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本棚ーなんども読むnoteー

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読みながら涙が出たnote、ニヤニヤが止まらなかったnote、誰かにおすすめしたいnote。本棚に並べておきたいnoteたち。
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#本

今年の父の日は父の命日と重なった。なぜ私は本を読むのだろう、なぜ文章を書くのだろう

小学生の頃、お父さんやお母さんが死ぬのが怖いと思った夜があった。 「それは明日じゃないし、少なくとも50年ぐらい先のことだから大丈夫」。 そう言い聞かせて、眠りについた。 10代のほとんどを「うちは普通の家庭だから、不幸なことは起こるわけがない」と高を括って生きていた。「普通」というのは、お金がありすぎるわけでもなさすぎるわけでもなく、それなりに仲が良く、暴力や離婚などの家庭内トラブルとも無縁で、どの数字をとってみても日本人家庭の平均値という意味で、だ。 だから当然の

『モモ』は傾聴とリーダーシップの書だった | きのう、なに読んだ?

『モモ』を久し振りに再読した。 『モモ』を初めて読んだのは小6の時。中学入試の面接の待ち時間に読む本を買おうと、書店で偶然手に取ったものだ。以来約40年、大切にしてきた。今も本棚のトップポジションに置いてある。 この物語の世界では、人々はゆったりと生活を楽しんでいた。世間話をし、自然に親しみ、子どもたちは空想にふけっていた。しかし、時間泥棒がいつのまにか人々の間に忍び込み、「時間を節約して貯蓄しましょう」大キャンペーンを成功させる。お店は回転率を高め、働く人は分刻みのスケ

誰かのせいにしていた自分へ。

こんにちは、阿部広太郎です。 ここに書いてあるコラムは、2012年、東京コピーライターズクラブの新人賞を受賞して、それからの5年間の出来事を、そのクラブに寄稿したものです。 行動して、ぶつかって、気付きながら、ひとつひとつ積み重ねています。その中で、「自分らしさ」という感覚に出会えて、今に至ります。 ここに書いたことが、誰かの新しい気付きになりますように。 こんなはずじゃなかった。 ある時、そう思ったまま、 仕事がまったく手に付かなくなった。 携帯の通知は止まらない