見出し画像

【企画メシ2021】企画生インタビューVol.3 田口裕也さん〜企画メシに出会って、自分を『肯定』できるようになった話〜

企画メシ2021に参加している企画生の杉山真太郎(企画生番号35)です。

今年の9月から、企画メシ2021のユニークな生徒たち(企画生)にインタビューし、考え方や将来像について深掘りしていく取り組みをスタートしました。このインタビュー連載は、僕が退職したことを機に、いろんな人の価値観や考え方を学ばせていただきたいと思って始めました。

企画メシとは「企画する人を世の中に増やしたい」と願う主催の阿部広太郎さん(コピーライター、作詞家)が、企画することで道をつくろうとする企画生とともに学び合う連続講座です。2015年から開催されています。
https://kikakumeshi.jp/
https://note.com/kotaroa/m/m621b2f63bfd4

今回ご紹介する企画生は、「田口裕也さん(企画生番号39)」です。

田口さんは大阪のデジタル支援会社で働く傍ら、個人で花言葉のイラストを収集する「花言葉の企画」というプロジェクトも運営しています。27歳の彼は今年を「変化の年」と捉えているそうです。今まさに人生のターニングポイントを生きている田口裕也さんの考え方について、聞いてみました。


阿部さんのリプライから始まった企画生への道

田口:去年開催された言葉の企画(企画メシの姉妹講座)に知り合いが参加したのが、阿部さんを知ったきっかけです。僕も興味を持って参加しようと思ったのですが、既に申し込み期限が過ぎていました。その後、無念の気持ちをTwitterに投稿したところ、阿部さんご自身から「来年以降も続けるつもりなので、これからもよろしくお願いします」という趣旨の返信が来ました。

杉山:阿部さんが見つけてくれたんですね。

田口:そうなんです。僕の中で、阿部さんが反応してくれたことはとても大きな出来事でした。「参加できなかった人にも声をかけてくれるなんて」と驚きましたね。それから、参加はできませんでしたけど、当時の企画生たちと並行して学びたい気持ちが出てきたので、彼ら彼女らと交流したり、阿部さんの著書を読んだりしていました。そして1年後の2021年に、企画メシの募集が始まったので、1年分の思いも込めて申し込みました。

杉山:田口さんの企画メシに対するモチベーションを教えてください。

田口:「自分に言い訳をしない」をマイルールにして講義を受け、企画生たちからも学ばせてもらう気持ちで交流することを心がけています。また僕は現在27歳なのですが、今を「変化の年」だと思っているので、新しいことにも積極的に取り組もうと決めています。

杉山:27歳を「変化の年」だと考えたのはなぜですか?

田口:昔、父が占い師のところへ行って、僕のことをみてもらったことがありました。その時、「あなたの息子は27歳の時に、仲間と一緒に何かをはじめる」と言われたらしいんですよね。とはいえ、父からその占いの話を聞かされても、当時はピンときませんでした。しかし、去年26歳の時に言葉の企画2020に参加できなくて、27歳の今年に企画メシ2021に参加できている現実を自覚した時に、「あの占い通りになっている!」と感じました。「仲間と一緒に」という部分も、講座生同士のつながりが魅力のひとつである企画メシに通ずるものを感じました。運命を感じているので、企画メシ以外でも27歳の今ふれている学びやつながりは前向きに臨もうと思っています。


田口さんにとって、阿部さんの存在は

杉山:田口さんのお話を伺っていると、阿部さんとの出会いが大きな意味を持っているように思えます。田口さんにとって、阿部さんはどのような存在ですか?

田口:阿部さんには憧れを抱いていますし、実は、直接ではないのですが、阿部さんに背中を押してもらった経験もあります。そしてその阿部さんは、コピーライターとしての阿部さんではなくて、ひとりの人間としての阿部さんでした。著書『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』の”コピーライターじゃなくても”という部分からもわかりますが、阿部さんは「コピーライターやライターでなくとも、言葉関係の企画をやってもいい」という考えを持っています。当たり前のように聞こえますが、以前の僕は「言葉関係の仕事をしていないのだから」と無意識に自分を縛り付けていました。でも阿部さんと出会ったことで、当時考えているだけだった企画を実行することができました。今の僕があるのは、阿部さんの影響が大きいですね。


「花言葉の企画」とは

杉山:田口さんが運営している「花言葉の企画」は、どのようなプロジェクトですか?

