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2023年卯年 年賀状制作ストーリー

明けましておめでとうございます!
スタジオディテイルズのチーム4989です。

今回は毎年、弊社の若手デザイナーが力を入れて制作している年賀状についてご紹介したいと思います!
2023年の年賀状が皆さまのお手元に届くまでの制作ストーリーです。


これまでの年賀状の振り返り

まずは、これまでの年賀状デザインの振り返りです。
2018年からは掃除グッズ×干支の組み合わせで遊びゴコロとインパクトを感じさせる年賀状を制作してまいりました。

毎年皆様からSNSなどで温かいお言葉をいただけるので、今年もその期待を超えなければと、プレッシャーを抱えながら制作を進めました。


2023年卯年 年賀状デザイン

今年も試行錯誤の末に完成した、卯年の年賀状はこちらです!

デザインコンセプトは、
“新たな未来の始まり。その偉大なる第一歩。”

宇宙飛行士は様々な人種とプロフェッショナルが一体となって挑戦(チャレンジ)する。スタジオディテイルズも同様、新たに加わったメンバーと一体となり、かつての月面着陸のような困難と未知の領域へと臆することなくチャレンジしていく。
その偉大なる一歩を、アポロ11号のクルーが付けた月面の足跡として擬えました。


今回の四苦八苦

手前味噌ですが、毎年レベルの上がっていくクオリティーに見合う年賀状を作ろうと制作メンバーで四苦八苦しましたので、その過程をみなさんにご紹介させていただきます。

①アイデア出し

例年通り、今年もデザイナーが案を50案持ち寄り、その数なんと250案以上!初回の案出しはA41枚に1つのアイデアとイメージを合わせて出していき、その中からADと選定していきます。

郵送で膨大な量を送るということもあり、予算を意識しつつ、届いたときの驚きやワクワクさを重視して、案を絞っていきました。


②初期案

この段階で残った案は、このようになりました。

・A案( 満月 × 軽石 )
軽石を満月に見立てて、宇宙をイメージした箱型のパッケージ。
ディテイルズとグッドパッチが結びついたことで、可能性が大きく広がっていくような願いを込めている。
(今のアイデアの原型です)

・B案( 満月 × 軽石 )
ZERO GRABBITをコンセプトに、うさぎと無重力を掛けてグッドパッチと結びついたディテイルズの飛躍を感じさせるデザイン。

・C案(うさぎのしっぽ × 耳かき )
「聴( 跳)躍する」をテーマに「耳かきの梵天を、全力疾走するうさぎのしっぽに見立てた案。

・D案( うさぎの寄せ絵 × 耳かき )
想いに「耳」を傾け、アイデアを「かき」集める。ウサギの尻尾と前歯に見立てた耳かきを送る案。

・E案( うさぎ × ほこりキャッチ手袋 )
うさぎに見立てて手袋でピースの形を作り、送る案。平和な1 年を願う年賀状。

・F案(うさぎ × にんじん × カラー手袋 
「たくさん手を動かし、収穫の多い一年に!」をテーマに、ニンジンに見立てたカラーの手袋を、うさぎの耳のように包んで送る案。

こちらをCDに提案し、いただいたFBを元に練り直していきます。

全体的にコンセプトの軸がずれているのでは無いか?というFBをいただきました。
昨年度からメンバーにグッドパッチメンバーが加わり、改めてスタジオディテイルズにとって2023年は「変化の年」になります。
スタジオディテイルズとグッドパッチが合わさったことへの期待感・ワクワク感を表現できるストーリーを構築していく必要があるという結論に至りました。


③アイデア再考

例年までとは一転し、ユーモアな方向性ではなく、ディテイルズの新たな始まりを予感させるようなデザインを目指し、再考していきました。

・A案( 月 × アルミスポンジ )
月の満ち欠けをディテイルズの変化に見立て、新月〜満月に変化するギミックをパッケージに施す。

・B案( 月の足跡 × 軽石 )
初の月面着陸を果たしたアポロ1 1 号のクルーの足跡をウサギに見立てた案。SDも同様、BXと一体となり、かつての月面着陸のような困難と未知の領域へと臆することなくチャレンジしていく。

