｢ちゃんと食べられてる？大丈夫？｣
大学生の時、歳が近い先生に会う度に聞かれた。 

｢最近、何も食べてない｣
だって食欲わかないんだもん。

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メンタルが不安定な私は、食事を抜くことが定期的にあった。体調が悪いわけでも、痩せたいからってわけでもない。単に気持ちが沈んで、食べられないだけ。でも、友達に誘われた飲み会ではお酒を飲まない代わりによく食べたし、タガが外れて狂ったように食べることもあった。

要は極端だったのだ。幸いにして、体型にコンプレックスはなかったため、痩せようが太ろうが全く気にしていなかった。

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社会人になった。保育園の先生。これがまぁ忙しい。大変だけど、充実した日。夕飯は食べずに寝ることもザラ。でも、前みたいな極端さは減り、毎日食事量は安定した。

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それも束の間。社会人2年目の冬。ゴタゴタが発生し、仕事を休職することになった。

食べられなくなった。友人と会った時でさえ、ほとんど食べず、1人でいる時は尚のこと。

友人に｢大丈夫？休めてる？｣｢食べられてるの？｣と聞かれた。

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あの時の先生と同じ言葉だと思った。そうか。
｢痩せちゃうよ。食べなさい。｣と私の腕を撫でてくれたこと。
｢これ食べる？｣と、お菓子を目の前で開封して食べさせてくれたこと。

一つひとつが、思いやりであり、労りだった。そこに気づいていたつもりだけど、挨拶としてただ消費してはいなかったか。

友人、恩師、先輩後輩、たくさんの人の思いやりで、今日も前を向く。もう少し安定したら自炊もしようか。