鍼灸院から学ぶ、カリスマ主導型ビジネスのテンプレ

今年も早くも9月になってしまった。あと4ヶ月と思うと焦ります。

頚椎・肩の歪みからくる慢性的なコリ(とそれに伴う自律神経不全)を解消したく、6月頃から自宅近くの鍼灸院に通っています。つまりハリ。

見てくれはだいぶあやしいのです。ボロマンションの一室を使っているのですが壁になんか「我以外皆師(吉川英治)」みたいな掛け軸がかかっています。

あと内装も古くてボロボロだし院内に使ったあとの針が落ちてたりする。

全体を取り仕切っている割と有名な老先生がいるのですが、こちらも失礼ながらヨボヨボでおっしゃることの6割くらいしか聞き取れない(ただし怪しさと表裏一体の妙なカリスマ性がある)。加えて毎回治療内容に関する説明が一切ない。

全体的にハリに対する偏ったイメージ通りというか、なんか科学的な感じが一切しないというか。すごい悪い意味で東洋医学的な感じなのです。

それで治療内容なのですが、
行くとまず老先生に症状を聞かれ、そのあと別の鍼灸師の方にバトンタッチします。こちらが実務担当。

つぎにお腹を温められます。あと足先の冷えをチェックされる。

そのあとマッサージがあったり、
バキューム的なものによる吸引があったり(数日アザになる)、
針があったり、
お灸をすえられたり、
マッサージがあったり。

その時によって治療内容がコロコロかわるので、いまいち一貫した治療戦略に基づいて施術がされているのかはだいぶ疑わしい。方針が見えないんですよ。

ではなんで行き続けているかというと、そこの先生のおっしゃる自律神経改善のアドバイスが以下のような感じなのです。
・寝る時に額に濡れたティッシュかタオルを当てて冷やしましょう
・足先はあたためましょう
・コーヒーなどのカフェイン類は避けましょう

それでこれ、おデコを涼しくとか足先を温めるとかって、自律訓練法の公式と同じなのです。(自律訓練法はドイツの精神科医によってつくられた自律神経改善のためのトレーニングのようなものです)

あと毎回最初にお腹を温めるのも、大腸と脳の連動っていう最近流行りのトピックと合致している。腸内フローラ的なやつですね。

要するに全体的に怪しさ満点なのに、なんでか妙に西洋医学的なセオリーと合致するんですよ。

で、基本的にハリ自体はたいして痛くないんですが、肩の凝っているツボのところをピンポイントで針でグリグリやられて、その時だけ若干痛い。

ところがそれが終わるとなぜかコリがとれてるのです。どういう理屈なんだろう。

最後シメに老先生が再登場して「必ず良くなります」と断言されます。そしたらなんか良くなる気がしちゃうんですよね。そんで実際いまだに通ってます。もう4ヶ月くらい。

なんかこれ、こういう
・一見怪しい
・でも実は科学的な知見と合致している
・効果を実感させる
・最後にカリスマ性のある人が強く言い切る
みたいな感じでテンプレ化したら、うまく宗教とか自己啓発とかそっち系に応用できそうな気がしますね。

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