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パンツの手洗いから「核廃水」問題まで。中国人は何を汚いと思うのか

今朝、パンツを洗濯機で洗っているのを嫁に発見され、叱られてしまいました。

意味がわからないと思った人は、こちらをご覧ください。

僕の嫁は中国人です。そして中国では、一部(といってもけっこう広い範囲)に、パンツを洗濯機で洗うことをよしとしない文化があります。

そのロジックは主に2方向に分かれており、「パンツは汚いので他のものと一緒に洗ってはいけない」というものと、「パンツは敏感なところに触れるものなので、外の汚いものに触れた服などと一緒にしてはいけない(パンツに菌などが回る)」というものがあります。

知る限り、メジャーなのは後者のロジックでしょうか。特に世代が上であるほどこの禁忌をかたくなに守っている印象です。

うちの嫁も例にもれず、これまで僕にパンツを洗濯機に入れないよう厳命していました。僕も基本的にはそれを守っているわけですが、最近は正直めんどくせえと思っていました。なので朝の洗濯を買って出るフリをして(いやフリというか、実際に洗濯して干すまで全部僕がやるんですけど)、毎日洗濯機で他の衣服と一緒に自分のパンツを洗っていました。

しかし、今朝は気まぐれで早起きしてきた嫁に洗濯機からパンツが出てくるのを目撃され、あえなくお縄となったわけです。たぶん1年ぶり4回目くらいです。嫁にはパンツの再度の手洗いを求刑され、また以降のパンツ洗いについては厳重に監視するという保護観察処分を言い渡されました。

もう罪(?)を繰り返すのもどうかと思うので、下着などを専用に洗うための小型洗濯機を買おうかと検討していますが、そのために日本円で何千円か払うのもどうかなあと躊躇します。たぶん買いません(そもそも買おうとするたびに嫁に「手洗いで十分」と一蹴されます)。

んでまた忘れた頃に僕が洗濯機でパンツを洗い始めて、嫁に咎められるということが繰り返されるのでしょう。夫婦間の大いなるマンネリです。

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中国人と日本人でどちらが衛生観念に敏感か、端的に言えばどちらがキレイ好きかと問われれば、おそらく多くの人が日本人と答えるでしょう。それはおおむね正しいのですが、いっぽうで事柄によっては中国人のほうがよりセンシティブな反応を見せる部分もあります。どんなものを汚いものだと感じるかの基準が異なるのです。

中国人である嫁と暮らし、またそれなりの年月を中国で過ごしてきた経験から思うのは、おそらく中国人が汚いと感じ、遠ざけようとするものの基準には、「ソト」か「ウチ」かという軸と、「体に近いものかどうか」という軸の2つがあるということです。以下にどういうことか書いてみたいと思います。

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