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フランス、最高の滑り出し!:ラグビーW杯開幕!(FRA27-NZL13)

 ラグビーワールドカップフランス大会の開幕戦はフランス対ニュージーランド。予選プールながらいきなり優勝候補同士の対決となりました。

 こういう局面、フランス側から見れば、オールブラックスはある意味最高の悪役。開会式の興奮が残る中、ラ・マルセイエーズの大合唱。ハカに対してはそれほどブーイングもなく、息を呑んで見守る形でしたが。

 試合そのものは、いかにも初戦らしい手堅いゲーム運びとなりました。お互いキックで陣地を稼ぎ、敵陣22mライン近くまでいけたらそこで仕掛ける。しかしブレイクダウンでは激しくファイトし、相手のボールを奪いにかかる。片側がフェイズを重ねて攻撃を繰り返すと言うより、サッカーで言うトランジションの多い試合になりました。

 最終スコアは27-13となりましたが、前半は9-8でフランスのリードはわずかに1点。後半に危険なプレーでオールブラックスは1人10分間の退場となりますが、その間は凌ぎ切ったものの、終盤にトランジションからフランスが巧妙にキックを使い、試合を決めるトライを奪いました。

 やはり試合のポイントはキックでした(初心者観戦ガイドにキック編も加えようと思います)。お互いにノータッチギリギリのキックを繰り出し、陣地を確保。出なかったのはキックミスではなく、意図的なノータッチです。また、オールブラックスはハイパントを頻繁に使っていました。ボール確保がなかなかできませんでしたが。

 アタックでもキックを有効に使っていて、両軍のトライ4本のうち、3本がキックが絡んでいるものです。例えばオールブラックスの先制トライ。初心者観戦ガイド(中)で、ダブルラインの説明をしましたが、オールブラックスの最初のトライは、2段目の後ろにいた10番のモウンガにパス、モウンガは横に入ってきた15番のボーデン・バレットにパス、バレットは逆サイドに大きく空いていたスペースに向かってキックで長いパスを送って、トライにつなげたものです。



 なお、フランスの最初のトライは、1人(12番)が前に走りこんでダブルラインの1段目になってディフェンスをずらして2段目の10番にパス、10番は3人のディフェンスを引きつけて外にスペースを作り、トライにつなげました。ブレイクダウンの左側から選手が右側に走りこんでくる見事な移動攻撃でした。

 オールブラックスとしては、7点差の敗北に与えられる勝ち点1も取れなかった試合となりましたが、プール戦は上位2チームがトーナメントに進出。他の2チームはイタリアとナミビアですから、トーナメント進出そのものは動かないでしょう。
 フランスは最高の滑り出し。地元での優勝に向けて勢いをつけて次からの試合に臨みたいところですね。

 トップの写真が2019年大会のニュージーランドのなのは、フランスのグッズが手元になかったからなのです。。。

↓は台風で中止になった2019大会のイングランド対フランス戦😭


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