見出し画像

文章を書くときは

第一段(原文)
疲労はピーク。ようよう暗くなりゆくメンタル少し辛くて、むらさきだちたる精神のほそくたなびきたる。

第一段(現代語訳)
(文章を書くときは)疲労はピーク(の時がよい)。徐々に暗くなっていくメンタルが辛くて、紫色がかった精神が(今にも切れそうなくらい)細くたなびいている。(その時に書く文章がいいのだ。)

はい。ふざけました。
エッセイが書けるようになりたいので、日本最古の随筆のパロディです。
述べているのは私がものを書くときの心境について。本当に書いた通りで、身体的にも精神的にもボロボロな時の方がめちゃめちゃ良いものが書けるんです。むしろ、そんな時じゃないと書けないので少し困っているというお話。



私はインタビューやイベントレポート、企業・団体紹介などを得意としているもの書きです。大学に入ってからずっと書いてきたジャンルなので、最近ではコツを掴みスルスルと書けるようになりました。これらの記事には私の体調や精神状態は関係ありません。なぜなら、書いているのは「自分」のことではないから。

毎日たくさんの文章と出会う中で、エッセイや小説のように、書いた人の性格が前面に現れるものに心惹かれるようになりました。そして自分でもそんな文章が書けるようになりたいと思い、noteを始めたりしたものの、この1年間で公開したnoteは2桁にも届きません。毎日更新されている人からしたらとんでもないナマケモノですね。でも、自分では仕方がないと思っています。最近気がつきました。私は調子の良いときは書けないんです。

あれ?今このnoteを書いているということは…?と思った方は大正解。今も状態はあまり良くありません(笑)。
今は肉体的に。学祭が近づいているので、所属しているバンドサークルの練習は佳境に入っています。夜遅くまで練習をしたあと、朝一の練習のためにいつもより早く起きて満員電車に揺られ、昼間はお仕事をして、夜はまた練習。
バンドで音を合わせる瞬間の高揚感は何物にも代え難いですし、いただいているお仕事も軌道に乗り始めてワクワクの連続なので、睡眠時間は日に日に短くなっていきますが毎日最高に充実していると胸を張って言えます。

しかし、残念なことに身体には限界というものがあります。睡眠時間が短くなると、頭も身体もどんどん重くなり上手く働いてくれません。でも、もの書きとしての私の脳はこうなったときに始めて仕事をします。耳に入ってきた誰かの会話、ふと目に入ってきた風景、人の様子、その場の香り、自分の気持ち、思い出した過去の出来事など、あらゆることが引き金となり、処理が追いつかないほど止めどなく言葉が溢れてきます。

普段自分が書いている文章とは少し雰囲気が違ったりするのですが、トランス状態の時に生まれる文章の中には自分でもびっくりするくらい良いものも。
ただ、こうなっている時の私はそれを記録するだけの力が残っていないことが多く、脳から言葉がこぼれ落ちていくのをただ眺めていることしかできないんです。体力が少し回復した次の日、文章に残してみようと努力はしてみますが大抵の場合報われません。トランス状態の時とは自分の状態があまりにも違いすぎて、書きたくても書けないんです。もっと言えば、ご飯を食べたり場所を変えたりと環境や気持ちが少し変わるだけでも書けません。9割方書き上がっている文章もどうしても続きが書けなくて、お蔵入りしてしまうことがしょっちゅうあります。

これが最近の悩み。もの書きに向いてないのかもしれないですね(笑)。

もの書きとして本当にもどかしいこの状態ですが、一つだけいいことがあります。それは精神的に最悪の自分を肯定してあげられること。不本意ながら私はたまに(よく?)世間一般的にメンヘラとか、鬱とか、病んでる…といわれても仕方がないくらい精神的に不安定な状態に陥ります。それが辛くて辛くて仕方がなかった。
でもこの間、その時に下書きに残した文章を読んでびっくりしました。文体も内容も自分で書いたと思えない雰囲気がある。なので、こんな言葉を紡げるのなら病むのもありじゃん☆と思うことで自分を認めてあげられるようになりました(笑)。


なんでボロボロの状態の時の方がいいものが書けるのか友達と一緒に考えた所「ボロボロの時は矢印が内側を向いている」という結論を導き出しました。最初にお伝えしたインタビューなど「他人」のことを書くのが得意な私は、無意識的に周りを気にして過ごしたり、自分よりも他人を第一に考えて過ごしてしまっているような気がします。こんな感じで意識が自分に向いていない状態だと、私は自分の思っていることなどを上手く表現できないみたいです。でも疲れているときは自己防衛のために、周りを全てシャットアウトしようとします。その結果、普段隠れている「自分」が出てくるのかなーと思うことにしました。

なぜこれをわざわざnoteに書いたかというと、お蔵入りしている下書き達を友達がほめてくれたんです。それで調子に乗った私は少し公開してみたくなった(笑)。そしてちょうど同じタイミングで#熟成下書き というハッシュタグを見つけました。これだ!なんて素敵なタグ!

ということで、これからは気が向いたら貯まっている下書きを投稿していこうと思います。書きかけの文章を見つけたら温かい心で読んでいただけると嬉しいです。

最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。

この記事が参加している募集

熟成下書き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?