・C案( ムーンロード × アルミスポンジ )
スタジオディテイルズが新体制となり、前進していくことをムーンロードで表現した案。

この中で、B案のコンセプトが良さそうだが、デザインはディテイルズらしい繊細なイメージとかけ離れているというFBをいただき、B案をディテイルズらしさを意識しながらブラッシュアップさせることが決まりました。


④最終ブラッシュアップ

B案をブラッシュアップするにあたり、「ディテイルズらしさ」について改めて焦点を当てることになりました。

■ ケース表面
新たな一歩を表現するにあたり、まず「ウサギの足跡」のアイデアを、徐々に姿を表す「月」に変更しました。下部には始まりを予感させるコピー『A NEW BEGINNING 2023.1.1』を配置し、静かな空気感の中で動き出す大きな変化を感じさせる佇まいを意識して制作していきました。要素が少なくなったことで、月とコピー、余白とのバランスがその重要さを増していきました。多くの微調整と検討を重ね、細かなスクラップ&ビルドを繰り返し、最も納得のいくレイアウトを探りました。

■ ケース内側
B案で全面に配置されていたタイポグラフィはスリーブケースの裏面に移動させることにしました。これにより、表面の落ち着いたディテイルズらしさを残しつつ、内側に見え隠れする熱い想いを表現することが可能となりました。初期は変化を感じさせる英単語を並べていただけでしたが、リニューアルした自社サイトで使用されている言葉を引用し、より説得力あるメッセージとレイアウトへと昇華させることができました。

■ ケース形状・素材
使用する素材や、印刷方法を予算や納期を加味して様々検討しました。その結果、黒い気包紙を使用したスリーブケースに、特色白インクで印刷することで、収められた軽石がまるで月の石に見えるような高級感漂う佇まいを演出することが叶いました。

■ メッセージカード
軽石が入ったケースのほか、今回はメッセージカードも同封することとなりました。内容は新年のご挨拶、代表交代のご挨拶及びメンバー全員の役職と名前が刻まれた特別仕様としています。初期は折り畳みW58×H90mm、6面綴りジャバラ折りの小ぶりなカードでした。しかし挨拶文の級数などの関係から、もう少し大きなものが適切と判断し、W85×H116mm、5面綴りジャバラ折りへと仕様変更を行いました。

サイズ確定後、改めて各部の微調整を重ねていきます。特に今回は、メンバー全員の名前を映画のスタッフロール風にレイアウトを組むという変則的なものとなっています。全体の雰囲気とディテイルズらしさの塩梅を探りつつ、モックでの検討を繰り返していきました。

■ メッセージカードの素材・印刷
最終的な印刷はNTラシャ漆黒110kgに特色白インクで行いました。ケースに比べ、こちらはマットな印象を受けます。白インクも想像以上に細かなディティールが再現され、大変満足いくものとなりました。

■ 送付アイデア
スペーシーな印象を保ったまま年賀状を送付する包装には、コンセプト・コスト面で必然的にアルミチャックを選択しました。 モック制作の過程で、箱・メッセージカードとのバランスをみながら、既製品でベストなサイズ感を探すのに苦労しました。

こちらの銀の包装に軽石ケースとメッセージカードを同封することで、まるで宇宙から贈られてきたかのような雰囲気を演出することが可能となりました。また送付の際、後納料金郵便のマークが必要とのことで、アルミチャックの質感に合わせて透明シールにオリジナルの後納マークを印刷し、貼り付けることにしました。

⑤実制作

入稿完了後、資材が揃ったら発送に向け組み立てていきます。
今回は軽石を1000個購入!月のクレーターを感じさせる質感にこだわりました。

制作は4989メンバーを中心に行い、一つ一つ袋詰めしていきます。
軽石に様々な個性があり、詰めていく作業も楽しく感じられました。
どんな表情の月が届くかはお楽しみです。


まとめ

毎年恒例の年賀状制作ですが、今年は新しいスタジオディテイルズを見据えた、特別な年賀状になったかと思います。

受け取った方に期待感やワクワク感を感じてもらえると嬉しいです。

新体制のスタジオディテイルズもどうぞよろしくお願いいたします!

編集:小久保・島吉

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