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【2023年版】採用広報は会社のストーリーを伝えよう!

こんにちは!普段は名古屋でフリーランス人事をしている「すごい人事(※)」情報局のゆいです。

採用広報は重要だとわかっているけど、大変そうだし何から手を付けていいかわからないし…とりあえず会社パンフレットを基に情報更新しておこう。となっていませんか?

これはかつての私です(^-^;
かっこいい採用資料はたくさんありますが、自分ではデザイン出来ないし、外注するには予算が無くて出来ないし、とりあえず現状維持と考えていました。

しかし!今は、無料かつ簡単に使えるツールが出ていますが、見た目以上に中身が大事です。情報があふれている現代だからこそ、求職者の方に見つけてもらい、興味をもっていただく工夫は、後回しにはできません

採用広報はストーリーを伝えることが重要。
今回は採用資料を作る一歩を踏み出せるようにご説明していきます。

※すごい人事…「採用トレンド」を理解し「アジャイルな(変化に対応できる)組織づくり」ができるVUCA時代の引っ張りだこ人事!

【このシリーズを読んでほしい人!】
・採用広報を改善したいけど何から手を付けていいかわからない人事担当の方
・採用広報大変そうと後回しにしていた人事担当の方
・「いい人」が集まる採用の仕組みをつくりたい経営者、人事担当の方
・「本質的な採用活動」の仕組み作りをしたい人事担当の方

【このシリーズを読むことでのベネフィット】
・採用広報は何から始めるのかがわかり一歩を踏み出せる
・採用広報の事例を知ることが出来る
・採用活動の質が向上し、選考遷移率等の改善に役立つ

どの場面で使用する資料かを確認

まずは資料を作る目的を明確にします。
採用フローのどの場面で使用するかによって、伝える相手・状態・内容が異なります。

自社採用の中でどこに課題があるのかを分析してみましょう。次のシートを
参考に検討してみてください。

例えば「コーポレートサイトでの印象と募集ポジションにおける、ぱっと見の印象に乖離があると感じる」が該当するとします。
コーポレートサイトは主にクライアント向けに作られていることが多いです。クライアントが堅い業界であれば、安心感を与えるサイトデザインになっていると思います。しかし、自社の採用では変化を楽しめる方に応募してもらいたいと考えている場合、ぱっと見の印象は乖離があるかもしれません。

コーポレートサイト自体はサクッと変えられるものではないので、採用広報用にサクッと作れる資料があると、募集ポジションの魅力を伝えやすくなりますね!

WEB公開用として作成してみる

具体的にどのようにして採用資料を作っていくのか、次の企業を想定してご説明します。

【想定企業】
・新興市場でサービスの知名度が低い
 →サービスを応募者目線で説明したい
・企業知名度が低い
 →興味を持ってもらいたい
・ミッションに共感した人に入社してほしい
 →MVVや価値観を伝えたい

資料の使用想定は、求人票などで自社を見つけてくれた方が見る「公募用」です。何かしらのきっかけで自社を見つけてくれているので、興味を引いて次のアクションまで持っていけるような資料にしたいですね。

私なら、次のような内容を盛り込んだ資料を作っていきます。

①サービスの説明を、解決する課題で興味喚起する

クライアント向けだと使用するメリットを中心に説明していると思いますが、提供する側となる応募者からすると、そのサービスがどうクライアントに影響を与えるのか、社会貢献できるかなどに興味があります

例えば、ドクターズプライムさんの資料は「救急車のたらい回し」という課題に対して自社サービスがどうアプローチをしているかを説明しています。

クライアントは専門用語やサービスの必要性について理解しているので詳しい説明は必要ないですが、特に他業界から転職する応募者からすると業界の当たり前は知らなくて当然なので、知らない人でも理解できるような説明が必要です。

②起業に至るまでのストーリーや、ミッションを決めた背景の説明

会社に興味を持ってもらい、会社の目指している方向に共感してもらうために、会社の軌跡を説明するとストーリー性がグッと増します
創業者の起業に至るまでの話は熱量を持って伝えられますし、ミッションの背景は会社の存在意義を伝えることができます。

私がいいなと思うのは、起業した頃から現在に至るまでを写真と一緒に説明している資料です。

atama plussさんの資料からは、少ないメンバーで膝を突き合わせて仕事をしていた頃から今のオフィスに至るまでを説明していて、子供の成長記録を見ているようで親近感が沸きます。
もし写真が残っていれば真似するのにオススメです!

③どういう価値観の人が働いているか説明

既存メンバーと同じ価値観を持った方に応募してもらいたい場合、どういうメンバーがいるのかを説明したいです。
VALUEがあれば、自社で求められる行動基準・それに共感している人達の集まりであることを伝えることが出来ます

アトラエさんのように、募集ポジションにはどういう考え方の人がいるのかをグラフで表現するのも面白いと思います。

アトラエさんにはものづくりタイプだけでなく、事業家タイプや社会派タイプのようなビジネスに興味があるエンジニアさんもいることが伝えれられていて良いと思いました。

採用資料は「採用スライド」で検索すると参考になる資料が見つかりますので、目的に合わせて良いと思った資料を真似るところから始めてみるといいですよ!

