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テーブルのサイズが売上に影響します


宇宙一外食産業が好きな須田です。

私が売上設定を行うときに使用する公式は、

席数×満席率×回転率×客単価×営業日数 です。


一般的に聞く公式とは、満席率と回転率の点が違っています。

一般的に広まっているのは、
客数×客単価×営業日数ですので、私が普段使っている公式は、客数の計算式がより詳細なものとなっています。

売上を想定するときに、最終的には来店客数が重要になるので、上記の計算式で全く問題は有りません。

ただ、この公式は1日あたりの利用者数をもとに計算していて、これはこれで間違ってはいませんが、より実際の営業状況を鑑みて売上設定をするのであれば、満席率と回転率を入れる方がよろしいかと思います。

実際の営業を考える時に大まかに客数だけで追ってしまうよりは、1テーブルあたりの満席率と営業時間中の回転率で出す方がより詳細に想定が出来ます。

満席率とは、仮に4人テーブルに2人座れば満席率は50%ととなり、3人座れば75%となります。
何故、満席率を公式に入れる必要が有るのかといいますと、業態によって平均組人数が違っているからです。

カフェなどのFF 業態は圧倒的に1人客が多いですし、居酒屋業態は2人~3人連れのお客様が多いです。
これによってテーブルのサイズと満席率が変わってきます。

この満席率を何パーセントに設定するかで、売上設定は変わってきます。

通常、満席率が100%になることはまずありません。


一般的に言う満席とは実際には、空きテーブルの無い満卓の状態を指して満席と表現します。
通常の満席率は50%~80%程度ですから、業態特性を考慮して満席率を設定すると良いかと思います。

回転率は、営業時間あたりの客席回転率を設定する為に使います。

ランチでは2回転はさせたい、ディナー帯では1.5回転させるとか、営業方針に直結する考え方です。

公式を実際の数字で表現してみます。
席数が40席の居酒屋として、ランチとディナーの営業をしている設定とします。

平日の売上を出してみます。

平日ランチ帯
席数40席×満席率80%×回転率1.6回転×客単価850×営業日数22=957,440
平日ディナー帯
席数40席×満席率60%×回転率1.5回転×客単価3,850×営業日数22=3,049,200

週末の売上を出してみます。

週末ランチ帯
席数40席×満席率60%×回転率1.1回転×客単価980×営業日数8=206,976
週末ディナー帯
席数40席×満席率40%×回転率1.2回転×客単価4,150×営業日数8=637,440

これらの全てを合計すると、月商4,851,056となります。

40席ですと20坪~25坪程度、賃料が坪2万ならば40万から50万なので、成立する物件と思います。
賃料が坪2.5万ならば厳しいでしょうか、土日に弱い物件ですから。

この公式では平日1日の来店客数は、ランチで51人、ディナーで36人となります。
週末は、ランチで26人、ディナーで19人となります。

平日と週末の、1日にランチとディナーで確保する客数の目標値が明確になります。

時間帯別の満席率と回転率を設定することで、実際に営業が始まった時に想定値と実数の違いが出た場合、それぞれの客数が想定外なのか、客単価が想定外なのかが分析が可能となり、軌道修正する際に基準となりますし、客数を対応するのか客単価なのか、改善ターゲットも絞りやすくなります。

そこで、満席率を設定する時に大事になるのがテーブルサイズです。

例えば席数40席として、
2人用テーブルが4台8席、4人用テーブルが5台20席、6人用テーブル2台12人と、
4人用テーブル4台6人用テーブル4台の40席では、
テーブル数で11台と8台の3台の差が出ます。
この差がそのまま組数の違いとなってきます。

同じ40席ですが、満席率に大きな違いが出て来ます。


この現象を確認するために、満席率と回転率の公式が必要となります。
単純に客数だけで設定すると危険性が高まる理由はここにあります。

上記の店舗が、都心の駅前立地の洋食屋さんだとして、ランチ帯は近所の就業者が利用することが考えられます。


そうなると、2名テーブルは回転率を上げてくれます。
4人テーブルは組単価をまとめて引き上げてくれます。

6人テーブルは利用頻度が少ないことは予想されますが、1人客用に相席でご利用いただくことも可能となりますが、実際は困難かもしれません。

ディナー帯は2人客から4人客が多く利用すると見込まれます。

ランチ帯とディナー帯の満席率と回転率は営業方針を基準に算出し、
それをもとにテーブルサイズを決めます。


テーブルの大きさと形状が席効率を決めます。

上記2つのテーブル設定は、一瞬どちらも40席確保出来ているので問題無いように思えますが、見せかけの席数が多いのは4人テーブルと6人テーブルの設定のお店です。

利用するお客様をイメージすると、1組当たり3人から5人のお客様が多いとは思えません。
私は、このようなテーブル設定を指して、見せかけの席数が多いと表現しています。

