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佐和商店怪異集め番外編

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佐和商店怪異集め本編「クリスマスループ」以降の、ちゃんと恋人してる(?)二人の話がメインの番外編をまとめてます。作者が読みたいシチュエーション等を好き勝手に書いてます。
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記事一覧

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「珍しい日に」

晴れた日の午後。 榊は、菫とのデート中だと言うのに、浮かない顔をしていた。菫もそのことに…

宵待昴
2か月前
3

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「バレンタインデート」

「へぇ、こんな洒落たカフェ、あったんだな」 「私も、チラシ見るまで分かりませんでした」 今…

宵待昴
3か月前
7

note始めました

宵待昴(よいまちすばる)です。 サークル名「宵待庵(よいまちあん)」で活動中。 小説とイラ…

宵待昴
1年前
9

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「メイドの日」

ある日。 吉瑞に、可愛い菫ちゃんを見せびらかす、という名目で家に呼ばれた榊は、いつも通り…

宵待昴
5か月前
2

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「ジューンブライドより」

晃さんと買い物中。 少しの待ち時間の時、あるビルのショーウィンドウに、純白のウェディング…

宵待昴
5か月前
3

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「ホワイトデー」

「うん。似合ってるな」 ホワイトデー。 榊の部屋で、菫と榊は向かい合って座っている。榊が身…

宵待昴
5か月前
3

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「バレンタイン」

バレンタイン。 この日、菫は榊を自分の部屋に招待していた。手作りチョコを振る舞う為だ。 オフホワイトのゆったりしたセーターに、ワインレッドのロングスカート。髪をハーフアップした姿で出迎えた菫を見た榊は、一瞬見惚れる。 「晃さん?」 「可愛い」 ふわりと頭を撫でられ、菫は恥ずかしそうに目を伏せた。 「ありがとうございます。バレンタインですし、部屋に来てもらうので、たまには良いかな……って」 「似合ってるぜ。これからも見たい」 「ど、どうぞ」 照れから少しパタパタと中へ戻る菫を、

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「節分」

今日は節分だ。 私も晃さんも休みだから、買い物をして晃さんの部屋で夕飯の恵方巻きを一緒に…

宵待昴
6か月前
3

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「髪に酔う」

「菫って髪長いよなあ」 「何ですか、改まって」 榊の部屋。 ベッド下に座る菫は、ベッドに腰…

宵待昴
6か月前
5

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「救いの声」

悪夢を見た。 目覚めた今、内容は覚えていない。 だが、後味の悪さと怖さが、冷や汗と共に残っ…

宵待昴
6か月前
4

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「神隠し初詣」

よく晴れたお正月。 三日の日だけ私と榊さんの休みが被ったから、私たちは白水市でも大きな神…

宵待昴
6か月前
5

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「年越し蕎麦と」

「菫。蕎麦出来たぜ」 「……あれ。すみません」 菫は目を開けた。目を閉じた記憶が無かったが…

宵待昴
6か月前
3

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「髪型変化」

いつも通り出勤して来た菫に挨拶した榊は、彼女の姿に一瞬で目を奪われた。 いつも低い位置で…

宵待昴
6か月前
4

【創作小説】佐和商店怪異集め番外編「あるかもしれない未来の話」

「ーー菫?大丈夫か?」 「は、はい。すみません」 「ゆっくり行きたいんだが、こう人が多いとな」 榊は菫の手を引きながら、苦笑いを浮かべる。菫も小さく笑う。 「お休みですしね。仕方ないです」 休日の公園。公園と言っても、大きな公園で、娯楽施設もあり混雑している。 よく晴れて、行楽日和なことも原因の一つ。 「家で休んでたかったんじゃないですか?」 「心はそうなんだけどよ、身体は鈍るんだわ……」 「確かに……」 真剣に考え込む菫を、榊は複雑な表情で見ている。だが、息を一つついて、笑