出口王仁三郎「神示の宇宙」現代語訳⑤(最終回)

(過去記事)

神示の宇宙 その五 (最終回)

宇宙間には、神霊(しんれい)原子というものがある。または単に、霊素(れいそ)と言ってもよい。
また火素(かそ)とも言う。
火素は、万物全ての中に含まれており、空中にもたくさん充満している。
また、体素(たいそ)というものがあって、単に水素(すいそ)とも言う。
火素と水素が一体になった精気のようなものが宇宙に発生する。
この精気から電子が生まれ、電子は発達して宇宙間に電気を発生させ、全ての万物の活動の原動力となる。

そしてこの霊素神界では高御生巣日神(たかみむすびかみ)と言い、体素神御生巣日神(かみむすびかみ)と言う。
この霊体二素の神霊によって、今日の学者が言う電気が発生し、宇宙に動、静、解、凝、引、緩、合、分八力が完成し、ついに、大宇宙・小宇宙が形成された。
ニュートンやらの地球引力説では、到底、宇宙の真理は判明しないだろう。

物質文明は、月日が経つ間に発達し、神秘の鍵によって、神界の秘門を開いたように感じられる世の中になったと言って、現代の人間は誇っているようであるが、まだまだ宇宙の真理や科学は、神界の入り口にも達していない。
しかし今日は、高皇生霊(たかみむすび)霊系)、神皇生霊(かみむすび)体系)の二大原動力から発生した電気の応用は多少進んできて、無線電信や電話やラジオが活用されてきたのは、五六七(みろく)の神政の先駆けとして、結構なことであります。
しかしながら、ものには一利一害が伴うもので、善悪が混じり、美醜が互いに交わるなど、便利になればなるほど、それに匹敵するほどの不便利なことも出てくるものである。
電気というものは、前述のように宇宙霊素体素から生成したものであるが、その電気の濫用のせいで、宇宙の霊妙な精気を消費すればするほど、反対に邪気を発生させて宇宙の精気を抹消し、人間やその他の全ての生物を弱らせ、精神的に退化させ、邪悪の気が宇宙に満ちれば満ちるほど、空気は濁り、悪病が発生し、害虫が増加する。(※有害な電磁波のこと?)
けれど今日の人間としては、これ以上の発明はまだできていないので、五六七(みろく)神世出現に移り変わる時代には最も有益で必要なものとなっている。
もう一歩進んで、不増不減(増えることも減ることもない)の霊気によって(※フリーエネルギーのこと?)世界は完全におさまってくる。
この域に達するためにも、今日のような浅はかな考えを捨てて、神霊に目覚めなければならない。
大本信者の中には、電燈を排斥する方々がいるように聞きますが、それは余りに気が早すぎる。
それ以上の便利な器具が発明されて、昔の行燈(あんどん)が不要になったように、時期が来た時に電気をやめればいい。

また宇宙には無限精気が充満しているから、どれほど電気を消費しても無尽蔵である。
無くなるという心配は決していらない。
また一旦、電気の使い過ぎによって発生した邪気も、宇宙無限水火の活動によって、新陳代謝がいつも行われているから大丈夫である。(※フリーエネルギーは無害ということを言っている?)
この新陳代謝の活用こそ、神典に祓戸(はらいど)四柱(よはしら)の大神の絶え間ない活動である。

人間宇宙の縮図であって、天地の移写(いしゃ)である。
ゆえに、人体の全ての組織活用が分かれば、宇宙の真相がはっきりわかってくる。
ことわざの、「燈台下暗し」のように、私たちの体内で絶え間なく、天の御柱(みはしら)である五大父音(ごだいふいん)と、国の御柱(みはしら)である九大母音(くだいぼおん)声音を発して、生理作用を営んでいるように、宇宙もまた、無限絶大声音が鳴り響いている。
大空(たいくう)は主に、五大父音を発生し、地上および地中は主に九大母音が鳴り響いて、鳴り足りない部分は天空五大父音が補い、生成化育(せいせいかいく)の神業(しんぎょう)を完成しようとしている。
天空もまた、大地九大母音の補いによって、よく安静を保って、光温(こうおん=あたたかく、柔らかい日光)を生成化育している。
また天地父母の十四大音声原霊力(げんれいりょく)によって、キシチニヒミイリヰ(い)の火の言霊(ことだま)を生成し、またケセテネヘメエレヱ(え)の水の言霊と、コソトノホモヨロヲの地の言霊と、クスツヌフムユルウの結(むすび)(すなわち神霊)の言霊とを生成し、天地間森羅万象を活かし働かせながら、造化の神業が永遠に終わりがなく行われている。
試しに、天空の声を聞こうとすれば、深夜心を鎮めて、左右の人差し指を左右の耳に堅く当ててみると、確かにアオウエイの五大父音をはっきりと聞くことができる。
無学者である私がこんなことを言っても、現代の学者は世の中の動きに疎い愚論だと笑うだろうが、身体を循環する呼吸器音や、血液や、食道菅や、胃腸じゅどう音がそれである。
従って、その音声が宇宙の音響であるなど、実に呆れて物が言えぬと笑われるであろう。
人間の体内に発生する音響そのものが、宇宙の神音霊声であることを決して理解できないだろう。
今、医者の使用している聴診器を応用して考えてみると、心臓部から上半身の体内の音響は、五大父音が鳴り響き、心臓よりも下の内臓部の音響は、九大母音が鳴り渡り、その他の火水地結の音声が互いに交差運動する様子を聞くことができる。
これらの音声が人体で休止したときは、生活作用が廃絶したときである。
宇宙もまた、この大音声が止まってしまったら、壊滅してしまう。
地中神音は、人間下体部(かたいぶ)の音響と同じである。
宇宙と人体とは、大小の区別があるので、その音声にも大小があるだけである。
天眼通(一切の事物が見通せる神通力)いわゆる透視をするのに目を閉じるように、宇宙の大声を聞くためには、まず閉耳(へいじ)する必要がある。
神典にいう、「鳴り鳴りて鳴り余れる処一処あり、鳴り鳴りて鳴り足らざる処一処あり」
これは、大空(たいくう)及び大地音声活用の神理を示したものである。
聖書にも「はじめに道(ことば)ありうんぬん」とある。
これによって、宇宙言霊がどういう仕組みなのか、知るべきである。

さんぜんせかい、いちどにひらくむめのはな、こんじんのよになりたぞよ。さんぜんせかいが、いちどにひらくぞよ。しゆみせんざんにこしをかけ、あをくもがさでみみがかくれぬぞよ。

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