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Kの向くままにおススメ映画『ダウト~あるカトリック学校で~』ネタバレあらすじ感想日記

こんにちは。かなり寛容なKです。今回は『ダウト~あるカトリック学校で~』。一言で表すと「シスター ジェイムズに捧げる映画」です。



こんな人におススメ  

◎映画を観て考える事が好きな人
シスターが好きな人
◎他人を信用できない人


要注意点まとめ  

▲懐疑心と不寛容がテーマであり、内向きな内容です


こんな映画です  

1964年 ニューヨークのとあるカトリック学校にて。進歩的で生徒たちの人気も篤いフリン神父。しかしシスター アロイシスは彼が黒人生徒を誘惑したという疑いを持ち、執拗に追及してゆく。


もう少し詳しく  

悪徳に立ち向かう為には神から遠ざかる行為をも厭わないシスター アロイシス vs. 愛と寛容を徳より優先するフリン神父。2人の壮絶な争い。


観た後はこんな気分になりました  

立場や考え方に依って正しい事は異なります。嘘をつき人を窮地に陥れるシスターと、子供に酒飲ます神父…どっちが正しい…?答えはなく、ただ観た人に考えさせる映画かな、とも思えますけど… それはきっと違います、答えは示されています!最後のテロップでそう思いました。
シスター ジェイムズに捧ぐ
比較的 蚊帳の外に映るかもしれないシスター ジェイムズ。
このテロップから判る事は、恐らくシスター ジェイムズが実在の人物だという事、彼女がこの映画の最重要人物であるという事、そして監督の示す答えは彼女にあるという事。

シスター アロイシスとフリン神父の壮絶な口論の途中で
「よろしければお茶のおかわりを」とか言う天然系シスター ジェイムズ。

シスター アロイシスを信じ、フリン神父を信じ、当然生徒も信じる天然系シスター ジェイムズ。

しかしながら客観的に見ればアロイシスにこき使われ、フリン神父に上手い事言いくるめられ、生徒にはなめられている愛すべきジェイムズ。
愚者ですよ、フールです。純粋さと癒しを具現化した人物像。
ビジュアル的に唯一の華ですが、ストーリー的にも絶対不可欠。彼女なくしては単なるメリル ストリープとホフマンの泥試合の映画です(それだけでも観る価値十分だけど)。
そしてこの学校や教区の希望の光、癒しのオアシス。原作者(=監督)の考える神性とはこういう天使のような聖母のような人なんですね。Kも同感、この人とお話したいとか傍に居たいなって単純に掛け値なしに思います。
エイミー アダムス、35才とは思えない純粋っぷり。まあ、純粋な役柄だから若く見えるんですけどね。

シスター ジェイムズ :「私は『雪だるま』の曲が好き!」


心に残ったセリフ  

シスター アロイシス :「教会から追放されようと、地獄に堕ちようと、悪徳には立ち向かう!!それを理解すべきです、私を甘く見ないように!!」

シスターが十字架叩きつけて神父に盾突くなんて、本当に人生賭けたな。
ストーリーや主題は深く重たいのだけど、あまりにも迫真過ぎるから「プロの役者って本当に凄いなー」とスクリーンの外側から思ってしまいましたね。ヴィオラ デイヴィスにしても鼻水垂らして涙の熱演!こういった役者はどれ程いるか。単なる美女やイケメン俳優とは格が違いますよー。

それから、2015年に『スポットライト』という映画が一世を風靡しましたが、実はこの『ダウト』はその7年も前に全く同じテーマを扱っているんです。違いは『スポットライト』が社会組織や教会という大きな視点、『ダウト』は個人に焦点をあてたミクロの視点という事です。Kは本作『ダウト』が断然好みですね、完全にキャラ勝ちしています。
森を見るには『スポットライト』を、1本の木を見る人には本作『ダウト』をおススメします。


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