今年の父の日は父の命日と重なった。なぜ私は本を読むのだろう、なぜ文章を書くのだろう
小学生の頃、お父さんやお母さんが死ぬのが怖いと思った夜があった。
「それは明日じゃないし、少なくとも50年ぐらい先のことだから大丈夫」。
そう言い聞かせて、眠りについた。
10代のほとんどを「うちは普通の家庭だから、不幸なことは起こるわけがない」と高を括って生きていた。「普通」というのは、お金がありすぎるわけでもなさすぎるわけでもなく、それなりに仲が良く、暴力や離婚などの家庭内トラブルとも無縁で、どの数字をとってみても日本人家庭の平均値という意味で、だ。
だから当然の