毎朝食べてたフォー屋に行くと、そこにもベトナムの発展が。
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ご覧いただきありがとうございます!
自分が撮影した写真と共に気づいたこと、
感じたことをツラツラ書いてます。
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今回の旅ではダナンだけの予定だったけど、急遽ハノイにも行くことになった。
ハノイはベトナムの首都で、私が住んでた都市。
ハノイに行くなら、、、と一番先に思いついたこと。
『フォーを食べに行こう』
これは個人的な意見だけど、やっぱりフォーはハノイが美味しい。
そして自分が毎朝食べてた家の近くのフォーが一番うまいと思っている(いた)。
ここでフォーの説明を少し。
日本でもベトナム料理としてある程度の認知度があるフォー。
そのフォーにはフォーボーとフォーガーの大きく2種類あり、ボーが牛肉、ガーが鶏肉が麺の上にトッピングとして乗っている。
ここからもう一段階下層に種類分けすると、牛肉にはステーキと同じように『よく焼き』や『レア』など、肉の火の通り加減も選ぶことができる。
これは結構どこのフォー屋さんにもあるが、火加減の他に『牛肉の部位』も選べるお店もちょいちょいある。
自分が住んでた徒歩10秒のところにある毎朝通ってたフォー屋は、そう、肉の部位まで選べるフォー屋さんだった。
(よしだんだん話が戻ってきた)
毎朝通ってたフォー屋
そこのフォー屋でもいつも通り、普通のフォーボー(牛肉のフォー)やフォーガー(鶏肉のフォー)を最初注文していた。
通うようになり、ちょっと余裕が出てくるとフォー屋さんなのにメニュー数が多いことに気づく。
単語を調べてみると、牛肉の部位が書かれてることがわかり、毎朝、一通り部位を一周してみてマイベストフォーが決定された。
それが『牛すじのフォー』(pho gân)
フォーの麺の上に牛すじがゴロゴロ入っていて、軟骨部分もあり、かなり気に入った。
フォーには皆それぞれの黄金比がある。
フォーはもちろんそのままでも美味しい。
しかし、テーブルに雑多に置かれた、チリソース、ニンニク酢(お酢にニンニクが漬けてある)、胡椒、ライムを組み合わせて無限大の自分の味を作り出すことができる。
ベトナム人の方は、大体これはどのくらいという、長年の舌と経験のデータが蓄積された黄金比をそれぞれ持っている。
ちなみに自分は最初はそのままの味を楽しんで、ライム2個、ニンニク酢2杯、胡椒多めが黄金比。(酸っぱいの好きなので)
で、そのお店の何が気に入ってるかというと、その牛すじに胡椒をふんだんにかけて食べるともうそれはフォーではなく、
肉料理。
きっと朝ではなく、夜だったら一杯ひっかけられる味となる。
常連サービス?
そんなお店に毎朝通ってると、いつの日からか顔も覚えられ、席に着くといつものメニューが来るシステムへと自動的にアップデートされていた。
最初の頃の難関として、注文はもちろんだけど、最後のお会計が最初は大変だった。
お店にはお番台のように若女将がドシッと座り、そこに自分が食べたものを自己申告して会計して帰るスタイルだった。
しかし、まぁあ自分の食べたものが伝わらない伝わらない。伝票なんてシステムもないので、一苦労だし、毎回緊張してたのを覚えてる。
ベトナム語の苦労話として、学生の時インターンシップでベトナムの研究所に行く前に、経済産業省のプログラムだったため、渡航前に1ヶ月ほどベトナム講座が開かれて、ベトナム語を一応勉強していった。
そして自信満々に、
『フォーください』
とお店でベトナム語を披露すると、
『は?』
と言われ撃沈。
フォー屋さんでフォーと言えばなんとなくわかるやろ!と泣きつつもベトナム語の声調の難しさを痛感。
そんなこともありながら、さすがお互い人間、毎朝通ってると自分の拙いベトナム語もわかってくれはじめ(多分)、会計もどんどんスムーズになっていった。
そう、そんなお店にまた行こうと思う話。
そのお店に行ってみた。
ようやく本題だが、今回のハノイ旅でそのお店に実際に行ってみた。
今回はリンランという日本食が多いいわば日本人街的な場所に宿泊していて、そのお店まではバイクタクシーで10分ほど。
自分が住んでたアパートに到着し、目の前にある『あの』フォー屋に行こうと歩いたが、そこに店はなく、きれいな洋風の商業ビルがあたかも前からありますよという感じで建っていた。
『あ、、、ない。。』
ハノイにきた目的の50%が一瞬でなくなった。
確かに、大きなプレハブ小屋(大きいのに小屋ってなんか変)だったから、それは4年も経つともうなくなっちゃうか。
と、ショックを受けながら、結構地元の人にも人気だったのにとベトナムの発展を感じつつ、せっかくここまできたからと周りを散策した。
ショックながらも、どちらかというとハノイの中心からちょい離れたこの地区もどんどん発展してるんだなとしみじみ思いながら、とぼとぼ歩いてると、前までなかったフォー屋さんが見えてきた。
『まぁあフォー屋なんていくらでもあるし、、ここでフォーでも食べて帰ろう』
と店を覗くと、そこにはいつもお番台に座り会計をしている若女将の姿が!!
『え、若女将!!』と懐かしさのあまり抱きつこうという気持ちを抑えて、冷静に席に着く。
メニューを確認すると自分が好きだった牛すじフォーもあり、若女将とメニューのダブルチェックの末、あの店だと確信。
冷静を取り戻しつつ周りを見渡すと、スタッフも何人かは昔のままで、内装は違えど懐かしさがあった。
ようやくコロナぶりのあのフォーとご対面。
牛すじがゴロゴロ入りつつ、懐かしい味で、あの日の毎日を思い出す。
ここまで書いといていうのもなんだが、きっと特段美味しいってわけでもない気もするが、懐かしさパワーってのは偉大で最高に美味しかった。
いつもは頼まないフォーに浸して食べるクアイという揚げパン?お麩?も注文し、フォーのスープが染みてこれもまた美味しい。(1人だと結構量ある)
そして味変、本領発揮の時間。自分のフォー黄金比のライム2、ニンニク酢2、胡椒多め、を楽しみ一瞬で完食。
『あー美味しかった。毎日食べたい。』
と思いつつ、会計しようと思ったら、テーブルに近代的な伝票が!
よくよく考えると、注文した時にスタッフがスマホみたいなのをいじっていた。あーそれで伝票発行してたのか!
ただ注文しながらも携帯に夢中な娘だと思ってた。。。すみません。(ベトナムだからなまぁあよくあるかと受け入れてた)
もうこれなら、会計時に不安なことはないと、伝票を持っていざお番台に鎮座する若女将の元へ。
まぁあ4年前だし覚えてないよなと思いながら、ちょっとした期待も込めて伝票と一緒にお金を出した。
ソワソワしながらも、携帯に夢中な若女将がこちらを見向きともせず、さっとお金を受け取り、あっさりお会計終了。
エモエモな気持ちもフォーのようにあっさりと過ぎ去っていったそんなある日の朝でした。
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