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取調べ

目を覚ますとそこは無機質で何もない部屋で、目の前には机とランプだけが置かれていた。

「マズイ、早く逃げないと…」

その時、部屋のドアが開き、柄が悪い男が入ってきた。

「やっと目を覚ましたか、随分と逃げ回っていたみたいだが、もう終わりや。」

ニタニタしながら男は近づいてくる。

「痛い目見たくないなら白状するしかないで」

そう言って、男は目の前に、

皿に盛られたコオロギを出した。

突然の光景に思考が止まる。

すると、男はコオロギを摘み、私の口の近くまで持ってきた。

あまりの恐怖にグッと口をつぐむ。

しかし、男の力は果てしない。
コオロギは強引に開けられた私の口にねじ込まれた。

ザクっという音と共に香ばしい香りが広がる。

「ぐわあああああああああああああああ!」

「いい食いっぷりだ。だが、これで終わりじゃねえぞ」

そう言って男は、ポケットから怪しげな袋を取り出す。

「このコナをかけたら、もっとすごいで…」

男は、コオロギに黒いコナを振りかける。この臭いは、カレー粉か…。ばかな、そんな事したら…私は…

「頼む、話す、話すから、辞めてくれ」

「もう手遅れや」

「ぎゃああああああああああああああああ!」

捜査一課、珍味詳酢
得意技 虫責め

一歩ずつ精進していきます。