資料を作る

まずはたたき台として、かっこ悪くてもいいので作り始めてみてください。最初から完璧なものは出来ません。
資料を作っていく過程で、経営者やマネージャー、募集ポジションにいるメンバーに意見をもらってみてください。自分の意見が反映された資料が出来上がっていく過程を見ると、採用に関わっているという気持ちが生まれるかもしれません。採用資料は、採用を助けてくれるメンバーを増やすツールにも成りえます

注意点

①ツール選定
PowerPointやGoogleスライドを使って作っても良いのですが、テンプレートのデザインをそのまま使ってしまっては没個性になってしまい会社の雰囲気が伝わりにくくなります。
自分でデザイン出来るのであれば良いのですが、難しい場合はCanvaなど簡単にデザインが出来るツールを使ってみることをオススメします。

参考)Notion
採用サイトを作るのであればNotionも慣れれば使いやすいです。作るのに時間がかかるのでご参考までに。
ROXXさんのような採用サイトが無料で作ることが出来ます。

②会社の雰囲気に合ったデザインを選ぶ
私は過去、採用資料を作った際に、上司が「青色の資料の会社が多いからウチは赤色にして目立たせよう!」と言って赤色を軸にした資料を作りました。ですが、挑戦と安定感の両立を売りにしていた会社だったので、赤色にしなくても良かったのではないかと今では思います。

デザインは個々人の好みではなく、ペルソナとなる応募者が興味を持ってくれそうなデザイン・色味を選んでください。

▼色味
会社のブランドアイデンティティを確認して、世界観に合わせた印象を与える色味を選んでください。

応募者に対して色味で与える印象が違うことが資料からわかると思います。
メインカラーやアクセントカラーを設計する際には次のような資料が役に立ちます。

吉澤準特『外資系コンサルが実践する 図解作成の基本』

必ずしも、コーポレートカラーと採用資料のカラーを合わせる必要はありません。応募者に訴求したいイメージをすり合わせてください。
例えば、コーポレートサイトはカチッとしているけれど、若さや成長性をアピールしたい場合は次のような色味を選ぶことも。

▼使う図形
図形も形によって与える印象があることをご存知でしょうか?
何気なく四角を使ってしまいがちですが、資料で伝えたいポイント毎に図形を効果的に使うテクニックもぜひチャレンジしてください!

「NEW!」というアイコンを作るときにも、次のような違いがあります。

伝え方NAVI『まる さんかく しかく 図形のもつイメージを生かして使ってみる』

スライドデザインを営業資料と同じものを使うのではなく、採用資料用に新しくデザインをしてみてください。使う図形も違ってくるはずです。
ちなみに、ご紹介した丸・三角・四角は、次のような印象を与えます。


柔らかい/温かみ/友好的/安定/調和
三角
シャープ/注意/危険/先進的/頂点
四角
硬い/賢い/真面目/緊張感

③ある程度作ったら公開してみる
採用資料に完璧な完成は無いと思います。関係者に内容をチェックしてもらい問題が無ければ公開してしまいましょう!
公開後に応募してきた方に採用資料についてヒアリングをしてみると、制作側の意図が伝わっているかを確認出来ます。
もしエージェントを利用しているのであれば、エージェントにも見てもらいヒアリングしましょう。転職希望者に近い立場にいるエージェントは、本音ベースでフィードバックをしてもらえるので、効率的に改善出来るはずです。

以下の資料で採用ストーリーブック制作の流れをまとめているので、制作をご検討の型はぜひご参照ください。

▼採用ストーリーブック設計

それでもやっぱり自分で作るのは大変…だからプロを頼ってみては?

ここまで自分で採用資料を作る話をしてきましたが、実際に作ってみると時間も手間もかかることがわかります。私もとても大変でした。
やった方がいいとわかっているけど大変だから後回しにしがちなのが採用資料です。しかし、採用難易度が上がっている今だからこそ積極的かつスピーディーな情報公開は大切です。

プロジェクトマネジメントが大変なので、この部分をプロに任せてとにかくプロジェクトを前に進めるのはアリではないですか?
ただし、先述した通り、社内の人を巻き込んでいくのは採用活動全体において大事なことですし、採用資料作成プロジェクトはその一助になります。あくまでも何をどう作っていったらいいかをプロに任せて、巻き込みは採用担当で頑張りましょう!

採用資料は目的ではなく手段です。Crepeは目的を達成するために手段として採用資料を作るお手伝いをしています。ご興味がある方は一度お問い合わせしてください。

採用ストーリーブック制作への問い合わせはこちら👇

それでは次回もお楽しみに!

ライター:西田ゆい
名古屋の老舗企業とベンチャー企業で人事を経験後、独立してフリーランスの人事になる。現在は5~6社に入り、採用・労務・組織開発など幅広い業務を担当している。「誰もが楽しく働ける社会へ」を個人ミッションとして日々邁進中。

「すごい人事」情報局運営元:株式会社Crepe
Crepeでは、ESG観点からみた人的資本における企業価値向上支援を行っています。具体的には、採用CX(候補者体験)向上ための採用戦略コンサルティング、採用ストーリーブック制作、研修トレーニング、EX(従業員体験)向上のための組織コンサルティング、エンゲージメント向上 HRtech「ミライチズ」などを通して、より良い個人と企業の関係の質向上支援を行っています。
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