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プロダクト開発におけるリサーチを「なぜ」「いつ」「どうやる」のかをまとめてみた

こんにちは。丸井グループとGoodpatchのJVであるMutureでUXデザイナーをしているちゅうさんです。変なタイミングで記事を公開しますが、アドベントカレンダーに間に合わなかったわけではありません。

今回は私が伴走しているプロジェクトにおける、プロダクト開発でのリサーチをまとめてみました。


各プロセスでリサーチは常に行われている

私が伴走しているエポスカード社のエポスアプリのチームでは、デュアルトラックアジャイルの思想を取り入れ、「Discovery-仮説検証-」と「Delivery-開発-」の2つのトラックを運用しています。

「あえて非IT系の大企業でデュアルトラックアジャイルを採用した理由とその現在地」より抜粋

DiscoveryトラックでBizやDesignチームを中心として課題の発見から、仮説の検証を実施し、DeliveryトラックでDesignとDev中心に検証と開発を行っていく流れです。

この2つのトラックに限らず、プロダクト開発には「調査」や「検証」といった様々なリサーチが日々実施されています。

インタビューしよう。ここの数字出して。事業上どうなの?KPIは?ユーザビリティは?

プロダクト開発の様々な場面で登場し、日常的に会話に出てくると思います。リサーチという文脈だとデプスインタビューなどのデザインリサーチにフォーカスされがちですし、中には「リサーチはやるものだから」と、リサーチそのものが目的になっている場合もあったります。

実はまとまってない、「なぜ」「いつ」「どうやる」を体系的にまとめる必要があると考えて、まとめてみました。

チートシートでチームでどこに取り組み、これからどこに向かうべきかを見える化する

Discovery Trackのリサーチ

課題の探索や仮説検証であるDiscovery Trackでは、定量的にユーザーの行動を把握したり、デプスインタビュー等による定性調査でニーズや課題、そこにまつわる行動や思考を深掘りしていきます。

デザインリサーチではニーズの探索や、初期仮説の検証はよくある手法ではあります。ですがここで肝となるのは事業的に適正なスコープかを検証したり、検討したアイデア/ソリューションが実現可能か検証したり、競合との差別化やビジネスモデルを検証することです。

プロダクトが企業の目指すべき方向とマッチするか、市場で成り立つかどうか、どのようなリスクがあって、それを取るのか回避するのか。
プロセスの中で検証をしていくのです。

Delivery Trackのリサーチ

開発のトラックはわかりやすいと思います。アジャイルにプロダクトを作りながら素早く検証していきます。

【用語の整理】
■MVP(Minimum Viable Product):「実用最小限の製品」

MVPを用いたテスト等は行うが、あくまで限定的な環境下でしか利用はできない。MVPも機能単位でのMVPと、プロダクト全体としてのMVPが存在する。
■MMP (Minimum Marketable Product):「市場投入可能な製品」
エポスアプリのプロジェクトでは「現行アプリ相当の機能が具備されており、一般ユーザーによる検証が完了している状態」と定める。

ここからはプロトタイプというよりかは、リリースに向けたスプリントの成果物(インクリメント)をレビューおよび、ユーザーに当てて検証していただきます。

リリースしてからもその動きは止まらず、設定した数字目標やユーザーストーリーと比較して、価値が受け入れられているか、新しい気づきがあるかを検証していきます。

チートシートのチームでの取り扱い方

2つのトラックでのリサーチをまとめましたが、デザイナーなどの特定のメンバーが1つ1つクリアしていけばいいものではありません。

1.チームみんなでリサーチに取り組む

デザイナーやリサーチャーだけがリサーチに取り組むものではありません。

  • ユーザー参加のリサーチにはプロダクトの開発メンバー全員が参加

  • 技術的なリサーチやDelivery Trackではエンジニアメンバーを手分けする

  • 事業的なリサーチはPdMや企画などのビジネスメンバーが主導

などなど分担してできますし、それぞれのケイパビリティに沿うことでスピードも早くなります。

またみんなで取り組むためにもデータベース設計なども合わせて検討するのも重要です。

2.リサーチの目的と得たい結果とネクストアクションの共通認識を持つ

チートシートを作りましたが、何も考えずに書かれているリサーチをすればいいわけではありません。

新規事業なのかグロースフェーズなのか、プロダクトの状況によって目的は変わってくるでしょう。スプリントの中でチームでどのような学びを得たいのか、目的と結果、それをどう繋げるかを議論して共通認識を持つべきです。

3.順番に1回ずつやっていくものではなく、繰り返したり、ときには立ち戻る

リサーチはプロセスの中で繰り返し行っていきましょう。順番に1回ずつやればプロダクトが成功するわけではありませんし、得たい学びが得られなかったり、仮説が外れたりもするでしょう。

下記のように繰り返されるイメージです。

スプリントレビュー等でリサーチを振返り、継続するか次に進むかを議論して、メンバーで共通認識を持ちながら進めていきましょう

最後に

具体的なMutureの取り組みについて

今回のチートシートは私の中の整理としても作っています。
これが皆様の何かの気づきになれば嬉しいですし、まだまだ、模索中ではあります。

少しずつMutureの具体的な取り組みも発信しているのでご参考までに!

Mutureは共に働く仲間を探しています!

Mutureでは一緒にMutureの組織作り、組織支援に取り組んでいただけるメンバーも絶賛募集中です。特にPdMや、これから共に成長していくアソシエイトPdMの採用に注力しています。また事業を推進するサービスデザイナーUIデザイナー、今回紹介したリサーチなどを学んでいくアソシエイトUXデザイナーも募集しております。ぜひご連絡ください!

気になる方は気軽にお話しましょう!!!


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