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劇団四季『アナと雪の女王』|③好きな曲ベスト5・ネタバレ有り感想考察

小学生の子どもとの四季アナ雪初鑑賞について、3記事で紹介中。

1回目はこちらから。


2回目はコチラ。


最終回の今日は、私の好きな曲とネタバレあり感想・考察を。

好きな曲ベスト5

何度聞いても飽きないナンバーたち。

どれも甲乙つけ難いけど、好きな曲をベスト5形式でご紹介!

5 『ヒュッゲ』

ミュージカルのために新しく作られた楽曲。

山小屋の商人・オーケンとそのファミリー(仲間?)、更には小屋に辿り着いたアナ達まで最終的に参加するという賑やかさ。

めちゃくちゃノリが良くて家族皆で楽しめて、ラインダンスは「生の劇」ならでは。ちょっとしたお下品さもあるが、迫力とウキウキさせられる雰囲気には「お見事」と言うしかない。


4 『VUELIE/太陽よ 輝いて』

オープニング曲、これも映画にはないオリジナル。

劇団四季『アナと雪の女王』CDより歌詞を引用してみる。

太陽よ この国に
強く自由な未来を
この家族に 幸せを いつまでも

 「VUELIE/太陽よ 輝いて」より

綺麗事かもしれないけど、王と国民との間にはこういった絆があってほしいと思える。

国の素晴らしさ、それを支えてくれる王族と幸せな国民たち。

国民サイドの信頼が前提として歌われるからこそ、エルサにのしかかる重圧やハッピーエンドの幸福感が味わい深くなっている。


北欧の寒く厳しい気候の中で「夏」や「太陽」がどれほど貴重なのか、歌詞からにじみ出ているのも素晴らしい。


3 『危険な夢』

こちらもミュージカルのために作られた曲である。

"掟は変えられても わたしは変われない"
この言葉が、エルサの不安そのものを表現していると思う。

アナや国民・パーティー関係者は
「戴冠式の後は、今までの状況と何かが変わるのでは?」
と呑気に考えているけれど、事はそう簡単じゃない。

エルサは
「城の状況が変わったとしても、私の魔法の怖さは何も変わらない」
という絶望に襲われているのだ。

"期待されるような女王"
というのは、素晴らしい人格者でも世紀の偉人でも天才でもなくて、単に「危険な魔法を人前で出すことのないマトモな人間」である。

誰もが当たり前に享受するその状態が叶わず、打ち明けることもできないというのは本当に辛いだろうな……

エルサの切なさの表現に感心させられる。


2 『扉あけて』

映画でもお馴染み、アナ王女とハンス王子のワクワク恋愛シーン。

映画ではこの曲が1番好きなのだけど、どうしても
「あれ、この歌詞……映画と違うな?」
という部分が気になり、若干集中できず。

あのサンドイッチの歌詞は欲しかった!!!
(「教えてよ 何が好きか」「サンドウィッチ」「……僕と同じじゃないか!」の下り)

でも「大きな満月と藤の花」という超ロマンチックな光景が良くて、これは恋に落ちるよね……と納得する仕上がり。ここは平安時代かな?

この舞台美術、ぜひ劇場で見てほしい。


1 『ありのままで』

アナ雪と言えば……ご存じ "Let It Go"、ありのままで

大きなカタルシスを感じられる場面で、やっぱり素晴らしい!

演者の歌唱力に感服するし、クライマックスでは鳥肌が立つ。

ちょうどこの後に幕間になるのだが、割れんばかりの拍手が沸き起こった。子どもも大人も、もう自然と。

そして映画『アナと雪の女王』の日本語歌詞と近いことに驚いた。全く同じではないけれど、サビは基本的に一緒だ。

「この辺、契約とかどうなっているんだろう……」
と思ったら、やっぱり様々な事情が関係しているらしい。気になる方はググってみて。

そう、"ディズニーアニメと劇団四季で「歌詞の日本語訳が違う」問題" は昔から結構あるのだ。最初は『美女と野獣』を観た時にびっくりして違和感がすごかったが、もう割と慣れた。

その人が「どこから入るか」にもよるし、正直好みの問題でもある。ちなみにディズニーランドのショーもアニメと全く同じではないと思う……

そして『ありのままで』で皆が一様に驚くのが、あのエルサの早着替え。娘もビックリ! 一体どうやってるんだろう……?


