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迫る夏 あつ森日記#3

 休職して2ヶ月弱。春はあっという間に過ぎ去って、もう既に夏の片鱗を見せている。用事があって昼間に外出したら、上着を投げ捨てそうになった。そのくらい暑くて驚いた。これから増していく夏の暑さに、ついて行けるだろうか。いまからちょっと、怯えている。

 あつ森をプレイする時間は少し減った。休職してから他にできることがなく、起きてあつ森、少し寝てあつ森、ご飯を食べてあつ森という、ほぼターン制で助けてもらっていたけれど、最近は文章を書く時間の方が長い。回復傾向、なのかも。

 ゲーム内では野菜を育て始めた。中でも真っ赤なトマトが丸々と実っていると嬉しくなる。レシピを貰えば料理もできて、お気に入りはトマトジュースとかぼちゃのベーグル。現実の冷蔵庫には野菜なんて入っていないので、少し反省。

 どうぶつの森には"カブ"を買うという、ちょっとしたギャンブル要素がある。日曜の午前中にカブ売りのおばあちゃんがやってきて、カブを購入し、たぬき商店で売る。そしてカブ価は毎日変動する。しかも一週間で腐るので、それまでに価格とにらめっこして、売り切らなければならない。わたしは期限を守れず2回ほど腐らせ、とうとう買うことも忘れた。わたしへ。ギャンブルはやるな。

 服屋さんもできた。おい森より一段とかわいい、お洒落な服がたくさん売っている。日替わりで違うものが入荷されるものだから、毎日何かしらを買ってしまう。現実よりよっぽど衣装持ちだ。髪も自分の家で自由に変えられる。おい森の時は美容院に行かねばならず、選択肢によってはとんでもない髪型にされるので、攻略本と睨めっこしつつ、気に入らなければ電源をブチ切りしてリセットさんに怒られた。なんだか懐かしい。

  時間は容赦なく進む。無邪気に遊んでいた子どもにも、元気に仕事をしていた頃にも戻れない。居るのは病んで休んで、先を考えなければいけないわたしだけ。何かに向き合うのはいつだって怖くて、裸足で逃げ出したくなる。けれどもう、夏はすぐそこだ。

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