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今日の1曲~矢野有美「夏への手紙」編

 『テクノ歌謡』シリーズ以外にもP-VINEには『おしえてアイドル』シリーズという名企画がありまして、そのオムニバスに収録される予定があったけど、入らなかった曲を今日は紹介することにします。

 まー、この曲を収録できなかった理由については、おそらくアルファレコードの販売権が安定していなかった時期故に権利関係をクリアにできなかったと想像しております。
確かフライヤーによると、ワーナーパイオニア編に収録予定だった記憶があります。
アルファはもう少し後だと東芝EMIが権利を持っていて、Light Mellowシリーズのアルファ原盤の楽曲は東芝EMI編に収録されていましたね。
ちなみに現在はアルファレコードのカタログはソニーミュージックが権利を所有している模様です。

・矢野有美『ガラスの国境(ボーダー)/MAKIN' IT (+5)』(EGDS-88/89 /ブリッジ)

 この曲は作詞が高橋修さんで、作曲が当時PSY・Sの松浦雅也さん。
プロデュースと編曲が岡田徹さんです。
松浦さんがNHK-FM「サウンド・ストリート」のパーソナリティー時代に松浦さん関連の楽曲を紹介した日がありまして、矢野さんの「夏への手紙」にキララとウララ「パックンたまご~空からたまごが降ってきた~」が放送されたんですよね(松浦さん曰く「多分、もうラジオで流れることはないでしょう」とのことでした)。
ちなみにキララとキララの「パックンたまご!~空からたまごが降ってきた~」は『テクノ歌謡』シリーズのビクター編に収録されています。
それではこの曲を聴いてみましょう。

 ちなみに松浦さんによると、これは曲先で歌詞はコンペで決まったそうです。
高橋修さん以外の歌詞も存在するなら聴いてみたいものですが、多分現存していないんでしょうね。。
矢野さんのアルバムのプロデューサーは岡田さんで、PSY・Sやパール兄弟、野田幹子さんにチロリン、宮原芽映さんにプリンセス プリンセスをプロデュースした時期と被ってます。
ちなみにこのアルバムにはポータブル・ロックのレパートリーである「真珠海岸」が収録されています(ポータブル・ロックのヴァージョンはこの時点では未発表でした~デモ・テープに収録)。

 矢野さんはグラビアでも活躍してまして、雑誌「momoco」で巻頭グラビアに登場したりしてましたね。
他には小泉今日子さん主演のテレビドラマ「少女に何が起こったか」が一番目立った役どころだったかな?

 割とデビュー当時は正統派アイドルだった印象が強かったのですが、この「夏への手紙」が名曲過ぎたのか、活動が逆に制限されてしまったようにも思います。。

 矢野さんはシングル「夏への手紙」とアイドル『ガラスの国境(ボーダー)』はムーンライダーズ周辺ではそこそこ話題にはなりましたが、ブレイクするには至らず、ディスコ寄りの12インチ「MAKIN' IT」をリリースして、歌手としての活動が終了してしまったのでした。

 それはともかく「夏への手紙」はあまりにもいい曲なので、誰かカヴァーしてほしいものです。
明日も『テクノ歌謡』関係からの曲を取り上げようか考え中です。

 ではまたー。

 

 

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