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関係者以外立入禁止のところに関係者になって立入りたい。

ドアに STAFF ONLY と書いてあると中を覗いてみたくなる。
関係者以外立入禁止の場所に入れる人という優越感を味わいたい。
例えばディズニーランドだったらプライオリティパスという生ぬるいものではなく、キャスト専用通路のようなところを指す。

もちろん無断で潜入するのではなく、それなりの権利をもって立ち入りたい。とはいえガチのスタッフでもないのが理想だ。首から許可証をぶら下げ然るべき人について「どうぞこちらへ」と案内されたい。殺人事件現場の黄色いテープをくぐって中に入る刑事さん…の友達の湯川教授のような立ち位置に私はなりたい。

そのようなVIP待遇の野次馬になれる職業とは一体何か?

ロケバスの運転手
先日アメリカのエンジェルス球場のグラウンドに日本のTVが初めて入ります!ということで小泉孝太郎さんとムロツヨシさんはテンション爆上がりだった。「特別許可」に加えて「初めて」というおまけがつくと最強だ。このような羨ましい仕事は、相当好感度が高い芸能人じゃないと務まらないものだ。「いいな~」とは思っても「何であの人ばっかり」と妬まれないようなキャスティングがされているのだろう。もし私だったら「ロケバスの運転手だけれども荷物持ちますんでお願い!入れて。」的な立ち位置がちょうどよい。

ちなみに最近の私は「あ~あ、娘の彼氏が大谷翔平だったらな~」とずん飯尾さんばりに他力本願も甚だしい。

カメラマンの弁当係
東京オリンピックの開会式は、入りたすぎてウズウズしていた。
いや、チケットが高いから買いたくないとかそういう問題ではない。私は観客になりたいわけではなく、関係者になり通用口から入りたいのだ。

ただ東京オリンピックのボランティアは暑くて大変そうだし変な三度笠みたいなのは被りたくないなーなどと、申し込んでもいないのに不平不満を述べていた。結局は無観客となったのでボランティアの仕事も減っただろうが、それならそれでLIVE中継カメラマンの真横にそっと弁当を置く仕事、これがベストだ。

朝食のルームサービス
ディナーショーは大スターになればなるほど、ホテルの従業員でもその姿を見ることはできない。コース料理を出すサービスマンも、ショーが始まる5分前までにはコーヒーを出し終えバックヤードにハケなければならない。お一人様5万円~10万円の値が付くのだが、チケットが高いから買いたくないとかそういう問題ではない。繰り返すが私は観客になりたいわけではなく、関係者になり舞台裏のスターを観たいのだ。

アイドル聖子ちゃんの時も、エレベーターでバッタリ会うなんてことは絶対になく、ついにそのお姿を拝見できなかったのだが、翌朝のルームサービスの予約注文がコーヒーハウスに入った。
聖子ちゃんのお部屋にルームサービスですと!!!!
朝食シフトは6時出勤のため私の管轄外である。同僚は速攻で言った。「オレが行く。」男性でいいのか?吉永小百合は女性しか部屋に入れないぞ。彼はキリリと引き締まった顔で「いや、仕事だから」と言った。彼ならサービスも完璧だし安心だ。しかし羨ましい。

卸し業者
飲食店に通用口からすっと入れる業者さんというのもポイントが高い。サザエさんでいうところの三河屋さん。アポもとらずやってきて搬入口に車を停め、勝手に中に入り、バックヤードの棚に納品し、超いそがしいキッチンを覗くが手伝いはせず挨拶だけして帰るのだ。

そして御用聞きのタイミングで「来週は花火大会ですよね」などと匂わせる。私はこの手を使って激混みの花火大会の時に駐車場にも店頭にも一切並ばず「お疲れ様で~す」と通用口から入り、勝手知ったる店裏の特等席からドリンク付きで花火を見るという優越感を味わった。

テナント関係者
百貨店のスタッフ通用口は、入るときに名前と所属を書き、出るときに警備員にカバンの中身を見せる(退勤時に商品を万引きして帰る人などいるのだろうか)
社員証をもっている人と一緒に入ればすんなりと入れる。閉店後の百貨店のシャッターの内側。まさにSTAFF ONLY、好物なのである。

先日は空港で航空ショーのため入場制限があり、入るだけで5000円~10000円と有料であった。チケットが高いから買いたくないとかそういう問題ではない。再三繰り返すが私は観客になりたいわけではなく、関係者になりたいのだ。どうすれば入れるのかと関係者に聞いたところ、スタッフ専用駐車場の許可証を見せればOKとのことだった。かくして水戸黄門の印籠のように許可証を見せ、レストラン関係者として入ることに成功した。開店前のレストランから見る航空ショーの眺めは抜群であった。

イベント出展の手伝い
イベントでは一般向けの駐車場が常に満車だが、関係者証を掲げれば赤いコーンをハケて近くまで通してくれる。一般入場口に並ばずに裏から入る優越感よ。勿論入場料も払わない。

公園でのオクトーバーフェストや野球場の屋台、最近ではドッグイベントにも、出展者(の手伝い)という名目でもぐりこんだ。

店も少しは手伝うのだが、それはそれで楽しい。イベントはただお客として参加するよりも出店した方が断然面白いのだ。

ちょっと違う
水族館のバックヤードツアーに参加したこともある。普段は見れない水槽の裏の配管や餌場などが見れて面白かったが、これは関係者になっていないので私の言っている趣旨と異なる。バックヤードとはいえ表向きに過ぎない。同様に大学の学食もあまり行く機会がないので楽しかったが一般開放されているため特別感はない。

ロケハン
ひな祭りの時期にだけシャッターが開き、ひな人形がいっぱい飾られるという商店街でウェディングフォト撮影する計画を立て、オープン3日前くらいに下見に行った。
寂しく閉まっている錆びたシャッターの横の入口から店内に入ると準備中のひな人形とつるし雛が所狭しと並んでいた。想像通りのエモさだし大好物のシチュエーションである。

洞窟の挙式はプランナーに見たいとお願いして、顔パスでロープをくぐってリングイン。ウェディングゲストでもなくスタッフでもなく一般客でもない「あの人誰?」という理想的な立ち位置で挙式を傍観してきた。

今後の活動予定
この【関係者以外立入禁止のところに関係者になって立入る】私の活動は今後も続くであろう。

今は3〜4年前から入りたかった場所に、手順を踏めば入れるように道筋を立てている途中。仕掛人なので少し大変だが仕方が無い。もはや野次馬根性だけが私のモチベーションである。

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