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家族を騙し自分からも逃げた話

昼間から大型スーパーの休憩スペースでジッと座っている人がいる

年齢は中高年がほとんど

なにしてるんだかと周囲の冷たい視線気にせず寝てるツワモノまでいる

一見してホームレスに見える人もいれば制服やスーツ姿の人がいて様々。

家がない
家族が居ない
友達が居ない
趣味がなく、やることが無いから
家族に仕事行くフリして時間が来るまで暇を持て余している


こんな感じだろうか私も過去に同じことしていた

三つ子の魂百までも

学生の頃から自分のキャパを超える行事があると『腹痛い』『熱出た』『気持ち悪い』と

仮病を使い学校を休む癖がついていた

それは大人になっても変わらなくて自分に都合が悪いと休んでしまう。

これが染み付いてしまった

これが独身の頃ならまだいい

妻と子供がいても癖が出るから困ってしまうズル休み


全社員の前で企画をプレゼンする機会があった

前日までに資料を揃え予行練習を重ねてきたが本番当日、恐怖感に襲われ会社に欠勤する電話を入れる

『腹痛い』『熱出た』『気持ち悪い』

では症状が軽いため『来い』と言われてしまうので

【切れ痔になり出血が止まらない】とした

いかにも重傷でインパクトもあり上司から承知してもらうことができた

2日、3日は休んで良いとの事だったのでプレゼンしなくていい事と会社公認で休めるのでホッとした

リビングに向かうと妻はいつものように弁当を作っている

私が会社に電話しているのは聞こえなかったのだろう

朝食を準備してるなか嫁に今日は休むと言えずいつものように着替えて弁当持って出掛ける事にした

『2、3日休む事になった』と言ったら

『なんで、どうして』と追求され、ズル休みがわかると愛想尽かされるのではと怖くて瞬間的に嘘をついてしまった

愛してくれてる妻にさえも嘘をつくとは

自分のこの癖にはつくづく反吐が出る

手持ちが千円程度なので時間潰しに自宅と職場から離れたスーパー銭湯を選んだ

寝るスペースもあり沢山の漫画も用意されているから時間があっという間に潰せた

定時の17時が過ぎ、いつもの時間に帰宅

この時、罪悪感は無かった

ズル休み2日目

今日は何処に行こうか

軽く山登りでもしてみようか映画観るのもアリかもと軽い気持ちになっている

妻には何の報告もせず【嘘の】出勤する

3000円程持ってきたので県外のアミューズメント施設にやってきた

まずマンガ喫茶店でモーニングを食べた

不思議だ 味が全くしない

マンガ観るも全然ツマらない

映画を観ても頭に入らない

朝からビールを飲んだが不思議と全然酔わない

昨日の開放感とは全く違っていて何をしても不安がついてまわる

心配した上司が家に来ていないだろうか
それが元で妻にバレていないだろうか
このまま会社に戻れなくなるのではないか
無職になったらどうなるだろうか
離婚したらどうなる…etc
人前でプレゼンする恐怖感より数倍の絶望感に襲われてしまう

普段の休日は妻のたわいもない喋りを聞きながら買い物やお出掛けで忙しなく過ぎていくのに、ズル休みした1人の休日は一切の目的がなく不安ばかりがついてまわる

この時、人生で一番無駄な時間を過ごした事に気付いた

考えても悩んでも逃げたとしても結局やらなければならず無理やりでもパッと行動する事に切り替えました

失敗して当然と思う事が肝だと思います

開き直ることで前に進むことが出来るようになりました

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行ったこと無い大都会東京 帝国ホテルのラウンジにて珈琲を頂く為の旅費と珈琲代にします