ナム-890x500

かけがえのない、ありふれた。

なむさんの誕生日だ。

私はこれから彼の誕生日記念に少し彼のことを書こうと思うけれど、前のジョングクの時と同じく、私は好きな人をディスりがちに語る癖がある。
でも初めにこれだけは言いたい。

私は彼のことがちゃんと大好きです!


1 彼のいるところ

初めの印象は、唇。それと、名前。
妹がトイレの壁に貼った防弾少年団全員の顔写真。なーんかこの人、なんだろこの違和感。
彼の顔には他のメンバーより何か引っかかるところがあって、便座から体を乗り出す。あ、唇だ。この人、唇がむっちりしてて、エロティックだ。
そして名前はラップモンスター。
も、モンスターなのか。金髪の髪をトサカみたいに立てた彼は色々印象的で、初めて名前を覚えたメンバーだった。

ラップモンスタープロフィール-256x300

そんな彼がいるところは、どうも真ん中じゃないみたいだった。これもまた妹が再生したWingsライブDVD。その頃唯一顔と名前が一致したラップモンスターを目で追うけど、なかなか映らない。(ような気がした。一人だけ探してたからそう錯覚したのかも)その頃の私には彼以外は同じ人にしか見えなかったから、なんだか残念だった。せっかく覚えたのに。
それでもなんとか揺れるカメラの端に彼を見失ってはまた探して、繰り返すうちに不思議な感覚になった。
相変わらず彼はなかなか大きく映らないのだけど、彼はみんなの中心にいた。
ステージとステージをつなぐ道をみんなが一斉にかけるとき、彼は後ろをゆったり歩いてるイメージで、でも置いてかれてる感じじゃなかった。
後ろから見守って、みんなを抱きしめに行くような。そしてメンバーも、それを待ってて、彼に近寄っていく。気づいたら彼はみんなの中心に収まっているのだ。

歌って踊ってる時は誰かの後ろにすっぽり隠れて見えないけど、彼は確かに”みんな”の中心にいた。
のちに彼がリーダーと聞いて、納得したのと一緒に嬉しかった。彼がリーダーを務めるあのグループは、きっとうまくいくんだ。それだけは、彼らのことをちっとも知らなくてもわかった。



2 プロの一般人

ナムジュンはかっこよくない。
アイドル的なビジュアルの定規で見ると彼はかっこいい方じゃないと思う。
ぶっちゃけ私は初めて韓国アイドルを見たとき、誰もかっこいいと思わなかった。
目は小さいし、なぜかお化粧してるし、髪型が変。動きがキザ。
ハマるとそんなこと思わなくなっていくんだけど、K-POP慣れしてない目では防弾少年団の誰もかっこよくなかった。唯一ジョングクはちょっと可愛いかな?と思ったけど、顔の見分けがつかないくらい小さな差だった気がする。
その中でなむさんはやっぱりかっこよくない方の人で、ライブDVDを見たときも、この人この顔でアイドルできるんだあ、なんて思っていた。(なんどもいうけれど私は彼が大好きです)
なんなら顔がどアップで映されたとき、ちょっと吹き出すくらいだった。(一番吹き出したのはホビ。私の今の推し)
それに何回か見ているうちに、気づいてしまった。
この人、ダンスがぎこちない......!
なんだかフォーメーションが人にかぶりがちだなあと思っていたけど、よーく見たらダンスが得意じゃなかったみたいだ。肩の動きとか、足の運び方とかが、ぎこちない。体育でダンス部の横で踊ることになってしまった運動部の子、みたいな感じで、その差は素人目にもわかってしまった。
それに、歓声もちょっと小さめ。ライブDVDで喋るとき、彼と主にマンネラインの歓声には差があった。

