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アートな犬旅(後編)

11月1日はワンワンワンにちなみ、犬の日だそうです。
愛犬について思い出について触れています。(23年11月1日に記載)


2泊3日の青森旅行

 新入社員研修ぶりにその地を踏んだ。地方から地方へ向かう飛行機の便数は極端に少ない。朝夜の2便のみ。そのため飛行場に早々に着いた。前編の大分旅行の際は無計画なボクたちは時間を持て余していたが、今回は違う。奈良美智さんというアーティストを目指してやってきた。ホテルのチェックインまで6時間もある。よし、楽しむ時間はたっぷりだ。空港でレンタカーを借りて、青森県立美術館に向かった。
→前編はこちら

あおもり犬を知っていますか?

《あおもり犬》奈良美智 作 @青森県立美術館

 何メートルあるんだろうか。かなり巨大だ。青森県立美術館の屋外にそれは設けられている。四方を壁に囲まれており閉塞感を漂わせるが、犬の表情は不思議と穏やかにも見える。
 冬の時期には、もちろん雪化粧する。頭にどっさりと雪の積もった風景も見られるそう。さすがは青森だ。よくみると胴体と腕は半分ほど地面に埋もれていて、なんとなく胴体が長く作られている気がする。これも雪が一面を覆うことを想定しているのだろうか?正解のないことをずっと考えてしまう。

真冬の脱走事件

 雪を頭に積もらせている犬を想像する。眺めながら、あれこれと思考を巡らせていると幼少期のことを思い出した。それは愛犬のポメラニアンが脱走した日のこと。真冬の2月に起きた出来事で、雪が降り積もる日だった。頭に雪を乗せながら颯爽と逃げ回っていた様子が浮かぶ。
 小さな体なのにどれだけエネルギーがあるのだろうか。小学校低学年の走力では、全く追いつけなかったことを覚えている。雪で足を取られるし、冬場の田園地帯だったため全部が愛犬の遊び場と化してしまった。一次はどうなることかと思ったが、結果的に家族総出で雪の日に走り回って楽しかった。そういう記憶に美化されている。

 前回の大分旅行でもそうだった。奈良美智さんの作品は過去の記憶を辿りたくなってしまう。アートは思い出スイッチみたいだなと思う。また愛犬を呼び出したい時は足を運ぼう。今回は6月だったので、できれば次回は雪降る白銀の世界になっている時期にお邪魔したい。


*星野リゾート社員が「旅」について書いています。
 ボクが22歳のころ、愛犬は他界しました。愛犬は18歳だったから人間にすると90歳近いんだそうです。寿命を全うした立派な愛犬でした。あのアートを見て以来、散歩で目に入るのはやっぱりポメラニアン。
脱走は事件と書きましたが、今は家族全員の大切な思い出になっています。

旅を楽しくする

今回は記事の内容に合わせて、愛犬と泊まれる宿の特集をご紹介します。

また青森の2泊3日で利用したホテルはこちら


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