前回までの記事：妊娠高血圧症で緊急入院→帝王切開になった話。
【1】　【2】　【3】　【4】

※出産レポートにつき、以下の内容が含まれます。
苦手な方はご注意ください。
・尿、便など排泄に関わること
・悪露、破水など出産時の体液に関わること
・激しい痛みの表現
・バルーン挿入、注射、点滴などの医療処置に関わる表現

前回、妊娠高血圧ほとんど関係ない誘発の話だったので、それらしい内容を。

出産まで、尿はコップに採って提出するように指示がありました。
普段の健診からそうでしたが、臨月のお腹で採尿するのはなかなかしんどいものがあります。
お腹が物理的に邪魔になって、見えないし届かないし。
どうしても背中を丸めて覗き込むように採尿する形になります。

その姿勢が悪かったのか、2日目の誘発が終わった後に用を足したあと、立ち上がった瞬間に激しいめまいを起こしました。
採尿のコップを落とさないようにしつつも床にへたり込みます。
身体に力が入らない。
しばし呼吸を整えますが、立ち上がれません。

トイレ内のナースコールで助産師さんを呼びます。
2人がかりで立ち上がらせてもらい、車椅子に乗せてもらって陣痛室のベッドまで帰還しました。

あれはなんだったんだろう…。
いきなり立ち上がることで起きた血圧の変化だったんでしょうか。
倒れたのはその一度きりですが、その後は立ち上がるにも慎重になりました。

夜は30分から1時間おきに訪れる陣痛に熟睡できず、うとうとと過ごしていました。
その隣の分娩室では、夜のうちに2人のママさんが赤ちゃんの誕生を迎えました。
言葉にもならない言葉を泣き叫ぶママ。
痛い痛いと悲鳴をあげるママ。
そして聞こえてくる、かわいい泣き声。
私もお腹の子に語りかけていました。

お友達も頑張って出てきたよ。
あなたもいつ生まれてきてもいいからね。

しかし結局、陣痛の間隔は狭まらないまま入院3日目の朝を迎えました。
この日の誘発は9時半から。
7時に朝ごはんを運んでいただいたのですが、痛みでほとんど食べられませんでした。
痛みの波が来ると、身体の中に埋め込まれた原動機が勢いよく動いているような感じで、千切れ飛びそうになります。

俗に、自然な陣痛よりも誘発剤による陣痛の方が痛みが激しいと言うようです。
実際は特に区別はないようですが、人工的に起こった陣痛はかなり高いレベルの痛みが突然来るので、誘発の方が痛いと感じるのかもしれません。
でも、自然分娩だろうが異常分娩だろうが、どっちがとかはなくて、とにかく痛いもんは痛いですよね…。
この日も吐きそうになるほど痛かったです。
吐きたかったけど、吐こうとしてお腹に力が入ると破水の水がジャーっとこぼれるので、吐くに吐けませんでした。

呼吸だけでは逃すことができないほど痛みが強くなってきました。
背中に当ててもらっているホットパックをぐっと押したり。
別の痛みで気を逸らそうと、指に爪を食い込ませたり。
本当はいけないんですよね。
しっかりと息を赤ちゃんに届けるイメージで呼吸をしましょうと、助産師さんには言われていたのですが、痛くて痛くて…。

14時半頃、内診をしていただくと子宮口が7〜8cmまで開いてきたとのこと。
そろそろかもしれないので、旦那さんを呼んだら？と助産師さんに提案いただきました。
私の出産した病院では、2021年11月にはコロナの影響で中止になっていた立ち会い分娩が再開されていました。

続きます。
次回、生まれます。