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マレーシアのサバ州コタキナバルからバスでサラワク州に行く

ボルネオ島には、サバ州とサラワク州の2つの州があります。
この間にはブルネイダルサラームという国があり、このブルネイを超えないとサラワク州には入れません。

実は、飛行機で行くつもりでフライトを抑えていましたが、まさかの寝坊のため、急遽陸路に変更しました。
こんな旅に付き合わされる我が子は可愛そうだな、とも思いますが、貴重な経験と思い道連れです。

コタキナバルからサラワク州、ミリまでの道のりを案内します。

絶対忘れてはいけないもの

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何を忘れても持っていかないとならないのが、パスポートです。
このルートは、世界でも珍しいスタンプラリーコースなのです。
先に言ってしまうと、コタキナバルからミリにたどり着くまでには、10箇所のイミグレーションを通らなければなりません。

コタキナバルのバスターミナル

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以前は市役所前から出ていた南方への長距離バス。
バスターミナルとも呼べない広場でした。
2019年に新しいバスターミナルが出来て、現在はそこからバスが出発します。

バスターミナルはできたばかりなのもあり、工事中の箇所も多くありました。
2階にチケットカウンターが3つ。
お店はほとんど入っておらず、これから期待したいところです。
1階にはローカルレストランがあります。

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空いているのでありがたいですが、その分メニューも限られていました。
冷たい飲み物を頼むも、氷がないと言われる状況。
そして、少し割高です。
朝早い人や食事時にバスターミナルに向かう人は、何か買っていく方が良いです。
バスは出発ギリギリまで乗車できません。
チケットを見せて、乗るバスが停車している場合は、荷物だけ先に乗せておいてもらうことが可能です。

トイレはバスが出発場所の近くにあり、1人30senでした。

ブルネイ「バンダルスリブガワン」行きにのる

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年朝仕事始めの1月2日、バスは満員でした。
膝の上なら料金が要らない次男の席も、買っておけば良かったと思うほど余裕のない状況。

USB portはありませんでしたが、それほど悪くないバスでした。
寒すぎなかったのもありがたかったです。
ブルネイ行きのバスは1日1本、朝8:00発です。

この日は30分ほど遅れて出発しました。

実家から家へ帰る人、仕事で出かける人、息子に会いにいく人、様々です。
外国人観光客も数名いました。
まさかの日本人旅行者にも出会いました。

最初の休憩

1時間30分ほど走り、ボーフォートのサービスエリアのようなところでトイレ休憩がありました。
サービスエリアと言いましたが、木で出来た横長の建物です。
ローカルフードやフルーツ、お菓子が売られていました。
トイレはここも1人30sen。
入るのを躊躇うほどのトイレではありませんでしたよ。

第一のイミグレーション

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出発からおよそ、3時間。
最初のイミグレーションに到着です。
イミグレは全てバスを降ります。
ここは、サバ州とサラワク州を分けるイミグレーションです。
同じ国なのにどうして?と思いますが、サバとサラワクは元々は別の国。
マレーシアに合併した後も、それぞれ独自の自治権を持っているのです。
これは、それぞれの場所に昔から住む先住民を守るためでもあります。

とはいえ、同じ国なので1つの建物に壁を隔てて2箇所のイミグレがある、なんとも不思議な場所です。
実は、自分で運転してここを通ったこともあるのですが、車から降りずにサバの窓口へパスポートを提出。サバでチェックが終わると隣の席にいるサラワキアンに手渡されます。
サラワク側で入国スタンプが押されて手元に戻ってきます。

無事にイミグレを抜けたらサラワク州です。

ランチ休憩

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サラワクに入って最初の町、ラワスで1時間のお昼休憩です。
バスターミナル付近にいくつかローカルのお店があるので、食事をします。
正直、店の数は多くありません。
くまなく回った訳ではないのですが、人が多い店を選びました。
これ、我が家の鉄則です。
しかし、良く見ると周りの人は飲み物しか頼んでいない。
メニューを見にいくと、nasi(ごはん)がないから、mee(麺)しか出来ない、と。
ちょっとチェックが甘かったです。
味はまぁまぁでした。

第二のイミグレーション

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次のイミグレは、いよいよブルネイです。
始めにサラワクを出国、バスに乗りブルネイ側のイミグまで数キロ走ります。
この間にも民家があり、どっちの国の人なのか、疑問に思うこともありました。
もちろん、領地が決まる前からここで暮らしていたのでしょうね。
ブルネイに入ると道が少し良くなります。

第三のイミグレーション

両面緑の一本道をひたすら走ること2時間。再びイミグレーションが。
ブルネイを出て、再びサラワクに入るのです。
ブルネイは小さな町が1つ2つありましたが、ブルネイの外れなので小さなカンポンです。

サービスエリアらしき場所でトイレ休憩

自分で走った時は、ここを通らなかったので、おそらくメインルートから外れた場所なのでしょう。
割と大きな休憩所に止まります。
トイレ休憩ですが、トイレの向かいに食事が出来るところがありました。
ここで、ナシチャンプルを頼み、持ち帰りにしてもらいます。

