた頃、またひとつ歳を重ねる。
20代から30代へ変わるのだ。
正直なところ取り立てて不安もなければ、確実な成功はないけれど、少しの寂しさと少しの希望はある。

私の20代は得たものよりも犠牲にしてきたものが多かったのでは、と今は思う。

学生期を終え、社会に出て働き始めてから、自分の本当の声を聞けなくなった。忙しなさばかりで自分としっかり向き合うことができていなかった。
もともとふくよかな方であったが、だれもが目に見てわかるくらい太ってしまったし、貴重な時間は残業で消え、休みはどこへもいけない状態。常にストレスを抱えて生き、好きだったこと楽しかったことを忘れてしまった。家族にも気を使い、職場にも気を使い、特に恋愛をすることもなく人を好きになれずに、自分への自信もどんどん失っていった。
自分より他者ばかり優先していたんだ。
そんな私が30の代を迎える。
どんなふうになるのかわからないが、意外にも今は楽しみでいっぱいだ。
なぜならようやく今自分と向き合い始めていたからだ。長い道のりではあったがようやくここまでたどり着いた。
これからは自分の言葉に耳を傾け、心が求める方へ向かいたい。
楽しみたいことも挑戦したいことも沢山ある。今までできていなかった分沢山楽しめるんだ!素晴らしいじゃないか!!

20代の私お疲れ様。
ひたむきに走ってくれてありがとう。
愛してる。

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