チーム活動の基本マナーを守ろう
チームで活動するためには守らなければならない基本マナーがあります。
そもそも基本の「き」もできていないようであれば、チーム活動どころか社会に存在するありとあらゆる集団活動を円滑に行うことはできないでしょう。
では、チーム活動を円滑に行うための基本的なマナーとはどのようなものがあるのでしょうか。
チームで決めたルールは守る
チーム活動において、チーム内の決めごとを守らないのは、決め事を作らないのと同じくらい最大・最悪のマナー違反です。
わかりやすく言うなら
のと同義になるわけです。どんなに些細なルールであってもそれを自分の価値基準で軽視するようでは、対象が法や規則であっても同じように自分自身の価値基準で判断するようになるのは自明です。
対象が何であれ、自分を基準の中心に据えて判断し、ルールを軽視・無視するようになればただの「無法者」ですし、仮に対象によって対応を変えるというのであれば「日和見主義者」「コウモリ野郎」でしかありません。どちらにしても誠実さや真摯さとはかけ離れた存在であることに変わりはないでしょう。
そしてチームメンバーが率先してチームのルールを守らないと、チームで作成している成果の質やスケジュールなどにも影響を与えてしまうのは言うまでもありません。
たとえば、IT開発のプロジェクトチームであれば
プログラムの仕様を自分勝手な判断で変更する
レビューを事前に行わない
などといったことが起こりえます。もうマネジメントも品性もない、ただの烏合の衆ですよね。いずれもチームのルールを守らなかったばかりに、システム全体に影響を与えかねないものであることは簡単にイメージできるかと思います。
チームのルールについては「自分ひとりくらい守らなくても大丈夫だろう」という考え方は絶対に捨てましょう。
誰も座る人がいないので優先座席の席を譲る
車が走っていないので赤信号を渡ってしまう
といったレベルの問題とは根本的に異なります。
そうした軽い気持ちでルールを守らなかったがために、たった1つでも問題が発覚してしまうと、軽い気持ちでルールを守らないことが許されるような組織であるがゆえに
『他も信用できない』
と絶対に言われます。なぜなら1人でもそういう事をしてしまうような杜撰なチーム編成で仕事をしている会社、日頃からそうした意識の低さに対して問題意識も持とうとしない会社だと思われるからです。たった1人の勝手な行動が企業に対する信頼度にも影響するのです。
相手の立場に立って物事を考えよう
相手の立場に立つことがチーム活動の出発点です。
私たちはつい主観的で自己中心的なモノの見方をしがちです。
常に意識して
「今、相手の立場だったら、どう思うかな」
「自分が相手の立場だったら、どんなことするかな」
と考えることが大切です。
たとえば、自分の作業のやり方についてリーダーから指摘を受け、作業のやり直しをしなければならなくなったとします。自己中心的な考え方をすれば、
『自分はアレで良いと思う。前のプロジェクトでもアレでやったし』
『今から直せと言われてもスケジュール遅れるし、面倒くさい』
と考えてしまうことになるかもしれません。
しかしリーダーの立場に立ってみたらどうでしょう。
プロジェクトリーダーは
『ここでやり直しは正直痛いけど、ここでやり直しておかないと
次の工程からは他社も絡んでくるしもっと大きな問題になってしまう…。
これ以上メンバーに負荷をかけないためにも今頑張ってもらうしか』
と考えているかもしれません。
『自分は…』と考える前に『相手は…』と考えることが第一歩なのです。
チーム内で助け合いの精神を持とう
チームメンバーと言うのは困った時に一番頼りになる存在です。
メンバー同士はお互いに「困った時は助け合う」という精神を持ちましょう。メンバーが何かミスをした時に相手を一方的に責めるのは絶対に良くありません。
作業は個人単位で行っていても、責任はチーム全体にあります。
メンバーの1人が困っていたら、同じチームのメンバーとして助けるのは当然のことです。メンバーはお互いに困った時には相談しあい、チームとして素早く問題を解決することがプロジェクトの仕事を成功に導きます。
また、助け合いは「助け"合う"」からこそ成立するGive And Takeの精神で行いましょう。よく「あの人はちっとも協力してくれない」と言う話を聞きますが、待っているだけでは相手の協力は得られません。
まずは自分から協力しようという姿勢を表しましょう。
さらに、いつもいつでも一方的に助けてもらっているばかりでは、ただ『甘え』ているだけの状態と変わりありません。
協力してくれる人も自分の仕事を持っていて、決して暇なわけではないのですから、なんでもかんでも助け合いと言う名のもとに他人に頼ることを覚えるのは止めましょう。
人の話はよく聞こう
チームのコミュニケーション不足は、人の話をしっかりと聞かなかったことによるものが多いようです。人の話をしっかり聞かないことによって作業内容が正確に伝わらず、作業が終わる頃になって「そうじゃなかった!」と言う事態が起きてしまうことも珍しくありません。
そのような事態を引き起こさないためにも、人の話は正確に聞くようにしましょう。
また、リーダーは関係者全員に伝えているつもりなのに、チーム内のある人の質問を起点に質疑応答の場に変わってしまった場合は、実際に質問している人以外のみなさんは『自分には関係ない』と思って聞き流していることも多々あります。
自分に直接語りかけていない話でも、チーム内のメンバ間で話している内容は極力『自分にも関係するかもしれない』と思って聞くようにしましょう。
このほんの少しの注意力の違いが後の工程になって数人月(=100万円以上)の無駄な作業に影響を与えてしまうことも珍しくありません。
とはいっても、人の話も『ただ聞けば良い』と言うものでもありません。
相手の言いたいことをわかろうとする姿勢が重要です。
みなさんも自分が一生懸命説明しているのに、相手が黙ったままでなんのリアクションも返さなかったら『もうこれ以上説明しても無駄かな』という気分になるはずです。
話す相手が話しやすいような聞き方をするようにしましょう。
たとえば「うなずく」「相槌を打つ」「相手の話を促すように「それから?」と言ってみる」など様々な方法があります。みなさんも早速実践してください。
「こんなことは言わなくてもわかっているだろう」とか「便りが無いのは元気な証拠」といって自分の意志を言葉で表現することを億劫に感じる人も少なくありませんが、こうした『空気を読む』といった純日本人的な発想は思わぬ誤解を招くことになります。
コミュニケーションを著しく阻害してしまう行為なので、絶対に避けるようにしましょう。すぐれた社会人は何でもかんでも過信しようとせず「相手がわかってくれている」ことを再確認することを怠りません。
先輩は先輩として立てる
会社ではたとえ年下でも、自分の方がよく知っている分野があっても、早く入社した人が先輩です。年下の気安さからつい対等な口を聞いてしまいがちですが、年下でも先輩は先輩です。
謙虚な態度で接するようにしましょう。
若い世代だけを見ればこうした考え方は古臭いのかもしれませんが、論点はそういうことにはありません。「相手の立場になって考える」という考え方の延長線上にある話です。
会社には色々な年代の人がいて、中でも年輩の方の多くは役職上も自分たちより上の人が多いと思います。そうした人たちの価値観が古いか古くないかに関わらず、先輩・後輩の関係を疎かにしている人を見て良く思うかどうかは言わなくてもわかると思います。
会社には色んな人がいて、色んな考え方、思想があることをきちんと認識しながら、相手への敬意をはらいつつコミュニケーションを構築するようにしましょう。
これも1つの「相手の立場になって考える」ことにつながります。
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