田口:現在「花言葉の企画」では、花言葉のイラストを集めてInstagramに投稿しています。例えば、イブニングスターというお花のイラストでは、花言葉の「すべてよし」をイメージしてイラストをつくっていただきました。

イブニングスター

現段階では、まだSNSを媒体にしての発信に留まっていますが、いずれ展示会を行ったりしたいと考えています。

杉山:「花言葉の企画」を考え始めたのは、いつ頃からですか?

田口:「花言葉の企画」の構想ができたのが、2020年の初めでした。しかし先ほどにもふれましたが、当時は「言葉の仕事をしてない自分が、やってもいいのだろうか」と踏み出せずにいました。悩んでいた時に、阿部さんや言葉の企画生たちと出会って勇気をもらいました。背中を押してもらったこともあり、2020年11月頃からイラストレーターさんに依頼して花言葉のイラストを作成していただいています。

杉山:阿部さんに背中を押してもらった経験は、「花言葉の企画」だったんですね。なぜ、花言葉というジャンルを選んだのでしょう?

田口:僕はもともと言葉が好きで、言葉で何かしたいと考えていました。しかし、それだけでは範囲が広いので漠然としています。なので、言葉となにかを掛け合わせることで、くっきりさせようと考えました。ある時、お花を嫌いな人はいないんじゃないかと気づきました。例えば、桜。春になれば多くの人がお花見に出かけて、写真を撮ります。それはお花見に乗り気じゃなかった人も同じで、ついつい桜に目を奪われてしまうんですよね。だから、人間は潜在的にお花が好きなんじゃないかと思ったんです。それで、言葉とお花を掛け合わせて、花言葉。花言葉になれば、グッと領域も狭まるので目立ちやすくなり、結果的に目に留まりやすいのではと考えました。

杉山:好きなものとマーケティング的な要素を掛け合わせて、田口さん独自の視点を発見したんですね。


田口さんにとっての企画

田口:僕にとっての企画は「自分にOKを出すこと」です。悪い方向に解釈しないこと、とも言えますね。

杉山:企画メシ2021初回講義にて、阿部さんから伝えてもらった「あなたは、あなたになるんです」というメッセージを思い出します。

田口:そうですね。わたしになれるのは、わたししかいないんですよね。自分を受け入れることは大切だと思います。

企画メシの中で、「自分にOKを出すこと」の大切さを改めて考えました。僕は頼ることが苦手なのですが、企画メシで講師を務めてくださった方々はこの行動に前向きなんです。彼ら彼女らが他者の力を借りれるのは、自分を正しく認識しているからだと思います。実力も現在地も含めて自分の人生をフラットに受け入れている。これが過大評価になってしまうと、できないことでも自分だけで頑張りすぎてしまいます。反対に自分を過小評価していると、自分でやらなければいけないことでも他者に甘えてしまいます。頼ることは、自力で及ばない時に他者の力を借りる動作なので、決してネガティブなことではないと学びました。正しく他者を頼るためには、自分という存在をフラットに認識して、自分の力では届かない場所を明確にする必要があるんです。

杉山:確かにそうですね。でも、自分をフラットに認識するって簡単じゃないですよね。

田口:そうなんです。なんで難しいのかというと、恥ずかしさだと思います。その気持ちがあると、自分を認識するときにバイアスをかけてしまうんです。でももし、自分を肯定することができたら恥も薄れていきますよね。自分を肯定することで恥が無くなり、よりフラットに自分を受け入れられるようになると思うんです。だから、「自分にOKを出すこと」は他者を頼れるようになるための初歩的な方法のひとつだと思いました。自分の考えていたことと企画メシから得た学びが繋がって、「自分にOKを出すこと」の大切さを再認識することができました。

杉山:「自分にOKを出すこと」から、頼ることが始まるんですね。

今日はお話を聞かせてくださり、ありがとうございました!


言葉に興味を持ちながらも、なかなか行動できずにいた田口さん。阿部さんとの出会いを機に、個人で運営している「花言葉の企画」を立案・実行している行動力には驚きです。ただ出会うだけではなく、人生のターニングポイントに昇華させている部分に、田口さんの前向きな姿勢を感じました。

彼と話していると、素直に自分を受け入れることの大切さを感じます。僕も田口さんと同じように助けを求めることが苦手です。だからこそ、「自分にOKを出すこと」はとても大事な考え方だと思いました。自分の人生をフラットに受け入れて、自分という存在をしっかり認識する。そこから足りないものを算出して、どう補っていくかを考えていく。「自分にOKを出すこと」は、自分を素直に受け止める一歩目なのだと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?