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映画感想「ソー:ラブ&サンダー」

今日は、イオンシネマの映画館が1100円になるハッピーマンデー。豊田市駅前のkitaraも。オミクロン株の新種も出てますけど、とりあえずうちの地域は一日の重症者数も死者数も、ひとりかふたりの状態なので、ちょっと涼しい日にも恵まれ、7月8日に劇場公開となった、マーベル作品の新作を観てきました。

監督さんがタイカ・ワイティティ氏で、第92回アカデミー賞の6部門にノミネート、脚色賞を受賞した「ジョジョ・ラビット」では出演も、制作、脚本まで兼ねた方で、このマイティ・ソーシリーズ2017年作「マイティ・ソー バトルロイヤル」からマーベル作品の監督をされていたのですね。

私は「ジョジョ・ラビット」からの一見さんで、マーベル作品は昨年末に「エターナルズ」を見ただけのニワカマーベル観客なんですが。そんなに深くマーベルの世界を知らない、という人間でも、知識があればより楽しめたかもという感はありますが、一見さんお断りな作品にはなっていなかったのでほっとしました。

むしろ、清々すがすがしいくらいの、神話のパロディっぷりが良くて、すべての神々を殺そうとする今回の悪役ゴアや、神の息子であるソーを中心に物語が進みます。敵となる人間にも、なるべき理由がある。エターナルズでもそれはストーリーラインとして感じましたけれど、マーベル作品に通じる悪役の描き方なんでしょうか。神々としては今回、全能神ゼウスも出てきます。ソー以外、主軸となるヒロインのジェーンやヴァルキリーなど以外の神々の描かれ方がヒデェ、とは思いつつ、バトルあり、恋愛あり、コメディチックなところも、しっかりとした、キャラクターを活かした上での悲劇もありで、あっという間にエンドクレジットのおしまいのオマケまで終わってしまいました。上質の余韻を残してくれた作品に、感謝を。

マイティ・ソーのシリーズが好き、マーベルの新作が見たい、というマーベルファンにも、今回もしくは「エターナルズ」を始め、神話系の物語が好きで観ようかな、と考えていた私のような神話好きのマーベル初心者にも応えているおすすめ作品です。

私事になりますが。神話の世界をパロディするとなると、神さまがたに、こんなふうにしちゃってごめんなさいや、これでいいですかね? というような何とも言えない気がしてなかなか悪役にはしにくいなぁと、同じように神話を題材にしている作品をこそっと出しているクリエイターそのいちとしては思っているのですが。

たぶん、神さまがたも題材にしてもらえるだけ嬉しいのかもしれないな、忘れられていくのが一番イヤで、題材にしてもらえるなら憎まれ役上等、な懐の大きさが神話にはあるように感じます。実際、どこの地域もヒデェ神話は多いですからね(笑)

ネタの宝庫である、思いっきり版権も著作権も、なんも関係のない神話世界と、ヒーローもののマーベルシリーズとの融合は、きっとこれからも面白い、テーマ性のある物語として風通しの良い作品が生まれていくのでしょう。

※ 見出しの画像は、みんなのフォトギャラリーよりwizさんの作品をお借りしました。ありがとうございます。

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