4人テーブルと6人テーブルで設定された場合の満席率想定は、実際の4人テーブルの満席率は2名で50%、6人テーブルの満席率は3名で50%、それぞれ4台なので、8名と12名の合計20名となります。
2人テーブルも設定している場合は、2人テーブルの満席率は50%の1人、4人テーブルの満席率は75%3人、6人テーブルの満席率は65%で4人、2人テーブルが8台で8名、4人テーブルが5台で15名、6人用テーブル2台で8名合計31名となります。

ランチの客数で11名違ってきます。
客単価850円ならば1日当たり9,350円、
月に平日22日営業として205,700円違ってきます。
年間250万円相当の差が生じて来ます。
ランチだけでこの差です。


同じ40席ですが、テーブルサイズの違いでこれだけ席効率が違ってきて、お客様が心理的に受ける印象も違ってきます。

混んでいても、少し待っていれば席に案内されると感じる店なのか、ランチ時に、早く行くか遅めに行かないと座れない店なのか、印象が全く変わってきます。

以前もお伝えしましたが、飲食店は好かれる必要はありません、
嫌われないようにすることの方が大事です。


いつ行っても入れないお店という印象は、敬遠されてしまう可能性が大きいお店となってしまいます。

テーブルサイズによって席効率は大きく影響を受けるので、十分な検証が必要です。

先日、パワーランチで都心のビジネス街にある中華レストランを利用しました。
モダンチャイニーズの素敵なレストランでしたが、この店が丸テーブルを多用していて4卓も8名掛けの丸テーブルでした。

ランチのピーク時には1人客に相席をお願いしてお店を回していましたが、どのお客様も“しょうがないな”という表情で、2人以上のお客様はテーブル席に案内されていましたが、1人客は全員が丸テーブルでした、その結果、丸テーブルの欠点である卓番がわかりにくいという現象により、併せて語学力の問題も相まってオーダーミスが頻発しておりました。
厨房もホールスタッフも中国人の方々なのでミスを犯しても言葉の問題があるので、“しょうがないな”という印象で丸テーブルの利用者は辟易しておりました。

お急ぎならばと、2名客もこのテーブルに通しており、お急ぎではないお客様は、丸テーブル以外が空くのを待っているような状況でしたが、バッシングも緩慢で益々回転率は下がっていました。

夜の宴会需要の為に丸テーブルを入れていると思いますが、直径1,8mの大きな丸テーブルを4台も置くスペースを確保するならば、2名テーブルと4名テーブルで十分対応出来るのではないかと感じました。
厨房はガラス貼りでしたが、厨房に面してカウンター席でも作れば1人のお客様も相席に座って頂くことなく気持ちよく利用できるのと思いました。
都心のビジネス立地という、特別な立地なのでそれでも利用者がいるという不思議な“しょうがないな”状況でも営業が成立するのだと感心しました。

このお店はそれでも立地の関係で集客をしていましたが、特別な例と思えて継続に関しては疑問符がつきます。

都会ならではの光景と思いますが、似たような光景は新宿の西口の高層ビルに入っているイタリアンでも同様の経験はしました。

“しょうがないな”って感じながらご利用いただくことは、
飲食業の本質とはかけ離れていると思います。


席数を稼ぐために大きいテーブルをむやみに入れると、見せかけの席数は増えますが、回転率も満席率も低下させ、敬遠されるお店になってしまう確率が上がってしまいます。

テーブルサイズを十分に検証して、組人数にマッチしたテーブルサイズとレイアウトにすることは繁盛ポイントと言えます。

最も避けなければならないのは、空席は目立つが満卓状態という最悪の状況です。
満席率を設定する時は、限界を70%として、全国平均の組人数2.4人を基準にして1組を設定してください。

1組当たり、テーブルに何品の料理とドリンクが出るのか、その出数と単価を合計して人数で割ると、ほぼ正確な客単価は出ますし、実際に営業が始まった段階での検証もやりやすくなります。


明日は業態に関してのお話しをさせて頂きます。

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