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2022年寅年 年賀状制作ストーリー

明けましておめでとうございます!
スタジオディテイルズのチーム4989です。
今回は毎年、弊社の若手デザイナーが力を入れている年賀状制作についてご紹介したいと思います!
2022年の年賀状が皆さまのお手元に届くまでの制作ストーリーです。

これまでの年賀状の振り返り

まずは、これまでの年賀状デザインの振り返りです。
2018年からは掃除グッズ×干支の組み合わせでインパクトのある年賀状を制作してまいりました。

近年ではSNSでも多くの反応をいただけることが増え、嬉しい反面プレッシャーが年々増していき、今年の寅年もアイデア出しから苦戦しました…。

2022年寅年 年賀状デザイン

今年も試行錯誤の末に完成した、寅年の年賀状はこちらです!

デザインコンセプトは、
“新たなチャレンジにトライし、
ドキドキハラハラさせる一年にしタイガー。”

洗濯バサミが虎の牙に見えるという発想から、虎のように牙でクリエイティブに噛み付いていく様、またアウトプットを通してドキドキハラハラさせる一年にしたいという思いを込めて制作しました。

今回の四苦八苦

ここからこの最終形態に至るまでのお話を包み隠さずご紹介していきます!
まずは案出しからです。
毎年若手デザイナーで案を50案持ち寄り、その中からADと選定していきます。初回の案出しはA4一枚に1アイデア、ラフとイメージを合わせて出していきます。

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デザイナー5名で出したアイデア。全部で250案…!

今回は新たな試みとして、案出し前にチーム内で寅のイメージを共有することをしました。
具体的には…
① 実際に動物園に行って虎を観察してみる
② 虎の特徴・虎から連想されるものについてスプレッドシートに記載し、分類していく

まず、①実際に動物園に行って虎を観察してみる

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実際に目の前にするとやはり迫力があり、画面を通してみるのと印象が異なります。

次に②虎の特徴・虎から連想させるものについてスプレッドシートに記載し、分類していく

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このように、案出し前に全員で共有することによって自分の視点からのアイデアだけでなく、他の人が出したワードに対しても新たなアイデアが生み出すのが狙いです。
これまでの年賀状のアイデア出しでは個人個人でバラバラに行っていましたが、案出し前にみんなでイメージを共有することによって、より柔軟にさまざまな視点からアイデアを出すことが出来たのではないかと思っています。


出した案をディレクターとADにジャッジをしてもらい、両者がいけそうだと判断した案をベースに会話をしていきます。
この段階ではコレ!と決められるアイデアがありませんでした…。
これまでの年賀状を超えることができるのかという不安は年々増していきます…。

会話の中で、
・決定した見立てる案で詰めていくこと
・近日中に色々見て、見つけたものをslackにあげて共有すること
を決めて、各自例年通りホームセンターなどに行き、色々と使えそうなものを見つけたらslackで共有しました。

そこから、これは使えそう!というアイテムをベースに4案に絞り込みました。
初回の4案がこちらです。

・A案(虎の牙×洗濯バサミ)
新しいチャレンジにどんどん噛みつき、ドキドキハラハラさせる一年に。
虎の牙に見立てた洗濯バサミを、ワニワニパニックのようにパッケージングしてお送りする案
(今のアイデアの原型です!)

・B案(虎の模様 × おろし器)
どんな課題も細分化し、新たな価値を生み出す。
虎の模様に似ているおろし器を、全身に見立ててお送りする案

・C案(虎のひげ × 歯ブラシ)
クリエイティブをするどく磨き、さらに尖る。
歯ブラシのブラシ部分を虎の口元に、持ち手の部分を尻尾に見立ててパッケージングし、お送りする案

・D案(虎のしっぽ× ハンディモップ)
細かな情報もキャッチし、作り上げる。
虎のひげやしっぽに見立てたハンディモップを、パッケージングしてお送りする案

こちらをCDに提案し、いただいたFBを元に練り直していきます。

A案について:制作難易度が高そう・顔もつけた方が面白い・後ろは見えない方が良い・送料のことも考えてもう少しコンパクトにまとめる。
B案について:高そう。正直いらない…。
C/D案について:アイテムが面白くない

そして何より、
グラフィックデザイナーだったら誰でも作れるやつは記憶に残らない。
何かに見立てて表現するという面白いもの。
を再度探してみた方がいいのでは?!という結論に至りました。

アイデア再考

改めて、行ったことない場所で使えそうなものを探してみよう!ということで各々、フライングタイガーやニトリ、調理器具専門店や家電量販店などで再度使えそうなアイテムを探すことになりました。

その中から、使えそうなNewアイテムのクリップ、コームとより牙に見える洗濯バサミを見つけ出し、この3アイテムで詰めて行こう!となりました。

そして出来上がった3案がこちらです!

・A案(虎の牙×洗濯バサミ)
新しいチャレンジにどんどん噛みつき、ドキドキハラハラさせる一年に。(今のアイデアの原型です!)

・B案(虎の牙×コーム)
難解な課題をときほぐし、良いクリエイティブに整える。

・C案(虎の牙×クリップ)
表も裏も妥協せず、緻密なクリエイティブをつくりあげる。

3案の中で、洗濯バサミ案がインパクトもありつつ馴染みのある素材で良さそう!ということで初回から残っていた洗濯バサミ案に決定

ここからは洗濯バサミ案のデザインをとにかく詰めていきます。
様々な虎のパターンを作成しました。

デザイン段階において、特に意識したことは、ディテイルズらしさを感じられるデザインにすることです。
そして最終的に、2パターンのデザインを全社で投票制にしました。

・A案デザイン
舌を引っ張り出し、そこにメッセージを書くことが可能なワンアイデアを入れ、赤い厚紙に表は金の特色、裏は白インクを使用する想定の案

・B案デザイン
自立する形の年賀状で、白いペンを使用して内側にメッセージを書くことが可能。クリアケースに入れる想定の案

2つの案を社内でプレゼンし、投票している最中に
「Aの赤い台紙とBの厚紙感の折衷したら良いのでは?!」という声があり、どちらか選ぶのではなく両方の良いところを合体させることになりました。

投票の最中に即席で作った折衷案

それぞれの良いところを掛け合わせることでより存在感のある年賀状となりました!

最終ブラッシュアップと実制作

デザインが決定したら後は発注し実際に作っていくのみです!
入稿前に虎の口の周りや裏側のデザインなど微調整をしていきます。
実際に組み立てなくてはわからないことも多く、デザインを考えてはモックアップを制作し、手に取った際の見え方を確認しながら詰めていきました。

入稿も完了し、資材が揃ったら発送に向け組み立てていきます。
今回は洗濯バサミを1200個購入!!様々なメーカーの商品からより牙らしいものを探し、今回のような挟む部分に突起のある洗濯バサミにました。

制作は社員全員で協力して行い、一匹ずつ丁寧に箱に詰めていきました。
メッセージも一緒に書いていきます。

まとめ

毎年恒例の年賀状制作ですが、今年は案出しを新しい方法でやってみたり、最終案を合体させたりとこれまでにない手順を踏んだからこそ、完成できた年賀状だと思っております。

届いた方はぜひ可愛がってもらえるととても嬉しいです!

今年もスタジオディテイルズをどうぞよろしくお願いいたします!


編集:須川・福邉

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