ベスト5のランクには入らなかったけど、これらの歌も大好き。

『愛の何がわかる』

2回歌われるが、特に1回目のアナとクリストフの2人で歌う時が好き。

この言葉、私達も時々自分に問いかけたいよね……


『生まれて初めて』

2人の対比が見事!

私は姉だが、この場面ではどちらかと言えばアナに肩入れしてしまう。

不自由からの自由、孤独の状況から友人知人に囲まれる状況への変化。

「どんなに素晴らしく感じられるだろう、そりゃ舞い上がるよね」
と共感するからだ。

もしアナが姉か双子なら、事情はまた違ったんだろうな。エルサにとって頼りない妹という存在だったから、戴冠式の前に事情を打ち明けられなかったのだろうし。

誰が悪いという話ではないし、そうしないと物語が進行しないので野暮な話だが……


『誰でも完璧じゃない』

トロールが歌う陽気な曲。女ボス的な方の歌声や振る舞いがかっこいい!

歌詞も「自己肯定感」に近い内容で素敵だなぁと思う。

こういう「何も考えずに楽しめる曲」が劇中にあるかないかで全体の明るさが一気に変わるから、貴重な存在だ。


ネタバレありの感想・考察

とにかく「楽しかったー!舞台って最高!」に尽きる。
とは言え、それだけだと伝わらないから、もう少し細かく書いてみよう。

映画『アナと雪の女王2』に通じる点

演出や構成やセリフなど、映画『アナ雪2』も踏まえられていると感じた。

お母さん(王妃)がノーサルドラ出身なこと、エルサの自分自身についての悩み、パンツスーツ姿、クリストフからアナへの愛情など。

映画公開時期は四季版アナ雪開始の時期より若干遅いので、定かではないが……(しかもパンフを読んでいない)


舞台ならではの演出・映画との違い

舞台は映画よりも歌が多い分、全てのことを説明できる訳ではない。場面転換の大変さからか、カットされた場面も多くあった。

『ありのままで』を第一幕の最後に持ってくるための順番変更も見事。確かに、もし私が演出家だったとしても絶対そうしたくなる。

人間が演じるからこその魅力を存分に発揮する舞台芸術に仕上がっていた。

オラフも、人間が操っているのに(いや「だからこそ」か?)あの陽気さが表せるんだよなぁ……と思わせてくれる。

アニメももちろん良いけれど、人間が演じるショーの素晴らしさのほうに私はより惹かれる。

後でどこかに書こうかと思うが、私のショー好きの原点は、幼い頃に家族旅行で何度も見た東京ディズニーランドのショーだ。

きっとその時の感動があまりにも大きく、今でも心に残っているのだろう。なんとまぁ一途というか執着的というか……


劇団四季の鑑賞歴|次に見たいのは?

高尚な演劇よりも下に見られがちだけど、やっぱりハッピーな気分にさせてくれるミュージカルって素晴らしい!

公式ファンクラブ『四季の会』に入るほどではないが、今までに色々な四季作品を見てきた。

  • キャッツ

  • ライオンキング

  • オペラ座の怪人

  • リトル・マーメイド


大学のサークルが四季を真似て演じたものなら、

  • 夢から醒めた夢

  • 美女と野獣

  • マンマ・ミーア!

も鑑賞している。

感じるものが多かった作品は、この3つ。

『ライオンキング』

この体験は本当に衝撃だった……

舞台全体の装飾も迫力も素晴らしく、一生に1回は見ておきたい舞台。

驚異的なロングランも頷けるというもの。

『リトルマーメイド』

子どもを産んでから初めて見た舞台。

「小さい子どもがいるのに観劇なんて無理」と思ったが、実現できて感激だったなぁ……

不自由な生活の中で、1筋の希望に感じた。


『アナと雪の女王』

そして今回、子どもと初めて見たアナ雪。
きっと長く心に残ることだろう。



あなたはどんな四季体験をする?

もし「心に残った舞台」があったら、ぜひ教えてほしい。


さて、次に体験したい演目は……

できたら次はこちらを観に行きたい!

大人気演目『アラジン』。

本当はすぐにでも行きたいところだが、いかんせん値も張るレジャーなので……早くても来年かな?

その日が訪れるのを楽しみにしようと思う

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