それに気づいててしまってから彼の行動を意識的に見てると、なんていうか彼は........サポートに回っているというか。
もちろんあげるとこはしっかりあげてくんだけど、真ん中は譲る、みたいな。
リーダーの位置、ラッパーとしての位置、みんなの中での位置、ステージ上で彼のこなさなければならない役割はたくさんあって、それはこなさなければ”ならない”もののように見えた。
愛嬌をした後照れて顔を隠すときみたいな、あの顔の奥にいる彼がそこに見える気がしていた。
後々になって彼のいろんな話を聞いて今思うのは、なむさんは自分のかっこよさ(かっこ悪さ)を理解しているんだなあ、と。
それは少し自分を過小評価気味なところもある気がするけど、彼らを支持する人たちの外、世間一般の声を彼は知っていて、それが彼にそんな行動をさせるんだと思っていた。愚かなことに。

愚かなことに。

いつか見た動画で、彼が大きな歓声が初めは自分のものだと気付かず、後ろのモニターを振り返って初めてそれを知って涙ぐむ、みたいなシーンがあった。
私はそれを見たとき、おこがましいけど、本当におこがましいけど、ぎゅうっと抱きしめて”あげたく”なった。

その姿はどうしようもなく、なんていうか、よくいる人だった。
あの大きなステージで光を浴びて、背後の大きな大きなスクリーンに一人映されてる彼は、思いがけない評価に驚く一般人だった。
もちろん彼の、彼らのやってきたこと、歩いてきた道はよくあることじゃない。彼がしてきた経験は決して一般人のありがちな経験じゃない。
なのにあの瞬間の彼は私たちと同じみたいだった。

ステージにぽっかり、一般人の彼が浮かんでるみたいに一瞬見えて、でも私が抱きしめる前にメンバーたちによってもみくちゃにされていた。
彼はそのまま、ちゃんとそこにいた。そこで、みんなにいつまでも抱きすくめられていた。

https://twitter.com/of_lump/status/1116930662458462208?s=20

3 ぽんこつ

なむさんはぽんこつだ。
頭はいいらしいけど、黒板も包丁も満足に扱えない。力の加減も難しいみたいだ。
とか思ってたら英語でペラペラ演説しだす。
ぽ、ぽんこつじゃない。でもその楽屋では食べ物をこぼしていたような。


今度は海。
船では一人、甲板から帰ってこなくてホビに怒られていた(しかもかなりのイライラさせていた)し、浜に着いたら永遠にカニと格闘する。

おかしいなあ、すごく頭がいいと聞いたんだけど。

これもやっぱり初めの方は、なんとかと天才は紙一重と言うしなあ、とかなんとか思っていたけれど、そうじゃない。

結論から言ってみると、彼は子供の心を持ってる人だと思う。
でもただ単に子供っぽいわけじゃない。
多分彼は大人である自分もちゃんと感じていて、受け入れていて、それでも子供の心をなくさないようにしてるんじゃないか。
自分がいつまでもその心を持っていられるように、勤めているところがあるような気がする。
彼は自分のポンコツな部分も大事に思ってる。
だってあんまり気にしてなさそうだし。


素直であること、正直であることは美徳だろうか。

私は100%そうだとは思わない。そう言えたらきっと気持ちいいのだろうけど。


でもなむさんは、それを体現しようとしてるような気がする。
なむさんだってきっと100%の正直が100%いいことに繋がるとは思ってないだろうけど、彼の大事にしてる心でいつか、それに限りなく近い形を実現してしまえる気がする。


ぽんこつは、彼の優しさやまっすぐさ、そして何より彼自身の自分を愛する心の結晶みたいなもの。
いつか、彼の結晶100%が詰まった音楽が聞いてみたい。

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なんだかんだごちゃごちゃ言ったけど、言いたいことは、なむさん最高、かっこいい。セクシー。可愛い。
ツイートにも書いたけど、どうかかけがえのない彼のありふれた当たり前がいつまでも守られますように。
そうであればとりあえずなんだっていい。
できれば彼らの音楽に永遠肩まで浸かっていたいけど。
彼らの笑顔を見続けたいけど。

幸せならなんだっていいです。おめでとう、なむさん。

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