菅原遼太

詩作、エッセイなど。死生観や人生観、人付き合いなどに関する思想を書く予定。Online…

菅原遼太

詩作、エッセイなど。死生観や人生観、人付き合いなどに関する思想を書く予定。Online ApC Academy在学中

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初めまして

初めまして! コピーライターの菅原遼太と申します。 ネット育ちのため本名を出すことに些か抵抗がありますが、お仕事では責任感を自負するために本名を使っていきます!菅原遼太です!覚えていただけましたでしょうか。 さて、記念すべき初投稿となる本記事ですが、興味を持ってくださったクライアント様や企業様に『菅原遼太』という人間を知っていただくために、簡単な自己紹介をお話しします。 自己紹介簡単なプロフィール 名前:菅原遼太 生年月日:2003年6月28日 趣味:食事、睡眠、

    • 【詩】色眼鏡

      色眼鏡 通過していく春の残像を 鮮明な桜色に染めてしまう 大橋を走る華奢なケー自動車は 多分ピンク色 あなたがね マジョーラカラーだから困るの 品定めがいつまでも出来なくて 諦観して目を閉じるの 次に目を開け窓から見えるのは 多分みどり色 わたしがね 動いてんだからいいの そこにあんだからいいの ほら見てよ 死んだ魚の眼 烏の濡れ羽色

      • 【詩】黙す

        脆く 弱く 不精確で 暫時的な唾を ヤギ同然に 吐きつける前に 飲み込むか 心を載せるか 黙って考え 時には黙します 嘘とは人間の 得意技であるが 過渡期を超えて 次の武器は沈黙だ 不用意に喋るな 一歩下がって 黙れ そこは 神秘

        • 【詩】太陽

          ねぇ 透明な水面に青を教えたのは 君だったんだね なのに俺には眩しくて 礼すら言えないなんて情けない ごめんね 俺は暑がりなんだ 笑顔で茂り合う間は痩せ我慢 夜には焼けて痩せこけた枯れ野 水が足りないや 透明で塩辛い水が 少し俺に夜をくれないか

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        初めまして

          【詩】今日の散歩道

          どこで買ったかも覚えていない上下ねずみ色のスウェットで、湿った桜を踏み潰しながら歩く。今日はやけに風が強い。左手にはもう入居者がいないゴキブリだらけのアパート。右手にはマットレスが放置されたカラスだらけのゴミ捨て場。しわくちゃな老婆たちが杖を片手に談笑している。何をそんなに無垢に笑っていられるのだろう。その皺は何を証明しているのだろう。何を証明してきたのだろう。何だか無性に腹が立って、わざと音を立てて地面に唾を吐いた。しかし、気付きもしない老婆たちの代わりに、近くの木の根元に

          【詩】今日の散歩道

          【詩】翳ってゆく

          翳ってゆく さっき買った靴はもう要らない 夜雨に濡れてしまったから 思い出ごと掻っ攫ってよ濁流 翳ってゆく 昼の晴天は嘘吐きだったのか 見事に騙されていた俺を見て どこかから笑っていたのだろう神様 翳ってゆく 準備万端は盲信者の戯言だよ 折り畳み傘も持っていないくせに 覚束無い足取りを晒さないで前照灯 早く終わってよ大橋 翳ってゆく だんだん翳ってゆく その気がないのなら平等でいようよ

          【詩】翳ってゆく

          【詩】露と消える

          露の世に生きる露の様な命に 何を期待しているのだろうと 降ってはじんわりしみていく 雨を見ていて思います しかしそれでも 降り終えた雨は地面に溜まって 降り注ぐ雨の証明をしています 水たまりの上になら 涙も落ちる気になるのでしょうか 涙が反射した景色は 海が語り継いでくれるのでしょうか ああ、 真っ暗闇が歪んでいくのが なぜか分かります この頬の冷たさをあなたに 知ってほしいのです

          【詩】露と消える

          【詩】亡羊の嘆

          お前は羊 今日も 隊列を成して 誰かがつくった獣道を歩く お前は羊 今日も 体裁を成して 伺候の挨拶回りに向かう 喧騒に溺れ 圧縮 収斂する自己 目線で訴える 阿る 個融ける 赤茶ける 硬化した空の精一杯の警告 横断歩道に気を取られ 夢うつつ