マレー語で持ち帰りは ブンコス
サバ、サラワクは ダパオ
で通じます。

どこもマレー系料理で辛そうな味付けだったため、ご飯と辛くない野菜を選びました。
これが美味しかったです!
ごはんは炊きたてだったのかも知れませんが、ローカル米の臭さが全くない。
バスが出発する前に食べ終わってしまい、子ども達がもう1つ買ってきたいと言うほど。
しかし、すでにドライバーが人数確認を始めていたので断念しました、

バスの乗り換え

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サラワクに入って少し走ると、リンバンという町に出ます。

お昼休憩したラワスよりも大きな町です。
ミリ行きはここで乗り換えになります。
ブルネイまで行って乗り換えてもいいのですが、ブルネイーミリ間は1日数本、決まった時間にしかありません。
また、ブルネイでバスチケットを買うと、ブルネイドルに両替する必要があるのです。
これらの理由で、リンバン乗り換えが主流になっているのではないかと推測します。
ところが、リンバンで降りたのが3:00pm。ミニバンは4:30pmに出発すると言われました。
これには、一緒のバスに乗ってきたローカルマレーシア人と顔を見合わせて苦笑。
荷物は置いていっていいから、jalanjalanしてこいといわれます。
しかし、これといって何もない小さい町なんです。

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1軒だけショッピングモールがあったので行ってみました。
治安悪そうな空気が漂っています。
結局、ショッピングモールGFのファストフード店で軽くごはんを食べて時間を潰しました。
携帯の充電ができたのでヨシとします。

第四のイミグレーション

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リンバンからはミニバンです。
人数ピッタリ、おそらく全員が集まる時間に設定したのでしょう。
事前に席を押さえておいた方が良いので、よし、リンバンで乗り換え!と思わずに、コタキナバルでミリまで行きたい旨を伝えておいた方が良いですよ。

次のイミグレは、再びサラワクを出てブルネイに入ります。
ブルネイ側は少し大きいイミグレーションとなり、ここで正式なブルネイ入りとなるのです。
自家用車は、車の登録が必要です。
窓口に、車の車検証とパスポートを持って行き、車を登録します。
これは、ブルネイで勝手に売却しないためなのだそうですよ。
手数料はかかりません。
また、一度登録すればいいので、自家用車で2回目3回目にいく時は、車の窓からパスポートとこの登録証を提出すればドライブスルーで通過できます。

バスの場合は、やはり降りてスタンプを押してもらいます。

そこからブルネイをひたすらはしりぬけます。
トイレ休憩もないので、イミグレーションで忘れずに行っておきましょう。

第五のイミグレーション

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ブルネイに行く人は4箇所のイミグレで終了ですが、更にサラワクに抜ける場合はもう1箇所イミグレがあります。
ここが本当に最後です。
この先はどこまでいってもサラワクなので、これ以上イミグレはありません。

ブルネイを出てサラワクに入ります。
もう、三つ目のイミグレ辺りから、自分がどこの国にいるのから分からなくなってきます。
日が傾きかけた6:30pm。サラワクに入りました。

ミリに到着

ミリはサラワク第二の都市と言われるだけあり、広いです。
ミニバンは、目的地まで送ってくれます。
ある人は自宅、ある人は仕事場と、国境に近い人から順に下ろして行きます。
そして、ミリ中心地にあるホテルにたどり着いたのが8:30pm。
実に12時間の旅となりました。

料金はいくらかかるのか

国境を越えるバス、一体いくらかかるのでしょうか。
コタキナバルからブルネイまでRM100。
そして、乗り換えがないので、スムーズに行けば4:30pm頃に到着します。
リンバンまではRM60。
距離はほんの少しですが、かなり安くなります。

ミニバンは降りる時に支払います。
うっかりしていましたが、かなりふっかけられました。
先に値段を聞いておくべきでした。

というのは、自分たちの前に降りた人が、荷物を受け取っている時にRM20と言われていたのです。

そこから私たちのホテルまでは30分足らず。
ミニバンだから割高だろうと思ってはいましたが、RM50と言われました。

大人RM30、子ども1人がRM10くらいかな、と安易に考えてしまったのですが、1人RM50、3人なのでRM150です!
明らかに外国人値段です。
もちろん、3時間以上ノンストップで走り続け、目的地まで送ってくれたので今更文句は言えません。

到着してから値段交渉するわけにもいかず、RM150支払いました。
ミニバンに乗る時は、どんなルートでも値段は先に確認しましょう。

注意点

①コタキナバルでミリまで行きたい旨を伝えておく
②ミニバンの値段確認、値段交渉は出発前にする
③ラワスやリンバンではあまり目立たないように。ローカルのふりをする

コタキナバルからミリへの旅でした。

ルートとしては、リンバンではなく、ブルネイの首都、バンダルスリブガワンまで行き、ミリを目指す方法もあります。
また、サラワク州の州都、クチンまで行きたい場合も、ミリで乗り換えになります。
コタキナバル-ミリ間が300kmちょっとに対して、ミリ-クチン間は700kmあります。
途中の町で降りたり、一泊して、楽しみながら行くのがおすすめです。

仮に、一気にコタキナバルからクチン まで駆け抜けるのであれば、飛行機で飛んだ方が楽で早く、下手したら安く行けますよ。

サバとサラワクの気候の違い、民族の違い、ぜひ味わってみてください。




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