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ベトナム ホアンキエム湖の宿題

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ご覧いただきありがとうございます!
自分が撮影した写真と共に気づいたこと、
感じたことをツラツラ書いてます。
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ハノイに住んでた、または旅行でいった人、なら必ず行ったことがある有名な湖が今回の舞台のホアンキエム湖。

個人の感想という薄っぺらい武装をしていうと、逆にそれしかハノイにはない。(細かくいうとその湖を中心に、ガイドブックに載ってる主要観光名所(オペラハウス、水上劇、旧市街など)は広がってる)

オペラハウス

歩行者天国

有名観光地の証拠として、週末になるとぐるっと湖を囲む道路が歩行者天国となる。

あのバイク天国として有名なベトナム、歩道でさえもバイクが優先なベトナムが、『歩き』を優先するということは本当にすごいこと。

平日は排ガスまみれになってる湖も、歩行者天国となると(気持ち)澄んだ空気となり、天気の良い日は歩いてると気持ち良い。

そんな気持ちよさからか、どこも行くところがないからか、カップルのデートコースとしてもよく利用されているホアンキエム湖。

写真を撮ったり、ベンチに座ったり、とりあえず湖を周回したり。そんな自分も何の意味があるんだろうと思いつつ、話しながら1.5周したことがある。


ホアンキエム=還剣

ホアンキエムの面白いところは、単なる湖というだけでなく、湖の中央に小さな塔があるところであり、この塔があることによって単なる湖が特別な湖になる。

この塔は、15世紀に侵略してきた中国軍を撃ち破ったとされる宝剣が眠っているとされています。そのため、この湖の名前もホアン=還、キエム=剣となっている。

あまり歴史に詳しくなく歴史警察がいると怖いので、ホアンキエム湖でググると結構話面白いですよ!


そんなホアンキエム湖に行った話

ようやく話が本題に入っていきます。

そんな、『あー暇ならホアンキエム行くか』となったハノイの週末。4年ぶりのTHE観光地も見てみたいと思い行ってみた。

その日は天気も良く、懐かしい湖をトボトボ歩いてると、外国人観光客に話しかける若いベトナム人を多く目にした。

彼らは物売りとかキャッチではなく、何やら純粋に会話を楽しみつつ、外国人観光客も大きくうなづき、話を聞いていた。


実は自分も話かけられたことがある

これは今回の旅行ではなく、約10年前の学生の頃にハノイの研究所に半年インターンしてた時の話です。

その何年後かの駐在の時よりも圧倒的に日本人の友達や知り合いも少なかったあの頃、暇だなと1人カメラを片手にホアンキエム湖に出かけました。

10年前の写真

あの頃は歩行者天国もなく、ブーブーとクラクションが鳴り響く中、休憩するためにベンチに座りました。

『家帰ってもやることないしなー』

と思いながらぼーっとベンチに座ってると、学生らしき女性が隣にぴょこっと座ってきた。

『ん??』

ベンチの隣に座るなんてまぁあよくあるシチュエーションだが、なんで反対側のベンチはガラ空きなのにここに座った?

とハテナマークが脳みそを一周し、次はビックリマークが脳みそから飛び出した。

『忘れてた!ここは海外だ!!盗みとか詐欺とかなのかこれが!!』

とリュックとカメラを少し強めに握った。


何分経っただろうか、、、

本当なら安全のためにもここで立ち去るべきだが、その子を観察してみると、手には小さなメモ帳とペンを持ち、キョロキョロと誰か探してるのか、道ゆく人を見渡していた。

ふと冷静になり、ビクビクしてる自分→キョロキョロしてる彼女→道ゆく人と俯瞰してみるとそのベクトルの光景がなんか面白いなとしばらく観察していた。

10年前の写真

その子は、時々パッと立ち上がってフラフラ〜とどこかに行くが、またこのベンチに戻ってくるのを繰り返してた。

だんだん状況がわかってきたのだが、多分自分の隣に座りたいというわけではなく、3人掛けのベンチの端と端に座っていて一番端っこのこの席がパッと飛び出しやすいんだろうなと思えてきた。

何分経っただろうか、、、

今思うと自分も暇だなと思うが、だんだん日が暮れてきた。

10年前の写真

隣のその子も懲りずにまだいて、パッと出て行ってはこのベンチに戻ってを繰り返していた。
リピートしてるように見えるが、確実に戻ってきてからのガッカリ具合が回数を重ねるごとに増加していっていた。

何でここにずっといるの?

この子は何をしたかったんだろうなと思いつつ、そろそろ暗くなる前に帰ろうと思っていると、周りが暗くなってきたからか、その子のキョロキョロがだんだん鈍くなっていっていた。

遠くが見えなくなったからか、明らかに自分の方を見る回数が増えてきた。

10年前の写真

そうすると何かを決心したのか、話しかけてきた。

『英語話せる?』

といきなり英語で言われ、

『少しなら』

とよく日本人がいう典型的な言葉を返した。

そうすると、

『私と話してほしい』

そんなこと言われ慣れてなく、ビクッとしながらも

『いいよ』と答えるとさっきの残念顔とは打って変わって初めてその子の笑顔が垣間見れた。

その後は、英会話の最初のページに載ってる典型的なインタビューで、『名前は?、出身は?』『何しにベトナムへ?』などを答えていった。

10年前の写真

一通りインタビューが終わり満足そうな彼女に、こちらからも何でこんなことしてるの?など質問してみた。

色々聞いてみると、『学校の宿題で英語でインタビューしてこないといけなくて』とのこと。

なるほど、これが宿題なのか。結構過酷だなと思いつつ、典型的なインタビューだからでっち上げればいいのに、、なんて一瞬頭によぎった自分は心が汚れてるなと心底思った。

こちらからのインタビューは続き、彼女はハノイで有名な大学の学生で、英語を勉強してるとのこと。それなら、

『こんな自分に話しかけるよりも英語がネイティブな人に話しかけた方が勉強になるじゃん!』

とお返しに純粋な疑問を投げかけると、

『だって欧米系の人は1人じゃなく、カップルとかでここを歩いてるから話す勇気がなくて、、、』

とピュア度100%の何もコーティングされてない剣が心に突き刺さった。。。

まだかこんなところでホアンキエム(還剣)されるとは、、、


っていうお話でした。

今回ホアンキエムに行き、学生たちが外国人観光客に話かけてる様子を見て、過去の出来事をふと思い出して書いてみました。

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