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【 キャリア教育・職場体験担当の先生必見! 】すべての仕事の根幹となる「課題解決」の考え方からキャリアを学ぶ教育旅行(後編)

今回は、職場体験の代替行事としてリディラバのスタディツアーを導入いただいた、関西大倉中学校・堀内先生へのインタビューの後編です。

前編では、関西大倉中学校様が行うキャリア教育の事例とコロナを機にキャリア教育の新しい形を模索する背景についてお伺いしました。

後編では、どのような行事になったのか、そしてリディラバが手がけるキャリア教育の特徴を振り返ります。


こんな先生におすすめ

✔︎ 新しい形の職場体験・キャリア教育がしたい先生
✔︎ 職場体験が体験だけで終わってしまうことにもったいなさを感じている先生
✔︎ 「職業」ではなく「働くこと」について考えを深めてほしいと思っている先生
✔︎ 先生だけで訪問先の選定や連絡を行うことに難しさを感じている先生

関西大倉中学校様について

・大阪府茨木市にある中高一貫校。
・豊かな緑に包まれた広大なキャンパスで教育活動を行う。
・教育理念は「全校一致のもと、誠実でやさしさと活力あふれる人間を形成する」。スローガンは「まなざしをこころざしへ」—生徒の興味関心(まなざし)を進路実現(こころざし)へと繋げる。・京都大学との高大連携プロジェクト「野生動物学初歩実習」や即興型英語ディベート学習会、CLIL学習会など、希望者対象の学習会が充実している。また、中学1・2年生は国語の授業として「作家の時間」「読書家の時間」を実践している。

関西大倉中学校・高等学校ホームページ

リディラバ「スタディツアー」2日間のプログラム内容

ーーリディラバでは、1日完結のプログラムからご用意していますが、今回は従来の職場体験が2日間に渡って行われていたので、スタディツアーも2日間での実施となりました。2日間のプログラムをつくっていく中で、堀内先生が大切にされていたことはありますか?

2日間の時間の使い方について、様々なプランを提案していただきました。

その中から最終的に1つのプランにしていく中で、たくさんの情報をインプットするというよりも、一つの課題に深く向き合う日に、言わば『感情に揺さぶりをかける日』にしたいなと思っていました。

新しい発見をして、気づきを得たり、驚いたりする日にしたかったです。

ーー実際のタイムラインがこちらです

期待した効果と当日の参加生徒の様子

ーー2日間のスタディツアーで、特に印象的だった生徒の様子はありましたか?

今回のプログラムを通して「ものの考え方」を学んでほしいと思っていました。

まさにその狙い通り、2日目の課題発見ワークショップで、しっかり難しさに直面していた生徒の様子が印象的でした。多角的にものを見ることの難しさに気づいた様子でした。
ひとつの立場から見て「これでいいや」と思った解決策が、逆の立場から見るとそれでは解決できていないことに気づき「さあ、どうしよう!」という議論が、自然と生徒同士から出てきていました。

もう、2日目が終わる頃にはみんなクッタクタになっていましたね。
でも、事後の振り返りで提出された内容は、とてもよく考えた上で書いていることがわかる、前向きな内容でした。

先生から見る、リディラバ「スタディツアー」評価ポイント

ーー堀内先生の視点でこの2日間を振り返って、どうでしたでしょうか?

1日目については、様々なツアーの中で、生徒の当たり前に揺さぶりをかけることができました。

「バリアフリー」では、普段の社会がどれだけ「障がいがないことを前提としている」かを痛感し、
「フードロス」では、八百屋のフードロス削減の取り組みを知り、
「伝統芸能」では、若い方が伝統芸能に関わる姿に驚き、
「貧困」では、教員が絶対に企画できないホームレスの方との交流ができました。

知らないことを新たに学んでくるというよりは、自分の日常に新たな視点をもたらす発見をすることができました。そうすることで、生徒が現実を見る目が変わったと思います。

自分たちの見ている世界の中で発見を持つことができたというのは、有意義な経験でした。

ーー自分たちと遠い近いの距離の違いはあれど、必ず自分と接点のある社会問題が題材だからこそ、日常の中に学びを得ることができます。
まさしく、その点がリディラバのスタディツアーの魅力の1つだと思っています。

そうですよね。日常を見る目が変わることで、その経験は単発で終わらない学びになります。特別な場所での体験をその場で終わらせてしまうと、日常に戻ったときに忘れがちです。

特別な場所での体験を、日常の中の発見につなげることで、日常に根付いた学びになっていきます。

ーー2日目は、ワークショップの姿が印象的だったと先ほど伺いましたが、午後に行った受け入れ団体への発表はいかがでしたか?

発表をしたこと自体もよかったですが、受け入れ団体の方々から直接フィードバックがもらえたのがすごくよかったです。

生徒たちの発表のいいポイントを見つけてもらうだけでなく、「ここの考え方をもっと深めた方がいい」「その発表ではこういうことがもっと伝えられるといい」など、鋭い意見を教員じゃない大人に言ってもらえた経験が良かったです。

やはり、生徒にとっても、教員がフィードバックするのとは違う響き方をしていました。本当に社会で活躍している方々からのフィードバックだからこそ、説得力があります。

ーー普段関わらない大人から本気のフィードバックをもらえる経験は貴重な時間でしたね。しかも、自分たちが頭をフル回転させて考えた解決策を伝えるというゴールがあるのも、生徒たちが議論を深めるモチベーションにもなっていたと思います。

新しいキャリア教育に挑戦してみて

ーー職場体験の代替行事としてスタートした今年。当初堀内先生が期待してくださった「「職業」という枠を超えた普遍的な「働く」こと」「ものの考え方」を学ぶ、という点についてはどうでしたか?

「働くこと」の部分については、社会問題に取り組むことを仕事にするという選択肢を学び、キャリア選択の視野が広がる経験になりました。
「ものの考え方」の部分については、仕事をする上で普遍的に必要とされる考え方をトレーニングできたと思います。問題を見つけた時に、短絡的に「こうしたらいいのになんでしてないの?」と考えるのではなく、やらない理由にも目をむけるなど、異なる立場に立って考える思考の練習になりました。

ーーツアーを通じて学んだキャリアの選択肢・多面的な考え方を生かして、生徒のみなさんが社会でも活躍されることを期待しています。
インタビューのご協力、ありがとうございました!

リディラバ「スタディツアー」で叶えるキャリア教育

ここまで、堀内先生と一緒にスタディツアーでの学びを振り返りました。

私たちは、スタディツアーを用いたキャリア教育は、従来の職場体験のイメージとは少し異なる学習ゴールがあると思っています。
行事の学習目的に合わせて、職場体験・スタディツアーそれぞれの体験を使い分けていただく参考になればと思います。

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