人は14歳の時に聴いていた音楽をずっと聴いてしまうらしい。 私が14歳だった2012年、私は何を聴いていたかというと、ラテンポップス、ダンスホールレゲエ、レゲトンといった中南米の音楽、そしてピンポイントだけど、アフリカのアンゴラという国のダンスミュージックにハマっていた。(アンゴラとブラジルはどちらもポルトガルの植民地だった歴史があり、また奴隷貿易の事情もあるため、言語や音楽に共通点がある。) 母の仕事の影響で中南米の音楽を聴いて育った私は、歌詞よりも、「踊れるビー
先日、修士論文の口頭試問があった。口頭試問、またの名をfinal defenseでは、論文について教授陣と質疑応答する、尋問セッションである。口頭試問まで終えてやっと修論が終わったような感じがした。修士課程が終わったら私は就職することを選んだ。研究者のロールモデルとして自分の指導教官のことは研究的にも人間的にもすごく尊敬している。でも、こんな私が博士課程に行くにはもう一段ギアを上げた覚悟が必要に思えた。その根底には、「自分に期待できない」という漠然とした不安がある。基本的に
大変遅ばせながら、明けましておめでとうございます。 旧年中は私のしがないブログを読んでいただき、クソエピソードの成仏にご協力いただきまして誠にありがとうございました。本年も日々の話を笑い飛ばしていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 今年は辰年なので、龍が天空に上るようにテンションアゲアゲで参りたいと思います。鱗のある生き物なので、今年は肌の乾燥に気を付けます。潤い大事です。心も体も。牙がある生き物なので、余計な一言を言わないように気を付けます。そもそも龍は
大学のジムに行き始めて約3か月。マシーンに触ったこともなかった私の身体と生活、そしてメンタルには色々と変化があった。タイトル通り、これらの変化をひたすら書いていく。 ちなみに、私がジムに通う目的は体重や体脂肪率を落とすためではない。目的は以下の達成である。 ・運動不足解消 ・ダンサー時代の柔軟性を取り戻すこと ・持久力向上 ・ストレス解消 ・インナーマッスル強化 あとはだいぶ先の話になるけれども、「健康な子どもをうむため」も筋トレの目的にはいる。これは古代ギリシャに倣って
本来はこんな呑気にnoteなんて書いている場合ではない。修士論文の提出まであと半月ほどである。こういう切羽詰まった時に寄り道してしまうのが私の癖である。 修論を進めれば進めるほど、卒業が迫っているのを感じる。東大にいるあと3か月半ほどで、私は何を吸収できるか、何か残せるのか、そもそもちゃん実りある修論になるだろうか。そして卒業後も、就職先が決まっているとはいえ、「決まっただけ」なので、ずっと漠然とした不安を持ち続けている。修論や勉強で手元が忙しいうちは気が紛れるのだが、修論
新大久保某所、韓国料理屋とラブホテルが立ち並ぶ一角に佇む雑居ビルに入る。階段を上がると、不自然なグラフィックのマリリン・モンローのポスターが目に飛び込んでくる。私は月に一度ここに来る。 ここは「骨気(コルギ)」と呼ばれる韓国マッサージのお店である。コルギは、顔の骨のゆがみ・ズレや、それに起因するむくみをリセットするマッサージで、ゴリゴリと顔面を揉みくちゃにされる。顔をスッキリさせるために、首や肩、頭皮などもマッサージしてくれるので、施術後はすごく体が軽くなる。私は肩や首
ダンス歴総計15年弱の私の人生において、スポーツと言えばダンスだった。私にとってスポーツ観戦とは、ダンス全般の大会、オリンピックならフィギュアスケートや新体操、バトントワリングといった競技の応援・鑑賞を指した。そんな私が、昨年からアメフト観戦にハマった。アメフトといえば、つい最近日本大学アメフト部が不祥事をおこしてしまったこともあり、もしかしたらアメフトに対してあまり良くないイメージを抱いている方もおられるかもしれない。私の拙い文章ではアメフトの名誉挽回には微力すぎるが、一
バタバタしていたら、すっかり投稿するのが遅くなってしまった。お盆を母方の実家のある岩手で過ごしたときにふと思い出した話である。 私の両親は、「〇〇教徒です!」と名乗るような人ではないが、父方と母方でお葬式のあげ方が異なるので、両家の「イエ」の宗教が違うらしい。母方は仏教式、つまり、お坊さんがお経をあげるお葬式である。一方父方は、「神葬祭」といって、いわば神道式のお葬式をあげるらしい。お坊さんの代わりに神主が来て、お経の代わりに祝詞みたいなのをあげる。仏教では、故人が極楽
就活中のエピソードである。 私は某広告代理店にESが通ってしまい、順当に二次面接まで進んでしまった。 1時間半におよぶ激ロング二次面接を終え、社員が部屋を退出し、入れ替わりで採用担当者が入室してきた。 コイツは笑顔がとても胡散臭い。「頭の切れるイケイケ会社員ですが何か?」と顔が自称している。こういう顔の人は信用するなって、じいちゃんが言ってた。 今後の流れについて話され、適当に聞いていたら、コイツがやたら「例えたがる」ことに気がついた。 「新入社員にはまず、一通り
たしか2019年の秋口だったと思う。 21時ごろの新宿駅で、電車を乗り換えようと歩いていた時のこと。 中央線のホームから、今は無き東口改札の近くの階段を下りたところだった。なんか通路の向こう側で倒れている女性がいる。時間的に、メルトダウン(酔いつぶれて路上などに倒れること)しているんだろう。酔った男性は助けないが、女性はちょっと様子見る、という自分のポリシーに従い、ゆっくり近寄って声をかけてみた。ぽっちゃりめでツインテール、パステルの服を着ている。化粧っ気はほぼなく、若いの