          【詩】亡羊の嘆

          【詩】自由のフリー

          縋れる糸が天から一本垂れていたなら どんなに視界が鮮明になるだろう 糸がこっちだよと躰を引いてくれたら どんなに未来が安泰になるだろう 時にその糸は うっかり足を滑らせ崖から落ちた僕の 命の恩人となるのか 否、羽を捥いで、絞め殺す凶器 そうだね 安泰とは人間の知らない言葉 最も恐れるものと紙一重だ 道だらけになった都会は 未開拓の惑星と変わらぬ居心地 回っているのだ 弱るだけ弱って何もかも 戻っているのだ 今に生きる僕達は 羽がないまま宙に放られ 道がないまま車を運

          【詩】自由のフリー

          【詩】ペシミズム

          どこに隠しやがった 澄んだ空が痛い 当て付けか 雑念に塗れた僕への当て付けか 腹いせだ 洗面台から血飛沫を降らせよう 嘘を吐くな 死ぬは黒色 宿るも黒色 挟み撃ちだ 脇道はない 万事休す 黒色が透明に勝てるわけないだろう 本末転倒だ 思考は人間の宝だと 地獄から永遠唱えていろ 死因を振り返り 誰とも目が合わないことを痛感しろ あぁ悔しい 痛みは生者の枷だった では何故僕は

          【詩】ペシミズム

          【詩】覚えていること

          春の平日の映画館 映画の内容は覚えていない 覚えているのは 君がジュースを飲んだとき 俺もすかさず飲んでみたこと 覚えているのは 俺がジュースを飲んだとき 二度だけ君も遅れて飲んだこと 覚えているのは 俺の右手と君の左手が ぎこちなく佇んでいる様子に 薄々互いが気付いていたこと 覚えているのは 「面白かったね」と 嘘をついたこと

          【詩】覚えていること

          【詩】一日のおわり

          カチッカチッ もう出ない芯 散乱した消しカス しわくちゃのA4 コーヒーで汚れたマグカップ 腕に数本の細い痕 ぐちゃぐちゃになった心 言葉ってどうしてあるのかな 外から丸見えの僕

          【詩】一日のおわり

          【詩】飴と鞭と天と地と無知

          頭上に広がる青空 さらにその先の宇宙 過去の光 君も 全部僕のものだって言いきれた 朧気な午前九時 躰が鉛のよう 這いつくばって 正面は土まみれ こんなんじゃ誰にも会えないよ そんな僕でも悪くないと根拠もなく 陶酔している深夜二時 酸いも甘いも知るところから 飴の甘さと鞭の痛みも 飽きるまでこの天地で 試してやろうじゃないか

          【詩】飴と鞭と天と地と無知

          【詩】何も無かった

          桜はすぐに散り セミの声はすぐに止み 緑葉はすぐに枯れ 千年の榦はぽっくりと折れる 君は自分で灯したロウソクの火より 早く逝ってしまったね 何も照らせない火に役目はない と思ったのか ロウは急激に溶けてしまった 初めから何も無かったかのように 灯り 微かな音 歪み 煙 粘り気 君 僕だけが憶えていたもの 人生という病はいつか寛解し 人間はいつか死という帰着を果たす 初めから何も無かったかのように あぁ、忙しない 忙しない 初めから何も無かったんだ あぁ、やるせな

          【詩】何も無かった

          【詩】クマムシの夜

          俺は荒廃しきった月の裏側に放たれた 一匹のクマムシ同然 愛嬌の裏側に隠れた寡黙な彼は 俺だけが知っているが 彼はというと 俺のことを見つけることはきっと出来ない だから何だ 淋しいなんて嘘 暗いなんて嘘 だけどちょっぴり寒いのはホント まるごと凍ってしまう俺を 何度夢で見たことか 何度夢に見たことか 無骨で言葉のない肌色は 希少性という価値だけで やけに尊く感じてしまう そんな嘘と夢 太陽よ昇れ早く! 目も眩むほどの光で押し込めて 俺を溶かしてくれ 正しく溶かしてくれ

          【詩】クマムシの夜

          【エッセイ】戦略的多重人格

          僕の中には、過度に人目を気にする僕を守ってくれる仏様がいます。 人の視線が飛び交う街中では、不埒な不安と自意識過剰ともとれる臆病さを削ぎ落し、穏やかな仏様に前を歩いてもらうのです。 皆さんも、ひとりやふたりサブの人格を備えているはず。 例えば人によって態度を変えることは、別の人格を演じているといえるでしょう。 また、「解離性同一性障害」をはじめとした精神障害により多重人格者となるケースがありますが、これとは話は別です。 僕に常駐している仏様や、あなたが好きな人を前にす

          【エッセイ】戦略的多重人格